仮面の破壊者(プレイ日記)


【第22回】 瘴気の沼の小さな家

〔STATUS(現在の値/原点)
 技術点 ……… 10(+1*)/10 墓鬼の剣(*技術点+1で原点を超えても可)
 体力点 ……… 16/22
 運点 ………… 9/10
 金貨 …… 5
 食料 …… 7
 飲み薬 …… ツキ薬(原運点+1まで回復)
 装備明細 …… 剣、革の鎧、ザック、ザクロ石の指輪、鉄の笏(支配する者はただ1人であるべし)、銅の鉱石の塊、つるはし、スナタ猫の牙(11匹の龍の模様と8個のリンゴの種)、女神コランバラの石像、剣歯虎の鉤爪、ヘヴァーの角笛(邪悪な敵の技術点-1)、宝石入りの首飾り、回復の水薬(体力点が最大6点回復する)、透明人間マント、耐凍薬、宝珠(21は支配者の支配をあらわす数字)
 メモ …… ガーリンを呼び出す場合は100へ進む、ジュジャのいる場所は『地面じゃないけど支えられる、水じゃないけど流れられる、空気じゃないけど噴き出せる、火じゃないけど爆発できる』場所、ジュジャを探す詩『迷うべからず、さまようべからず、常に真ん中の道を行け』

〔125〜〕
 夜になり、私は瘴気の沼のはずれで野宿する。この悪評高い土地を覆う靄と悪臭の中で、一晩中稲妻が光り、瘴気が淀んだ水たまりの表面に泡(あぶく)を作って弾けている。尤も、好きこのんでこんなところで夜を明かそうなどという輩はいないから、寝首をかかれる心配がないというのも事実だが。
 何事もなく、夜が明ける。女戦士の言葉によると、この近くにジュジャがいるらしい。そして、廃墟の村の老婆のなぞなぞを思い出す。なぞなぞの答えは、この瘴気の沼のことではないのだろうか。沼地は支えられる場所もあり、また泥が流れられる。沼の中の気泡が噴き出し、時には弾け飛んでいる(爆発する)。ということは、やはり瘴気の沼に行かなくてはならないってことなのね。
 しばらく行くと、泥の地面は沼に変わり、辛うじて立っていられる程度の小さな土塁があちらこちらで水面から顔を出しているだけとなった。よほどここから引き返してクリル・ガーナッシュを目指したい誘惑にかられるが、老婆と女戦士の言葉で話がつながったのだ。老婆のなぞなぞはジュジャの住んでいる場所を表し、女戦士の言葉は瘴気の沼の正しい道を指し示しているのだ。更に沼の奥へ進むと、左、まっすぐ、右と道が3つに分かれている。女戦士の言葉を信じてこのまままっすぐ進むことにする。道の右側で瘴気の泡が弾ける大きな音が聞こえた。“泡爆弾”なんぞ浴びたら即死してもおかしくはないだろう。しばらくの間土塁を跳び渡るという重労働を続けながら進んで行くと、左右に固い地面が現われる。しかし、私は迷うことなくまっすぐ土塁を跳び渡りながら進み続ける。ふと、土塁の左側で稲妻が地面を突き刺す音が聞こえてきた。ここは本当に命がけでくる場所なんだな、と進む度に実感する。土塁の数が少なくなってきた。今度は、左、斜め左、まっすぐの3つの土塁のどれを踏もうか。ここいらでロビンの底意地の悪さが滲み出ていると言っても過言ではないだろう。この場合の“真ん中”は斜め左の土塁である。靄が濃くなり、危険が増してくる。あちこちで怪しげな光が煌めいてはスーッと消える。超自然的な、あるいは魔法的な現象が起きていることは間違いなさそうだ。私の前には水しかないが、右と左には土塁が見える。ええい、水に濡れるのは慣れているぞ! 私は覚悟を決めてまっすぐ進んだ。足が水に入ろうとしたとき、靄の中から魔法の道が出現する。足は水に濡れておらず、しっかりとした地面だ。私はその道に踏み出したとき、沼は跡形もなく消え失せ、その代わりしっかりとした一本道を歩いていた。
 ほどなく、小さな家が見える。私はノックをした。コンコン……。
「ああ、お客さんかね。ジュジャの棲家へようこそ。さあ、お入りなされ。」
 ジュジャ……ついにジュジャの家にたどり着いたのだ。ジュジャというのは彼の字(あざな)のようなもので、ジュジャの本名はどんな人間にも知られていないし、どんな伝説も語られていない。クール大陸の言い伝えでは、はるか昔、世界に邪悪が満ちたときにこの土地に隠居した魔術師であることがわかっているくらいだ。彼の体は古い本や錬金術の道具に囲まれて、この小さな家の中に座っているが、彼の霊魂は遠く広く旅をしているのだ。
「お前さん、よくぞこの大草原の小さな家ならぬ瘴気の沼の小さな家に無事にたどり着いたのう。お前さんが何者であろうとも、私はお前さんを歓迎しよう。」
 ジュジャは私に歓迎の言葉をかけ、食事をごちそうしてくれる(体力点4点回復する)。
「儂がお前さんに出会ったのも天命。よろしければ、お前さんがここへ来ることになった経緯を話してくださらんか。話すも良し、話さぬも良し。」
 今更隠すこともない。私はこの冒険の旅のことを彼に話す。
「フーム……そうか。お前さんは、乙女の谷に住むヴァシティに会うとええじゃろう。そういったことなら、彼女の方がわしより詳しいでなあ。」
 乙女の谷? 初めて聞くぞ。
「その『乙女の谷』というのは、どうすれば行くことができるのでしょうか。」
 私はジュジャに尋ねるが、返ってきた言葉は私の予想とは違うものだった。
「どうすればお前さんが谷に行くことができるか、じゃと? 入る方法なんぞ儂ゃ知らんよ。そんなことは、お前さんがもう知っとるはずじゃ。じゃが、谷から出るヒントなら儂の本に載っておったぞ。谷に入る方法も重要じゃが、谷から出る方法も重要じゃろうて。」
 何だか禅問答になってきたな。ジュジャはそんな私には構わず、棚から大きな本を取ると、ページをめくった。
「あったあった、この本の208ページをご覧なされい。『時間のない国――入るには樫の木を、出るにはリンゴの木を――』これが役に立つと良いのう。」
 この重要な情報が得られたことに対し、運点2点を加えることができる。
「さて、他に儂に頼みたいことはないかな?」
 ここまで来ると、頼みたいことは限られてくるだろう。能力値の回復か、情報か、多分この2つだ。能力値は十分あるので、ここはモルガーナの隠れ家に入る方法を聞いてみることにしよう。
「モルガーナの隠れ家じゃと? フーム……お前さんは3つの扉に行き当たるじゃろう。その際、木の扉を入るようにすることじゃ。」
「ありがとうございます。」
「儂こそ、久々にお客さんが尋ねてくれて楽しかったぞよ。では、さらばじゃ。」
 ジュジャが両手を広げて呪文を私に向かって唱える。私の周囲はぐるぐると回り始める。そう言えば、エルフの村のまじない師にもこんなことをされたな。そんなことを思い出すうちに、景色が変わり、そして……矛槍草の大草原に着いた。ここから北東には、目的地であるクリル・ガーナッシュが見える。南西を振り向くと、見覚えのある沼地が……瘴気の沼だ! ジュジャは偉大な魔術師だったのだ。私がアリオンに凱旋した暁には、必ずやジュジャの伝説をアリオンの歴史書に加筆するぞ。今は北東に向かう。
 向かった先は、北部山脈の山麓だ。狩りの獲物が豊富で、食料1食分しか減らずに済む(管理人注:強制的な食料消費につき第18回と同様に体力点4を回復するものとします)。ある晩、私は低木林の傍らで野宿をする。何事も起こらず、朝を迎える。道に迷う可能性が低そうだったので低木林の周囲を回って進む

〔STATUS(現在の値/原点)
 ※ 変化があったものは赤い太字
 技術点 ……… 10(+1*)/10 墓鬼の剣(*技術点+1で原点を超えても可)
 体力点 ……… 22/22
 運点 ………… 10/10
 金貨 …… 5
 食料 …… 6
 飲み薬 …… ツキ薬(原運点+1まで回復)
 装備明細 …… 剣、革の鎧、ザック、ザクロ石の指輪、鉄の笏(支配する者はただ1人であるべし)、銅の鉱石の塊、つるはし、スナタ猫の牙(11匹の龍の模様と8個のリンゴの種)、女神コランバラの石像、剣歯虎の鉤爪、ヘヴァーの角笛(邪悪な敵の技術点-1)、宝石入りの首飾り、回復の水薬(体力点が最大6点回復する)、透明人間マント、耐凍薬、宝珠(21は支配者の支配をあらわす数字)
 メモ …… ガーリンを呼び出す場合は100へ進む、ジュジャのいる場所は『地面じゃないけど支えられる、水じゃないけど流れられる、空気じゃないけど噴き出せる、火じゃないけど爆発できる』場所、ジュジャを探す詩『迷うべからず、さまようべからず、常に真ん中の道を行け』、乙女の谷(208ページ『時間のない国――入るには樫の木を、出るにはリンゴの木を――』)3つの扉に行き当たったら木の扉から入る
 (Save Number:374→126)



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2024/03/31


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