暗黒教団の陰謀(プレイ日記)


【第22回】 『ネクロノミコン』

〔STATUS(現在の値/原点)〕
 生命力 … 27/27
 気力 … 16/17
 知性 … 15
 経験 … 10
 狂気 … 1
 所持金 … 0ドル
 手に入れたもの … 叔父の手帳、鉄製の鍵、奇妙な魚をかたどったペンダント×2、石笛
 メモ … 緊急脱出の呪文は『ネクロノミコン』の108ページに載っている
 RIP … @ナイフが背中に刺さって死亡(322)、A浜辺で射殺される(517)

〔266〜〕
 鞄の中には、ダゴン秘密教団の衣装、タイプ原稿、古ぼけた羊皮紙の束、五角形の形をした石が数個入っているだけだった。博士が言っていた五芒星形の石というのがこれだろう。タイプ原稿には『<悪魔の暗礁>沖のイハ=ントレイにおけるマーシュの復活』と記されている。マーシュって、あのマーシュ精錬所のマーシュのこと? ということは、死んだと思われるマーシュはまだ生きているのか。私は原稿を読んでみた。
 インスマスを恐怖の町に一変させたマーシュが地獄から甦って、ルルイエの深きものどもの力を借り、<星の智慧派>と結託して、クトゥルーをはじめとする<旧支配者>を復活させようとしているのだった。操業を再開したマーシュ精錬所は、生贄として健康な若者を捧げるために、求人という名のもとで各地から集めるための場所に他ならなかった。
 何ということだろう。あのマイケルとジェシーも、自分たちが生贄にされるとは知らずマーシュ精錬所の求人に応募したというわけだ。どうかマイケルとジェシーが無事でありますように。マーシュ精錬所とルルイエの深きものどもとの関係は、今や紛れもない事実となった。
 そして、古ぼけた羊皮紙の束――これこそが『ネクロノミコン』なのだろう。だが『ネクロノミコン』は日本語ではなくアラビア語で記されていた! これでは読めないではないか。
 ここでは知性ポイントがものをいう。知性ポイントが24以上あればアラビア語も読める(本当か?)。今の知性ポイントは15だ。あと9ポイントあれば読めるのに…。ここで経験ポイントを利用する。経験ポイントを1減らすごとに知性ポイントを2増やすことができるのだ。
 だが、ルール上そうなっているとは言え、ここで一つ疑問に思うことがある。本当に私はアラビア語を読める経験を積んだのだろうか? これまで私の得た経験ポイントは……
 どれもこれもアラビア語の習得には程遠い経験ばかりだ。こんなことで本当にアラビア語が読めるようになるのか? とまあ、細かいことは置いといて…ルール上読めるのだから、ありがたく読ませていただきましょう。経験ポイントを5減らし、知性ポイントを10増やす。よし、これでアラビア語が読めるゾ。覚えたてのアラビア語で羊皮紙の表紙を見る。
 タイトルには『アル・アジフ』とあった。いくら私でも、これが『ネクロノミコン』のアラビア語の原題であることくらいは知っている。手書きされていることといい、羊皮紙の古さといい、これは狂えるアラブ人、アブドゥル・アルハザードの直筆原稿かも知れないが、今はそんなことはどうでもいい。呪文を調べなくては。シュリュズベリィ博士の言っていたページ数は、確か叔父の手帳に記されていたページ数と同じだったはずだ。手帳、手帳……ん?…………

 手帳がない!

 私の体に戦慄が走った。闘ったときか、あるいは走って逃げたときにでも、手帳を落としてしまったのだろう。
 さて、ここで問題です。緊急脱出の呪文は『ネクロノミコン』の何ページに載っているでしょう? “Don't feel. Think!” この言葉が私の脳裡を駆け巡った……。
 私は108ページを開いた。……よかった、呪文が載っていた。

 イア! イア! ハスター! ハスター・クフアヤク・ブルグトム・ブグトラグルン・ブルグトム アイ! アイ! ハスター!

 何だか訳の分からん言葉だが、これを覚えよう…って、こんな長い呪文、一瞬で覚えきれるか! 部屋にあった油性マジックで私の腕に書くことにする。震災のとき、負傷した人の情報を自分の腕に書いていた救助隊の人がいたとか。
 私は呪文を何度も暗唱して覚えながら、シュリュズベリィ博士の帰りを待った。しかし、シュリュズベリィ博士が戻ってくる気配はない。時計を見ると、もうすぐ8時だ。博士はどうしたのだろうか。
 私は仕方なく、シュリュズベリィ博士の指示通りダゴン秘密教団の会館へ向かうことにした。変装用の衣装を身につける。まさかのときのために、これまでに手に入れたものをすべて持っていく。博士の鞄にある五芒星形の石…確か、ルルイエの深きものどもに出くわしたとき、シュリュズベリィ博士がこの石を持って来ればよかった云々言っていたな(第9回参照)。これも必要そうだから持っていこう。
 さあ、ダゴン秘密教団の会館を目指そう。私は501号室を出て受付に向かった。インスマス面の受付係に事の次第を伝える。
「博士の指示で、これから出かけます。」
 受付係は、私がどこに行くかを既に知っているようだ。
「お気をつけて。あなたと博士が無事に帰ってくることを祈っています。」
「ありがとうございます。」
 それだけ言うと、私はギルマン・ハウスを後にした。

〔STATUS(現在の値/原点)
 ※ 変化があったものは赤い太字
 生命力 … 27/27
 気力 … 16/17
 知性 … 25
 経験 … 
 狂気 … 1
 所持金 … 0ドル
 手に入れたもの … 叔父の手帳、鉄製の鍵、奇妙な魚をかたどったペンダント×2、石笛、五芒星形の石
 メモ … 緊急脱出の呪文は『イア! イア! ハスター! ハスター・クフアヤク・ブルグトム・ブグトラグルン・ブルグトム アイ! アイ! ハスター!
 RIP … @ナイフが背中に刺さって死亡(322)、A浜辺で射殺される(517)
 (Save Number:540→433)

← 【第21回】へ | 【第23回】へ →


2016/11/15


直前のページに戻る

『暗黒教団の陰謀』のトップに戻る

ゲームブックプレイ録のトップに戻る

トップに戻る


(C)批判屋 管理人の許可なく本ホームページの内容を転載及び複写することを禁じます。