暗黒教団の陰謀(プレイ日記)
【第9回】 マーシュ精錬所での再会
〔STATUS
(現在の値/原点)
〕
生命力 … 26/27
気力 … 15/17
知性 … 15
経験 … 6
狂気 … 3
所持金 … 10ドル
手に入れたもの … 叔父の手帳、鉄製の鍵、奇妙な魚をかたどったペンダント×2
メモ … なし
〔4〜〕
シュリュズベリイ博士はインスマスの町をよく知っているらしく、自信たっぷりの足取りでマーシュ精錬所に向かって歩き始めた。目がないのにどうして見えるのだろうか。十分ほど歩くと道が二手に分かれ、一方の道の前方に、マーシュ精錬所らしい工場の姿が見えた。
「さあ、どうしようか。まっすぐ行くと工場の者に私たちの顔をさらすことになる。遠回りして裏から近づいた方がいいかな。君ならどうするかのう。」
う〜む、何だか博士に試されているようだ。まあ、ここは慎重に…。
「
遠回りをしたいです
。」
「ずいぶん慎重なんだね。まあいいけれど。よろしい、遠回りしましょう。」
博士は私の選択を尊重してくれた。シュリュズベリイ博士と一緒に歩いていると、やがて進路がふたてに分かれた。私は無論のこと、博士もどちらの道を進んだらよいのか分からない。ここで
ギャンブル
…6+4=10で、
丁
と出ました。
〜〜その道は行き止まりになっていた。引き返すしかない。
気力ポイント
を1減らし、あらためて398へ進め。〜〜って、なんというお粗末なギャンブルだろう。ジェシーでなくたって、こんなギャンブルは嫌だ(この意味がわかる人は相当な大相撲通です)。サイコロ運で行き先が決まるなんて、双六と何ら変わりないではないか! だが、どんな理不尽なことがあってもやり遂げる。そう決めたからな。
私とシュリュズベリイ博士は、マーシュ精錬所を取り巻くフェンスの前までやってきた。フェンスそのものはただの金網なので、中の様子が窺える。正門が向かって右側に位置するため、左へ向かうことにする。潮の匂いが強く、波の音が聞こえてくる。マーシュ精錬所は海岸に面して位置しているのだ。私が進む道には貝殻や魚の死骸が散らばっている。妙なことに、魚の死骸にはどれも頭だけがない。猫にでも食べられたのか。だが、魚の頭部だけを好む猫というのも考えにくい。不思議に思って博士に尋ねてみる。
「ルルイエの深きものどもの仕業だ。奴らは頭だけを好んで食べる生き物だ。人間を相手にしたときでも例外ではないよ。何といっても奴らはショゴスから進化した生き物だからね。」
ショゴスって、ひょっとして…T&T(トンネルズ&トロールズ)に出てくる邪神の一部だろうか。そんなことを考えていると、フェンスの中で人の声がした。すぐ近くにフェンスの破れている箇所がある。よし、
中に入って
みよう。
私はシュリュズベリイ博士とともに、フェンスの破れたところから、マーシュ精錬所の中に入った。人の声が近くの倉庫から聞こえてくる。倉庫に近づき、裏の窓から中を窺っていると、二人の若者が数人の男に取り囲まれていた。あれ、この二人、確か、バスの中で会った気がする……
「あの二人を知っておるのか。」
博士が尋ねてきた。
「ええ、知っています。名前は確か…
マイケル
と
ジェシー
(前述のジェシーではない)。」
さて、この名前でよいはずだ。所定の番号へ進むと……
〜〜この名前が正しいかどうかはあとでわかる。〜〜
なんじゃこりゃああぁぁ〜〜(またもや松田優作風に)。殺すときは唐突に殺すくせに、何でこういうときだけ変に焦らすんだ、この冒険の筆者は。流石はク○ゲー。だが、私は二人の名前に確信があった。上等だ、あとで堂々と答え合わせしてやろうじゃないか。ともかく、二人の様子を見てみよう。
二人の若者は男たちと言い争っていた。1人が叫んだ。
「いったいここは何をしている会社なんだ。金を精錬している会社じゃなかったのか。ボートに乗って海へ行けだと。それも夜中に。どうして俺たちがそんなことをしなきゃいけないんだ。」
その言葉に、男たちが大笑いした。何とも耳障りな笑い声だ。そしてそれに続いて、何とも不快な「声」がした。私がのぞいている窓からは見えない、奥の隅から聞こえたが、私のそばにいるシュリュズベリイ博士は、急に緊張して体を強張らせた。それにしても、あれが「声」なのだろうか。喉にかかったような、低いくぐもった声。何を言っているのか、意味はまったく理解できないが、何か呪文のような「声」は辛うじて聞きとれた。
フングルイ・ムグルウナフ・クトゥルー・ルルイエ・ウガフナグル・フタグン
その「声」がしたとたん、男たちは黙りこくり、倉庫の中は静まり返った。シュリュズベリイ博士が小さな声でつぶやいた。
「ルルイエの館にて死せるクトゥルー夢見るままに待ちいたり。どうしてルルイエの深きものどもがこの白昼に」
博士は信じられないといった感じで首をふった。
今まで姿を隠していたものが、突然現れたかのような感じだった。二人の若者が恐怖に顔を引きつらせた。さっき叫んでいなかった方は顔面蒼白になって、激しく身を震わせている。シュリュズベリイ博士がささやいた。
「あの二人を助けんと、生贄にされて殺されてしまうぞ。五芒星形の石を持ってくればよかった。それにしても、ルルイエの深きものどもが現れるとは…」
そのとき、男たちが後ろに下がり、得体の知れないものが二人の若者に近づいた。二人は怯えきって、呆然と立ち尽くしている。やがて私にも、その化け物がはっきりと見えるようになった……
何という姿なのか。人間ではなかった。無尾両棲類が二本足で立って、さながら人間のようにふるまっているのだ。その顔と言えば一面鱗に覆われ、蛙さながらだった。巨大な蛙人間だ。
ヒエッ!!
私は恐怖にかられ、思わず声をあげてしまう。インスマス面の方がまだかわいい……。
気力ポイント
を1減らし、
狂気ポイント
を2増やす。これで
狂気ポイント
は半分の5に達した。危ない危ない…。
私の声に、ルルイエの深きものどもはもちろん、男たちも一斉に私のいる窓に顔を向けた。緊張の一瞬。その隙を利用して、二人の若者は倉庫から飛び出した。ルルイエの深きものどもも男たちも、二人を追おうとはしない。シュリュズベリイ博士がすっくと立ちあがったからだ。男たちは全部で5人いる。しかも、ルルイエの深きものどもは5人の男たちよりもはるかに強そうだ。
闘うか、逃げるか、それともインスマス面の男から奪ったもので緊急脱出をするか。…緊急脱出は論外だ。こんなありふれたもので緊急脱出ができるならば苦労はしないわ。シュリュズベリイ博士もいることだし、ここは
闘おう
。しかし、闘おうとした私をシュリュズベリイ博士が止めた。
「<批判屋>君、今の我々ではあの5人に勝つことはできない。況(いわん)やルルイエの深きものどもをや言うまでもない。ここは私に任せてくれたまえ。」
シュリュズベリイ博士が私を庇うようにして前に出た。
「
お前はシュリュズベリイだな。憎いやつめ。
」
ルルイエの深きものどもが、辛うじてそう聞き取れる言葉を口にした。その声に窓ガラスがびりびり震えて割れた。猛烈な悪臭が漂ってくる。
「逃げるんだ。あの二人は何とか逃げのびてくれるだろう。ルルイエの深きものどもを相手にして、勝ち目はない。」
シュリュズベリイ博士の指示に従い、私と博士は一目散に逃げ出した。
気力ポイント
と
生命力ポイント
をそれぞれ1減らす。
〔STATUS
(現在の値/原点)
〕
※ 変化があったものは
赤い太字
生命力 …
25
/27
気力 …
12
/17
知性 … 15
経験 … 6
狂気 …
5
所持金 … 10ドル
手に入れたもの … 叔父の手帳、鉄製の鍵、奇妙な魚をかたどったペンダント×2
メモ … なし
(Save Number:310→289)
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2016/04/15
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