暗黒教団の陰謀(プレイ日記)


【第10回】 追手からの逃避行

〔STATUS(現在の値/原点)
 生命力 … 25/27
 気力 … 12/17
 知性 … 15
 経験 … 6
 狂気 … 5
 所持金 … 10ドル
 手に入れたもの … 叔父の手帳、鉄製の鍵、奇妙な魚をかたどったペンダント×2
 メモ … なし

〔289〜〕
 男たちが窓から飛び出してきた。手に拳銃を持っている者もいる。どういうわけか、ルルイエの深きものどもは窓辺でぐずぐずしている。奴らもシュリュズベリイ博士が手強い相手と知っていて、襲いかかるのをためらっているのだろうか。だが、そんなことはどうでもいい。私とシュリュズベリイ博士はフェンスの破れたところから道に出て、海岸の方に向かって走った。
「ルルイエの深きものどもは気にしなくていい。陸上では動きが鈍いからな。捕まったら最後だが、捕まらないように素早い行動をとればいいだけのことだ。」
 博士はそう言いながらも、私に負けないくらいの勢いで走り続けた。なるほど、ルルイエの深きものどもがすぐに襲ってこなかった理由がわかった。
「もう少し行けば、横道がある。そこを左に曲がって、すぐに右に曲がるんだ。このあたりの地理はよく心得ているから、私についてくればいい。」
 ダーン!
 銃声がした。今の私とシュリュズベリイ博士は恰好の的になっているのだ。ここでDD…4+5=9で、と出ました。敵は博士を狙っていたようだが、銃声がしたとたん、シュリュズベリイ博士は右に跳び、危ういところで身をかわした。ここまで走って逃げたので、生命力ポイントを2減らす。私とシュリュズベリイ博士は左に曲がって横道に入り、すぐに右に曲がった。細い道が迷路のようになったところだ。
 博士はこうして逃げることを最初から計画していたかのように、入り組んだ小路を右に左に曲がり続けながら走った。私は博士について行くのがやっとだった。もうどれくらい走っただろうか。博士よりはるかに若いのに(というより、博士の年齢はいくつだ? 優に100歳は超えている気がするが)、私はもうこれ以上走る力がなくなってしまった。ちょうどそのとき、博士が立ち止まり、一軒のあばら屋の扉を開けた。
「さあ、この中に。」
 博士はそう言って私を先に入れ、後から入ると扉を閉ざした。魚臭いにおいのする、今にも崩れそうな小屋だ。
「同じような小屋がたくさんあるから、ここまで追って来られてもしばらく時間をかせげるじゃろう。」
 なるほど、木を隠すなら森の中が良いのと同じ理窟か。博士は土間に腰を下ろした。私も崩れるように坐り込んだ。そう言えば、初めて博士と出会った場所もこんな感じの小屋だったっけ……。そんなことをぼんやり考えていた。
「これを飲みなさい。黄金の蜂蜜酒だ。体力が回復する。」
 博士はポケットから小さなガラス壜を取り出して、私に差し出した。私はガラス壜を受け取って、つくづくと眺めた。中には金色に輝く液体がほんの数滴入っているだけだ。こんなものを飲んで体力が回復するのだろうか。今の私にはもう何もする元気もない。ただ眠りたいばかりだ。ギャンブル…3+1=4で、と出ました。
 シュリュズベリイ博士にもらった液体を飲みたかったのだが、睡魔には勝てず、疲れが一気に出て、私はうとうとしてしまった。束の間の眠りだったが、恐ろしい夢を見た。ルルイエの深きものどもに捕まって、生きたまま貪り喰われる夢だ。耳まで裂けた、あの大きな口で鼻や耳を食いちぎられ、喉を引き裂かれようとしたとき、急に体を揺らされて私は目を覚ます。恐怖に満ちた夢を見たことで、気力ポイントを1減らし、狂気ポイントを2加えておく。かなり危険な数値まで達した。博士が緊張した顔でこちらを見つめているではないか。
「連中が近づいてきたようだよ。」
 博士がそう言った。私は神経を昂ぶらせる。
「さて、これからの行動だが」
 博士は話し続けた。
「私はギルマン・ハウスの501号室の部屋を借りている。ここから出たら、ふたてに分かれた方がいいだろうから、その部屋で落ち合うことにしよう。もしも私が8時までに戻らなかったら、直接ダゴン秘密教団の会館に行ってくれ。変装する道具は部屋に置いてある。例の衣装だよ。ギルマン・ハウスの経営者は私の助手だから、分からないことがあったら聞けばいい。太陽が第五宮に入り、土星が三分一対座に位置する、今晩の真夜中までに、何としても<輝くトラペゾヘドロン>を奪わないと、取り返しのつかないことになるんだ。君にも力を貸してもらうよ。」
「はい、分かりました。」
 とそのとき、扉をどんどん叩く音がした。
「もうここまで来られたか。裏から逃げよう。君が先に行くんだ。」
 扉が打ち破られた。
「さあ、早く!」
 シュリュズベリィ博士は私を裏口から押し出した。裏口からは道がふたてに分かれている。右か左か…よし、だ。私は右に向かって走った。シュリュズベリィ博士は左に走るのだろう。2人ともうまく逃げられるだろうか。私はこのあたりのことは全く知らないし、持っている地図も今は役に立たない(中央広場の時点で曖昧だったからな……)。
 でたらめに、まず左へ、次に右へ進んだ私の前に、1人の男が現れた。畜生、追手か。それにしてもしつこい奴らだ。ストーカーなんて生易しいものではないぞ。魔○村のレッ○ア○ーマー以上のしつこさだ。そんなにマーシュ精錬所の秘密が漏れるのが怖いのか。ここは逃げても仕方がない。よし、思い切って闘うことにしよう。

〔STATUS(現在の値/原点)
 ※ 変化があったものは赤い太字
 生命力 … 23/27
 気力 … 11/17
 知性 … 15
 経験 … 6
 狂気 … 
 所持金 … 10ドル
 手に入れたもの … 叔父の手帳、鉄製の鍵、奇妙な魚をかたどったペンダント×2
 メモ … なし
 (Save Number:530→271)

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2016/06/10


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