暗黒教団の陰謀(プレイ日記)


【第6回】 調査開始

〔STATUS(現在の値/原点)
 生命力 … 26/27
 気力 … 16/17
 知性 … 15
 経験 … 3
 狂気 … 1
 所持金 … 12ドル
 手に入れたもの … 叔父の手帳
 メモ … なし

〔190〜〕
 客は女性だった。こちらに背を向けているので詳しくはわからないが、かなりの年配らしい。やがて客は缶詰めをいくつか選び、こちらに顔を向けた…。ヒッ!!…私は思わず声を上げそうになった。手で口をふさぎ、辛うじて堪える。あわあわわわわ………
 何という顔だろう。店長の言っていたインスマス面に他ならなかった。しかもその恐ろしさは、店長の描写を遥かに上回るもので、思わずぞっとしてしまう。人間というより両棲類と言った方が正確だろう。「人間は顔ではない」とはよく言うが、この女性は「人間顔ではない」のだ。気力ポイントを1減らし、狂気ポイントを1増やす。初の狂気ポイントだ。店長はあんな顔を毎日見ていたというわけか。ある意味尊敬に値する…
 やがて客は帰り、店長はこちらの部屋に戻ってきた。私が怯えた表情をしているのはわかったらしく、店長はうなずいた。
「お客さん、見られましたね。私もこのインスマス店に配属された頃は恐怖心にさいなまれたものですが、今は何とか慣れました。先程も申し上げましたが、この町をうろつかない方がいいですよ。」
「ご忠告ありがとうございます。でも、先ほども申し上げましたが、私はこのインスマスで調査をしなくてはならないのです。」
「わかりました。ですが、お客さん、このインスマスの地理に不案内なようでは行動のしようがないですよ。何でしたら、地図を描いて差し上げましょうか。ですが、なるべく早くこの町を離れた方がいいですよ。」
「重ね重ねありがとうございます。」
 経験ポイントを1加える。私は店長にチップとして2ドル渡して店から出る(所持金:12→10ドル)。
 さあ、サンドイッチを食べよう。もう昼に近い。歩きながら食べようか、それとも広場のベンチで食べようか。こんな町のベンチで食べていてさっきの女性客のようなインスマス面が近づいてきたら……想像だにおぞましい……。恐怖のインスマスで食べ歩きというのも乙(?)なものだ。
 サンドイッチを食べ歩きながらこれからのことを考える。アーカムへ戻るバスの最終便は午後8時だ。それまでにできるだけ多くのことを探る必要がある。こんな町で夜を過ごす気には到底なれない。だから8時まで時間を無駄にするわけにはいかないのだ。店長が描いてくれた地図を見ると、広場を北に進んで橋を渡れば町の中央広場に行けるらしい。ダゴン秘密教団の会館は、その中央の左手(西側)にある。様子を窺えるかどうかわからないが、一度会館を見ておく必要があるだろう。食事をしたことで、気力ポイント生命力ポイントの両方を2増やす。これで気力・生命力ともに原点に戻った。
 広場を通り抜けると、確かに地図の通りに橋があった。渓谷の上に渡された橋だ。渓谷には水量の豊富な河が流れている。橋を渡りながら両側を眺めてみた。左手の上流には滝が2つ見えるだけだが、右手の下流にはかなり遠くに工場らしきものの姿が見える。恐らくマーシュ精錬所だろう。私はマーシュ精錬所の位置を頭に入れて橋を渡り切った。しばらく歩くと……あれっ?地図では1本しか道が描かれていないのに、前方の道は二手に分かれているぞ。どちらも同じくらいの道幅だが、一体どちらだろうか。右か左か左か右か。…よし、左だ。左の道を進もう。しばらく歩き続けると、かなり大きな広場が前方に現れた。これが中央広場なのだろう。潮のにおいがかなり強くなったことからも、海に近づいているようだ。今いるところは低地なので、海は見えない。地図から判断する限りでは、マーシュ精錬所もそう遠くない。
 中央広場に入って、あたりを見回してみる。この広場からは多くの道が放射状にのびている。北にのびる道の両側にはいくつかの教会が立ち並んでいた。左手、つまり西側には、表に柱の立ち並ぶ大きな建物がある。かつては百葉箱のように白く塗られていたのだろうが、長い間手入れもされずに風雨にさらされているので黒々とした姿に変わり果てていた。屋根の下に文字らしきものが彫り込まれているので、近づいてみる。すっかり剥げ落ちているがまだ微かに金色の塗料が残っていて、“ダゴン秘密教団”と記されていることがわかった。ここが店長の言っていたダゴン秘密教団か。建物に人の気配はない。中を窺ってみようか。いや、やめた。こんな不気味な場所には入りたくもない。今は場所の確認だけにして先を急ごう。しかし……。

〔STATUS(現在の値/原点)
 ※ 変化があったものは赤い太字
 生命力 … 27/27
 気力 … 17/17
 知性 … 15
 経験 … 
 狂気 … 
 所持金 … 10ドル
 手に入れたもの … 叔父の手帳
 メモ … なし
 (Save Number:89→277)

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2016/02/04


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