真夜中の盗賊(プレイ日記)


【第17回】 “バジリスクの瞳”

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〔316〕

 ドアを開けるときも、私は常に後ろに気を配っていた。いつ何時水晶の戦士が動いてもおかしくはないからだ。しかし、その心配も杞憂に終わったようだ。
 ドアの向こうは、やはり岩盤をくり抜いて造られた部屋だった。部屋の中が仄暗い。それと対照的に、極端に明るい箇所がある。私は明るさに導かれて部屋の中に入っていった。



 部屋の真ん中には黒い石でできた台座があり、その上には巨大な黄色い宝石が据えられていたのである。天井の辺りからは一筋の光が漏れており、黒い台座と黄色い宝石はその光の中に浮かび上がっている。間違いない、今目の前にある黄色い宝石こそが“バジリスクの瞳”なのだ! ついに見つけたぞ。この“バジリスクの瞳”を入手すれば、晴れて試験合格だ。
 私は試験の終わりに到達したことに勇気づけられたが、しかし、気を引き締め直した。恐らく最後の罠が隠されているのだろう。この白い光はただの光ではなさそうだ。遠くからではただの光にしか見えないが、この白い光は明らかに不自然だ。その証拠に、この白い光にはチンダル現象が起きていない。映画館などの暗い場所で外から光が入ってくると空気中の埃が無数に見える、あのチンダル現象が全く起きていないのだ。この光は絶対に何かある。
 私は床に落ちている石を光の中に投げつけてみた。石は宝石を囲む光に触れた途端、パッと明るく燃え上がったと思うと、粉々に砕け散り、床には石の破片一つ落ちることはなかった。別の石でもう一度試してみる。結果は同じだった。思った通りだ。この光に触れてはいけない。私は部屋の中を見回してみたが、どこにも光を消すためのスイッチのようなものは見つからなかった。
 この光を消す手段はなさそうだ。ならば、光を遮ってみるか。しかし、どうやって? ここで、私は、先程の水晶の戦士達が守っていた黒曜石の円盤のことを思い出した。先程の箱とこの光は連動しているのではないだろうか? この円盤ならばこの光を遮ることができるかもしれない。私は試しに円盤を光に近づけた。光は円盤に吸い込まれるようにして遮られた。円盤の下に影が出来ている。やはりこの円盤はここで使うべきものだ。
 私は左手で円盤を支えて、右手で宝石を取ることにした。幸い、左手の痺れも今はだいぶ治まっている。私は、再び黒曜石の円盤を光の中に差し入れた。そしてその影に入る。あれだけの強い光に照らされているにも関わらず、光の当たっている床の部分は全く熱くはなかった。原理はよく分からないが、私にとっては幸いだ。一歩、また一歩、あと少しだ……。しかし、左手の痺れに関わらず、片手で円盤を支えるのにはやや重すぎて、次第に円盤が揺れ動き始めた。ここでDDを行い、技術点と比較する。DD7≦8で、成功しました。円盤は重かったが、何とか台座までたどり着いた。そして“バジリスクの瞳”を右手でつかむ。慌てずに、帰りも行きと同じペースで光の外まで戻った。やった!
 私は、円盤を床に置き、両手で宝石を抱きしめた。ついに、私は“バジリスクの瞳”を手に入れた。試験に合格したのだ! さて、あとはこれを盗賊ギルドに持って帰るだけだ。ジパングでは「家に帰るまでが遠足」と言われているが、これと同じで「盗賊ギルドに持ち帰るまでが試験」だからな。私は、これまでの苦労を胸に“バジリスクの瞳”をもう一度眺めた。

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2025/11/05


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