甦る妖術使い(プレイ日記)


【第13回】 谷の番人

〔STATUS(現在の値/原点)
 技術点 … 12/12
 体力点 … 16/16
 運点 … 9/12
 メモ … カメレオナイトの血を塗った、御影石の扉から先へ進むには184と押す
 宝物 … 金塊(金貨10枚分)、正気の水晶、月の指輪、髑髏の指輪、金貨6枚、宝石付きの金の指輪
 手に入れた物 … ヤズトロモの治療薬(体力点+4、1口分)、鎖帷子、聖水の瓶、ナイフ、銀縁のヒビ割れた鏡、銀の杖(37)、蝋燭、守護者、ラザックの剣、角の生えた魔人を象った銅の護符

〔382〜〕
 一日は早々と過ぎ、私は二列の丘の間の狭い谷を下っている。これは丘を続けて登ったり下ったりするのに比べるとありがたい変化だ。しかしながら、アランシアの野生の地では、常に危険は近くにある。私の前方、谷の真ん中に立っているのは、巨大で醜く汚い獣の毛皮を着た約6メートルほどの獣のような男だ。一山の岩が丘の巨人の横に積み上げられている。
「ここはわしの谷だ。」
 さすがは巨人だけに、声も大きい。あまりの大きさに私は恐怖心に苛まれるが、こういう輩に限って声が大きい以外に取り柄がなかったりする。私は平静を装い、耳を手で塞ぎながら答えた。
「そんなに大きな声を出さなくたって聞こえるよ。普通の声でしゃべってよ。」
「わしは普通にしゃべっているぞ。」
「はいはい、わかりました。…で、用件は何?」
「金貨5枚を出せ。さもなくばここの岩をお前に向かって投げつけるぞ。」
 橋の番人はトロールと相場が決まっているが、谷の番人は巨人と相場が決まっているのだろうか? まあいい。今、手元には金貨6枚と金塊があるが、どうしようか? 穏便に済ませてもいいが…リビングストン界においては、敵キャラがクリア重要アイテムを持っていることが常識的になっている。ということで、戦うしかないな(何という理不尽な世界…)
 私は馬を駆り立てて丘の巨人に向かって突撃する。巨人全般に言えることは、小回りが利かないことだ。素早い攻撃で勝負すればこちらにも勝算があるだろう。しかし私が巨人のもとに達する前に巨人は大きな岩を拾い上げ、渾身の力を込めて投げつけてくる。を行う。D=と出ました。大きな岩は私の頭上を越えて、鈍い音を立てながら後方に落ちる。ドサッ! 丘巨人は二発目を投げようとしたが、そのときは既に巨人のもとに到達している。大砲も目の前の蠅を叩き落すのには何の役にも立たないのと同様、丘巨人の大岩も細部には至らない。丘巨人は自分の不器用さに怒って、私を馬から叩き落とすために木製の棍棒に手をかける。こちらも剣を抜く。
 〔丘巨人〕 技術点   9  体力点  10
 〔批判屋〕 技術点  12  体力点  16

[戦闘ラウンド(青字DDの値)]

[1R] ×〔丘巨人〕9+=13 < 15=12+〔批判屋〕○ ⇒ 〔丘巨人〕体力点−2=8
[2R] ×〔丘巨人〕9+=15 < 20=12+〔批判屋〕○ ⇒ 〔丘巨人〕体力点−2=6
[3R] ×〔丘巨人〕9+=16 < 20=12+〔批判屋〕○ ⇒ 〔丘巨人〕体力点−2=4
[4R] △〔丘巨人〕9+12=21 = 21=12+〔批判屋〕△
[5R] ×〔丘巨人〕9+=14 < 20=12+〔批判屋〕○ ⇒ 〔丘巨人〕体力点−2=2
[6R] ×〔丘巨人〕9+=15 < 24=12+12〔批判屋〕○ ⇒ 〔丘巨人〕体力点−2=0
 最後の一撃が決まった次の瞬間、丘巨人は轟音を立てて地面に頽(くずお)れた。周りに積まれていた岩がその振動で崩れ落ちるほどだった。丘の巨人の持っていたものは、金貨1枚銅の腕輪だった。これらは背負い袋にしまっておこう。そういえば、巨人は「わしの谷」と言っていたな。ということは、巨人の住んでいた洞窟があるかもしれない。私は巨人の洞窟を探すために、山の斜面を偵察しながら上り下りする。30分ほどして、私は茂みの群生地に隠された入口を見つける。茂みの1つに馬を結び付けてから、用心して洞窟に足を踏み入れる。丘巨人が1人で住んでいるとは限らないからだ。荒い壁に立てかけてある2本の松明が洞窟を照らし、その光を頼りに巨人の住処を調べると、奥に巨人のベッドだったらしい藁の山があり、そのそばには同じような荒っぽい作りの木のテーブルがある。テーブルのまわりの地面には、不吉にも人間の骨が山のように積まれ、その後ろには木の箱があり、壁のくぼみには中に奇妙な渦巻く煙を湛えたガラス球が見える。まずは、箱を開けてみよう。箱の蓋に手を触れたとたん、中から何かがちょこまか走り回る音と引っ掻くような音が聞こえる。猫でも入っているのか? 取り敢えず、そのまま蓋を開けてみる。剣の先を使って梃子の原理で蓋を開け、後ろに下がる。すると、箱の中から大きな黒い鼠が2匹飛び出してきて、こちらに向かって突進してくる。危ない! 一匹を一刀両断にするが、もう一匹が私の胴体に喰らいついてくる。しかし、私の着ていた鎖帷子に阻まれ、鼠は足元に落ちる。素早く剣でもう一匹も片づける。危ないところだった。もし、この鼠が疫病なんぞに感染していたら大変なことになる。ともあれ、私は箱の中を覗いてみる。箱の中には、そこら中に齧った跡のある髑髏が2個と、金属製の小さな箱が入っている。もしかして、箱の中にまた箱があり、その箱の中にまた箱があり、…なんてことはないだろうな。しかし、その心配はなかった。金属製の小さな箱の中には、色あせた古い巻物が入っていた。巻物の下に66と書いてある。巻物をよもうとするが、何が書いてあるのか理解できず、全く読めない。取り敢えず背負い袋の中に入れておこう。誰かに解読してもらえればよいのだ。そして、次は…ガラス球を調べてみる。手に取ってみると、中の煙が神秘的にも見える。…おおっと、誤ってガラス球を落としてしまった。ガラス球は粉々に砕かれ、その割れる音が洞窟内に大きく反響する。そして、私が何もできないうちに煙が素早く洞窟内に充満する。もはやこれまでか……しかし、煙で噎(む)せるということが全くおこらない。次の瞬間、私の脳内に魔法の言葉が響いてきた。
「この煙を吸ったあなたは、炎によるいかなる攻撃からも守られることでしょう。」
 なんと、こんな素晴らしい効果があったとは。この幸運に対して運点を加える。この魔法の効果は必ず役に立つ。私は、新たな自信を得て、巨人の洞窟を出る。そして、馬の手綱をほどき、旅を続ける。

〔STATUS(現在の値/原点)
 ※ 変化があったものは赤い太字
 技術点 … 12/12
 体力点 … 16/16
 運点 … 10/12
 メモ … カメレオナイトの血を塗った、御影石の扉から先へ進むには184と押す、ガラス球の煙を吸った
 宝物 … 金塊(金貨10枚分)、正気の水晶、月の指輪、髑髏の指輪、金貨枚、宝石付きの金の指輪
 手に入れた物 … ヤズトロモの治療薬(体力点+4、1口分)、鎖帷子、聖水の瓶、ナイフ、銀縁のヒビ割れた鏡、銀の杖(37)、蝋燭、守護者、ラザックの剣、角の生えた魔人を象った銅の護符、銅の腕輪古い巻物(66)
 (Save Number:382→67)

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2018/02/12


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