甦る妖術使い(プレイ日記)


【第3回】 老人とカモフラージュ

〔STATUS(現在の値/原点)
 技術点 … 11/12
 体力点 … 8/16
 運点 … 10/12
 メモ … なし
 宝物 … なし
 手に入れた物 … ヤズトロモの治療薬(体力点+4、3口分)、鎖帷子

〔284〜〕
 洞窟を出発してから一時間、私は現在位置を確かめる。あれ? いくら下りだからといって、調子に乗って北へ進みすぎたようだぞ。東に進路を変えないと、失われた湖にはたどり着かない。適当なところで川から離れて、東へ向かって山を行く。しばらく後、私は細い一条の煙が左手にある最も近い丘の向こう側から昇っているのを目にする。こんな山奥で誰か焚火でもしているのか? ちょっと見に行ってみよう。
 丘の頂上にやってくると、私の疑問は氷解する。煙は、焼け落ちた小屋の燃えかすから上がっていたのだ。そして、その近くの樽に凭(もた)れかかって、矢を腹に受けた年老いた金鉱掘りが、みじろぎもせず横たわっている。彼の横には一本の斧が放ってある。これは大変だ。私は即座に老人のもとに駆けつける。老人の腹から矢を抜き、胸に耳を押し当てる。辛うじて動いている心臓の音が聞こえる。しかし、その音はもう消えいらんばかりだ。私は樽から水を汲んで彼に飲ませようとするが、腹に矢を受けた老人は、咳き込んでいる。何とか水を飲ませることができた。老人はゆっくりと目を開き、囁くような声でしゃべり始める。
「オークが……四匹のオークがやって来て……わしの金と食い物を奪いおって……東の方へ去っていった……気をつけろ……待ち伏せされているかもしれん……樽の中に……」
 私は樽の中の水で渇きを癒す(体力点を1点回復させる)。ひどく喉が渇いていたのだので、樽の水を全部飲み干してしまう。空になった樽をひっくり返してみると、実は二重底になっていることがわかる。その底を剣で破ると、金貨10枚にあたる金塊と、ナイフ、“聖水”という文字の書かれた瓶(中には透明な水が入っている)、それと金の鎖につながれた半透明の水晶が中から出てくる。ポケットに金塊と瓶を入れ、ベルトにナイフを挟むと、私は水晶を首にかけてみる。そして、老人のもとに戻る。老人は力なく、しかし満足そうな笑みを浮かべた。
「それでいい……お前さんは今…正気の水晶を身に着けておる……その護符は…如何なる精神攻撃からも…守ってくれるのじゃ……東のオークどもに…気をつけて…お前さんに……幸運を………」
 彼はそこまで言うと、ついに力尽きて息絶える。私は彼を埋葬しながら、老人の警告を思い返す。東へ進むのは危険だが、その方角に失われた湖がある。どうしようか……そうだ! 南東へ行こう。悲しみと新たな決意を胸に、私は南東へ馬を進める。

 私は暗い空を見上げ、空からの攻撃がないかどうかを確かめながら馬を進める。しかし空を飛ぶものの姿はなく、その異様なまでの静けさが、逆に一層不気味に思える。オークがいないかどうかを確かめてみるが、やはり姿はない。と、そのとき突然、私の馬が嘶(いなな)き、後ろ脚で立ち上がった! ここで技術点チェックDD=10≦11(技術点)で成功します。手綱をしっかりと握り締め、辛くも落馬を免れる。誰だ、馬を驚かせたのは? その疑問に答えるかのように、3匹の生き物が忽然と現れてくる。こいつら透明の魔法でも使ったのか? この生き物たちはカメレオナイトと呼ばれる生き物で、その名の通り、カメレオンの如く保護色により周囲の景色に溶け込むのだ。そして、私達が通りかかったときに、突然、待ち伏せしていたかのように現れたわけだ。石の色をいたカメレオナイト達は、2本の足で跳ぶような感じの奇妙な動きでこちらに迫っている。丸い球のような形をした目と長い舌が爬虫類のような頭から突き出しており、体は鱗に覆われている。しかし、姿形はどちらかというと人間に似ている。彼らの手にはそれぞれ棍棒を持ち、1匹ずつ私を攻撃してくる。私が馬上にいることが有利に働いているゾ。この戦闘の間、攻撃力に2をたすことができる。
 〔カメレオナイト1〕 技術点 7   体力点 7
 〔カメレオナイト2〕 技術点 6   体力点 6
 〔カメレオナイト3〕 技術点 7   体力点 6
 〔批判屋〕      技術点 11  体力点 9

[戦闘ラウンド(青字DDの値)]

[1R] ×〔カメレオナイト1〕7+=11 < 23=11+10+2(馬上修正)〔批判屋〕○ ⇒ 〔カメレオナイト1〕体力点−2=5
[2R] ×〔カメレオナイト1〕7+10=17 < 18=11++2(馬上修正)〔批判屋〕○ ⇒ 〔カメレオナイト1〕体力点−2=3
[3R] ×〔カメレオナイト1〕7+=12 < 22=11++2(馬上修正)〔批判屋〕○ ⇒ 〔カメレオナイト1〕体力点−2=1
[4R] ×〔カメレオナイト1〕7+=14 < 17=11++2(馬上修正)〔批判屋〕○ ⇒ 〔カメレオナイト1〕体力点−2=0

 馬上にいる有利さが早速2Rに出た。次はカメレオナイト2だ。

[5R] ×〔カメレオナイト2〕6+=14 < 17=11++2(馬上修正)〔批判屋〕○ ⇒ 〔カメレオナイト2〕体力点−2=4
[6R] ×〔カメレオナイト2〕6+=13 < 17=11++2(馬上修正)〔批判屋〕○ ⇒ 〔カメレオナイト2〕体力点−2=2
[7R] ×〔カメレオナイト2〕6+=12 < 20=11++2(馬上修正)〔批判屋〕○ ⇒ 〔カメレオナイト2〕体力点−2=0

 残るはカメレオナイト3だ。私を襲って金品を得るという目論見が、逆におのが命を縮める結果になるとは予想だにしていなかったようだ。

[8R] ×〔カメレオナイト3〕7+=13 < 18=11++2(馬上修正)〔批判屋〕○ ⇒ 〔カメレオナイト3〕体力点−2=4
[9R] ×〔カメレオナイト3〕7+11=18 < 21=11++2(馬上修正)〔批判屋〕○ ⇒ 〔カメレオナイト3〕体力点−2=2
[10R] ×〔カメレオナイト3〕7+=14 < 16=11++2(馬上修正)〔批判屋〕○ ⇒ 〔カメレオナイト3〕体力点−2=0
 カメレオナイト達は単なる野党に過ぎなかった。知らなかったとは言え、彼らはアランシアに永遠の絶望を齎(もたら)そうとした報いを受けたのだ。私はカメレオナイトの死体を見下ろし、昔聞いたことのある伝説を思い出す。確か、カメレオナイトの血を塗ると一度だけ完全なカモフラージュができるとかできないとか(カメレオンですからねぇ)。しかし、悲惨な副作用も起きる可能性もあるとか。私のこの旅の危険性を考えると、多少なりとも副作用を覚悟する必要があるだろう。私はカメレオナイトの血を自分の体に塗りつけてみる。副作用よ、来るなら来い! ここでを行う。出た目は…でした。カメレオナイトの血を塗ってから10分が経過したが、別に何も起こらない。どうやら私はカメレオナイトの血による副作用に耐性を持っていたようだ。運点に1を加える。意気揚々として私は馬首を東に向ける。

〔STATUS(現在の値/原点)
 ※ 変化があったものは赤い太字
 技術点 … 11/12
 体力点 … /16
 運点 … 11/12
 メモ … カメレオナイトの血を塗った
 宝物 … 金塊(金貨10枚分)正気の水晶
 手に入れた物 … ヤズトロモの治療薬(体力点+4、3口分)、鎖帷子、聖水の瓶ナイフ
 (Save Number:361→180)

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2017/06/26


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