ナイトメア キャッスル(プレイ日記)
【第7回】 ニューバーグ城塞への潜入
〔STATUS
(現在の値/原点)
〕
技術点 ……… 10/10
体力点 ……… 24/25
運点 ………… 11/12
意志力点 …… 12/12
金貨(枚) …… 4
食糧(食) …… 6
所持品 ……… ザック、剣、
トールダー男爵から寄贈された指輪
、青い金属製の三叉槍の頭
〔289〜〕
キャッスル・ヒルを曲がりくねって進む道の途中、何人かの住人に出会ったが、皆一斉に頭を振って私から目をそらした。どうやら私を無謀な冒険者か、さもなくば途方もない愚か者と思っているようだ。だが、そんなことをいちいち気にしていては始まらない。私だって、本当はこんなことをするつもりはなかったのだ。ただ旧友のトールダー男爵に久しぶりに会いに行こうとしただけだった。それなのに、ニューバーグに着く前に罠にかかり、ニューバーグの地下牢に幽閉されたのだ。これは城主の旧友としてもニューバーグ城塞で何があったのかを確かめなくてはならないだろう
(そうでなければ、この作品が成り立たないことは事実だが)
。坂道が急になるにつれ、人家はまばらになってきた。その頭上に城塞の壁でつながれた塔が黒くのしかかっている。今歩いているのは城の正門にまっすぐ通じる道らしかった。しかし、それとは別に右に向かう雑草のはびこるやや狭い道が延びている。正面と右、どちらから入ろうか? 実は、城への潜入ルートについても私はヒュー老人から情報を得ていたのだ。
――正門から入ってはならん。あまりにも警戒が厳重過ぎる。正門に行く前に右へ回れば、ほとんど所在の知られていない側面入口がある。――
南の星亭の亭主に自分の身分を正直に打ち明け、ヒュー老人にも助けてもらえたのは「ニューバーグ城塞へ潜入せよ」という天命に違いない。私は雑草を剣で切り払いながら
右に向かう道に入っていった
。
胸壁の影に覆われた丘の脇道へ進んで行くにつて、道はやがて左に方向を変え、外側防壁の基部の木立の中に消えていった。どうやらこの道を選んだのは正解だったようだ。これだけ奥に入りながら、まだ誰とも出遭ってはいない。もし正門から入ろうものなら、今頃は南国人兵士どもに見つかって一戦交えないわけにはいかなかったことだろう。確かに、こんなところに好んで来る輩はいない。そんなことを考えながら、私はトゲだらけの茂みをかき分け、小さな扉を見つけた。反対側にもびっしりはびこっている下生えのために、聊(いささ)か苦労しながら扉を開ける。更に茂みをなぎ払いながら一続きの階段を降りて行くと、そこは荒れ果てた台所用菜園になっていた。野菜畑や薬草の苗床や果樹をつけた木が好き放題はびこり、菜園全体を見渡すことはできなかった。庭が四角形をしていて壁に囲まれ、四隅に微かに砂利道らしきものの跡があることは辛うじてわかった。さて、ここから左右に道がある。右へ進むか左へ進むか、左か右か。まずは
右
だ。
私は菜園の右の角についた。壁に沿って道は左に折れていたが、角に壁をくりぬいただけのぞんざいな入口があった。それは狭間胸壁の塔の基部に通じていた。塔の内部は暗く、静けさに包まれていた。一方、道はそのまま菜園に沿って、次の角の塔にまで続いている。次の角へ向かう前に、
塔の基部へ向かう
ことにしよう。
私が塔の基部の中へ足を踏み入れると、途端に生暖かくかび臭い空気が鼻をうった。目が暗さに慣れていくにつれ、ここが菜園用の肥料置場ということがわかった。肥料というと、マイケル・J・フォックス主演のバック・トゥ・ザ・フューチャーで乱暴者のビフが突っ込む場面を思い出すのは私だけではないはずだ。そこかしこに腐りかけた落ち葉や腐敗しかけた野菜屑の山が所せましと積まれている。他の部屋に通じる扉もなければ塔の上部へ向かう階段もないようだった。このまま次の角に向かってもいいが、せっかくだから、もう少し
生ごみを調べてみる
ことにしよう。思わぬ掘り出し物があったりするものだ。この冒険では、案外掃き溜めに鶴がいるものだ。
腐った野菜の山に次々とあてずっぽうで剣を突き刺していくうちに、いくつかのものが見つかった。カビの生えたかぶ、欠けた陶器製の鉢、萎れた苗木の束。釣りでいうと、空き缶や長靴を釣っているようなものだ。やはり、ここはただの堆肥の集積所だったのか……ん、待てよ。この山はいくら突き刺しても、床に届く感触がないぞ。何かあるのかもしれない。私は野菜屑の山を一つ一つ取り除いて行った。
床に届く感触がない理由がわかった。その部分には床に穴が開いていたのだ。敷石が何らかの理由で壊れ、地下に落ちたらしい。辛うじて地下に四角い部屋があるのが見て取れた。地下室をざっと見てみると、ごみや落下物で散乱していたが、離れた隅に緑色に光り輝く小さな何かがあった。まるで我を拾えと誘わんばかりのようだった。
これも天命だろう。早速調べようと、私は地下室に入ることにした。
〔STATUS
(現在の値/原点)
〕
※ 変化があったものは
赤い太字
技術点 ……… 10/10
体力点 ……… 24/25
運点 ………… 11/12
意志力点 …… 12/12
金貨(枚) …… 4
食糧(食) …… 6
所持品 ……… ザック、剣、
トールダー男爵から寄贈された指輪
、青い金属製の三叉槍の頭
(Save Number:122→317)
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2023/10/23
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