ナイトメア キャッスル(プレイ日記)
【第4回】 ヒューの試練
〔STATUS
(現在の値/原点)
〕
技術点 ……… 10/10
体力点 ……… 24/24
運点 ………… 12/12
意志力点 …… 11/11
金貨(枚) …… 5
食糧(食) …… 3
所持品 ……… ザック、剣、
トールダー男爵から寄贈された指輪
〔22〜〕
「わしはこの寺院の建設に携わったから、なぜこの地が選ばれたのか、また如何なる邪悪な力を封じ込めているのかもよく知っておる。多くの伝説が過去における敵との戦いを物語っておる。南国の略奪者どもを排撃するために、ニューバーグの祖先たちが如何に大きな犠牲を払い血を流させてきたことか。だが、これらの話は目に見えぬ戦いについては全く触れていない。オイデンとザカーズの僧侶達の闘争やザグーラの卑劣な神々に仕える呪われた大魔術師のことなどは。」
このヒュー老人がかなりの老齢であることは分かる。見た目70歳、実際は100歳とか。クトゥルフに出てきたシュリュズベリィ博士も見た目は60歳くらいで実年齢は100歳を超えていたからそんなに驚かないが。
「ザカーズは決して滅びたわけではない。だがその現世における肉体は粉々に打ち砕かれ、その魂は地中奥深く封じ込められたのじゃ。この寺院はその地下墓室に通じる入口の一つの上に建てられた。またニューバーグ城塞も他の入口の真上に建てられている。この建物の地下の封印はまだ解かれてはいない。だが、
トールダー
男爵がザグーラの碌でもない町々を訪ねると宣言したときからわしは不安を覚えはじめていた。男爵が南国人の従者どもを連れて戻ってきたとき、わしの不安は更に募った。そして奴らを率いるのがニューバーグにかつて存在しなかったほどの強大な魔法使いであることが明らかになったとき、わしの不安は確信に変わった。
ザカーズ
めが再び活動を始めおったのじゃ。恐らく再び地上での姿を取り戻したに違いない。地獄の辺境をさんざん彷徨(さまよ)った奴めが今どんな形をして、またどんなことを目論んでいるのかなど、およそ見当もつかんわい! もしザカーズめが再び蘇り、生前の力を取り戻したとしたら、ニューバーグとその住人達はその復讐に燃える魔力の前になすすべもないことだろう。奴の巻き起こす恐怖と絶望を考えただけで身震いがする思いじゃ。だがまだ奴が完全に力を回復する前なら再び打ち負かして幽閉することも可能だ。その生身の体は、お主のような勇猛果敢な戦士の剣によって引き裂かれ、奴とその眷属どもの力をロースの護符によって弱めることができるだろう。だが残念ながら護符は行方不明だ。一週間ほど前、わしは部下のセルニックに城塞の様子を調べに行かせたのだが、まだ戻ってこないばかりか音信も跡絶えてしまった。まだセルニックが生きておることは間違いないのじゃが。お主はこれから城塞へ行き、地下の洞窟を探検する前に護符を見つけ出さねばならぬ。正門から入ってはならん。あまりにも警戒が厳重過ぎる。正門に行く前に右へ回れば、ほとんど所在の知られていない側面入口がある。これ以上お主に教えることはない。じゃが……」
ヒューは一旦言葉を切り、お茶を飲んだ。しゃべりすぎで疲れたのだろう。
「もし、この試練を受ける気があるのなら、そなたにオイデンの贈り物が授けられることじゃろう。」
試練? 寄附を残したと思ったら、今度は試練だと? まるでどこかの宗教団体みたいだな。まあ、この寺院も宗教関連だから、ある程度は予想がつくが。いいだろう、その
試練とやらを受けてたとう
。
「おお、ますます以てオイデン様の予言された戦士じゃ。では、この部屋の真ん中にある木を見るがよい。」
木だって? そうか、確かヒュー老人はこの木に跪いていたなあ。私は木を見上げてみる。葉っぱが1枚もなかったが、生きていることだけは確かだった。がっしりとした白い枝が仄かに光り輝いていたからだ。
「あの木を登るのじゃ!」
ヒューの試練が木登りだと? 近年は子どもの安全性と木々の保護の観点から、木に登ってはいけない場所も多くなった。だが、オイデンに仕えるヒューが言うのだから、ここでの木登りは問題ないのだろう。私はザックをはずし、木登りに挑戦した。
よいしょ、よいしょと木に登る。幸い、枝はどれも丈夫だから折れるということはない。木の出っ張りや引っ込みなどをうまく利用して、思うよりもかなり高く木に登ることができ……ちょっと待った。この木、どこまで伸びているんだ? 既にこの寺院の屋上よりも高い位置まで登っているにも関わらず、まだ全然てっぺんが見えないぞ。肌を刺すような冷たい風が強く吹いてくる。こんなところから落下したらまず間違いなく死ぬだろう。必死に幹にしがみつく私の身体はすっぽりと霧に覆われてしまった。私は更に高く登る。しかし、まだ頂上は見えない。バベルの塔の如く、人間が神の高さにたどり着こうとしてはいけないということなのか。木に登るうち、私は大事なことを忘れていた。登ったからには降りなくてはならないのである。つまり、全体力を駆使して登り切ったとしても、降りるときには……それに気づいた瞬間、私の心は恐怖に凍りついてしまった。
ここで
D
を8回行う。そして、その合計を今の
意志力点
+
体力点
と比較する。さて、その結果は……
4
+
4
+
1
+
6
+
4
+
4
+
2
+
4
=
29
。一方、
意志力点
+
体力点
=
35
。
気がつくと、私は木の幹に戻っていた。木の幹を抱きしめる形で意識を失い、何らかの力が働いて幹まで戻ってきたようだ。ヒュー老人が私に駆け寄り、笑顔で口を開く。
「見事じゃ。オイデン様はお主の不屈の精神に報いられたのじゃ。」
どういうこと? だが、それは言葉よりも私の身に起きた変化で分かった。私の心は幸福感に満ち、そして私の体には力が満ちあふれるようだった。
原体力点
及び
原意志点
が
1点
ずつ増え、更に
体力点
及び
意志力点
に
2点
を加えることができる。
「オイデン様もわしも、お主からは十分な寄附及び不屈の精神を受け取った。もはやわしがお主に教えることはもはや何もない……いや、あった。」
う〜む。ここは「もはや何もない」の方がかっこよかったと思うのだが、まあいい。
「お主の危険に満ちた探索行にあたって言っておくことがある。かつて強大な武器があり、その一部がこのニューバーグのどこかに隠されておる。どこかの古物商のがらくたの山に埋もれていたとしても何の不思議もない。」
それ、答えを思いっきり言っているじゃん。
「そして、お主がまだ訪れていないニューバーグの地区についても話しておこう。まずは、商業地区じゃ。ここは名ばかりの地区で、実際は泥棒どの巣も同然なのじゃ。次に、川沿いじゃが、ここには行かぬ方がよい。あそこは実に不穏な場所じゃからな。さあ、町の中心部に戻り、お主の使命を果たすがよい。」
そして、ヒュー老人は私を寺院入口まで送ってくれた。
「お主とはここでお別れじゃ。どうかオイデンの祝福がお主とともにありますように。」
私はヒュー老人に別れを告げ、町の市場に戻ってきた。
〔STATUS
(現在の値/原点)
〕
※ 変化があったものは
赤い太字
技術点 ……… 10/10
体力点 ………
25
/
25
運点 ………… 12/12
意志力点 ……
12
/
12
金貨(枚) …… 5
食糧(食) …… 3
所持品 ……… ザック、剣、
トールダー男爵から寄贈された指輪
(Save Number:368→108)
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2023/10/01
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