モンスター誕生(プレイ日記)
【第21回】 ドリーの三姉妹再び
〔STATUS
(現在の値/原点)
〕
技術点 … 11/11
体力点 … 18/19
運点 …… 8/10
メモ …… ザラダン・マーの門に着いたら
93
を引いた番号へ、エルフの粉を全身に浴びてしまった、青い茎のスカル藻はディードル川の南のカエル沼にしか生えない
所持品 …
革切れ
、
ペンダント
、水晶の棍棒(
333
)、29番兵への手紙、
銀の指輪(『ダラマスにつかみかかる』ときに
50
を加えた番号へ)
、金貨2枚、ロープ、青い茎の草(
49
)、幸運の薬(
運点
が
原点
まで回復する)
〔92〜〕
ドリーの三姉妹がモンスターの前に現れた。それぞれがモンスターの手足を引っ張るのだ。三姉妹の力はその年齢とは思えない程、否、普通の人間とは思えない程の力だった。モンスターは手足を引き裂かれそうになった。
「こいつはみんなのものじゃ! マランハの実験のために、ドリーに連れていかねばならん!」
「いや、それは違う! 約束は守らねばならん。もしこいつがスカル藻の根を持っていたら……」
そして、三人はぱっと手を離し、声を合わせて叫んだ。
「根を! 根を! 根をよこせ!」
おれは、はっと目が覚めた。夢か……。全身が冷や汗でびっしょりだ。目から出る汗はいつの間にか止まっていた。風がかなり強く、頭上の木の枝がざわざわと音を立てている。その音に、何か別の音が混ざっているようだ。
「ザー、ザー、ザワザワ、ゴー、ゴー、ネー、ネー、根ー!」
うるさい音だ。思わずおれは振り返る。そこには、夢に出てきたドリーの三姉妹がにやにやしながら立っていた。
「満月が綺麗じゃのぉ。さて、期限じゃ。おぬしはスカル藻を持っておるかのぉ?」
魔女達は、スカル藻を取りに来たのだ。おれは、
青い茎の草
をドリーの三姉妹に見せた
。
「シュカル藻じゃ!」
蛇のような声の魔女が両手を高く上げて叫んだ。
「任務を達しぇいすおった!」
「やはり、神の判断は正しかったのじゃ。さあ、スカル藻を渡しなされ。そうすれば、おまえに必要なことを教えてやれる。」
盲目の魔女がおれに近寄ってきた。おれは、草を魔女に渡した。そして、歯のない魔女が口を開いた。
「おまえは私達の要求に見事応えた。約束じゃから、おまえの過去、現在、そして未来を教えてやろう。既に知っておるじゃろうが、おまえはザラダン・マーが作ったモンスターじゃ。ザラダンがわしらの息子であるのと同じようにな。じゃが、ザラダンが宇宙のバランスを崩そうとしておる以上、黙っておるわけにはいかん。悪があらゆるものを支配すること、混沌が全ての支配者になることは許されんのじゃ。バランスの取れていることこそ重要じゃ。
わしらにはザラダンを倒すことはできん。既にわしらの意図を見抜かれ、ザラダンが警戒しているのではな。じゃが、やつはうぬぼれておるし、おまえはザラダンの息子のようなものじゃ。ザラダンも、おまえには油断するじゃろう。じゃからこそ、ザラダンを倒す者としておまえが選ばれたのじゃ。ザラダンに会って、あやつを倒せ。そうすることが宇宙のバランスを保つために必要なのじゃ。そして、そのときこそ、おまえについての全てが明らかとなる。これ以上、おまえの過去については話すまい。知識欲が満たされたとき、行動力もなくなるものじゃからな。」
自分達には倒せないから、おれに倒せだと? 随分勝手なことばかり言いやがる。だが、ザラダンを倒さないといけないことは確かだ。
盲目の魔女が話を引き継いだ。
「ザラダンは、ガレーキープという空飛ぶ船を棲家としておる。どうすればガレーキープに乗り込めるかはわしらにも分からん。じゃが、よじれ樫の森に住む白髪のダーガ・ウィーズルタングならばガレーキープに乗る方法を知っておる。ダーガを探して、ガレーキープに乗り込む方法を聞くのじゃ。しかし、ダーガの言葉には気をつけなされ。彼の言葉には真実と虚偽が半々に含まれておるからな。ダーガが『ふむ』で話し始めたとき、それは真実じゃ。そうでなければ、彼の言葉を信用してはならんぞ。とにかく、この
《真実の指輪》
を持って行くがいい。これをダーガに見せるのじゃぞ。」
盲目の魔女はおれの指にきらきらと輝く宝石が嵌め込まれた指輪を嵌めてくれた。ハニカスのくれた“祝福の指輪”と対をなすのかもしれない。ダーガ・ウィーズルタングに出会って、ダーガの話を聞いたあと、この指輪を見せることによって真実の情報を手に入れることができる。ダーガの話を聞いた番号から
50
を引いた番号に進むらしいが、そんなものは管理人に(以下略)。
「スー。どうも管理人はこの部分のわすらのセリフにおける、やしゅだひとすの翻訳が気に入らないようでな。スー、じゃが“言葉の煙”の翻訳は高く評価すておったぞ。」
蛇のような声の魔女は、あまり長くはしゃべれないようだ。盲目の魔女が話を続けた。
「ダーガがよじれ樫の森のどこに住んでいるかは分からん。じゃが、オフィディオタウルスはダーガの仲間じゃ。オフィディオタウルスがダーガのもとに案内してくれるじゃろう。そしてわしらは、おまえをオフィディオタウルスのいる場所に導くことができる。ん、どうした?」
おれは、唸り声をあげながらグロッグの死体を指差した。
「スー。その半オークをどうにかすろと。スー、たすかに、こやつがいなければ、おまえの任務の達しぇいはありえぬかった。こやつを何とかすてほすぃというおまえの気持つはわかる。じゃが、わすらとて、死んだ者を生き返らしぇることはできん。しぇめて、こやつを埋すうしてやろう。」
蛇のような声の魔女は、そう言うやいなや、何やら呪文を唱えた。俄かにグロッグの死体が消えた。と、目の前に、ドリーの三姉妹と初めて出会った建物が見えた。そして、その横にある、並んだ石の一つにグロッグの名前が書かれた石が現れた。
「スー。半オークはこの墓のすたに眠っておる。わすらにできることはこれでおしまいじゃ。このしゃき、しゃいすーてきな決断はしゅべておまえが下しぇ。」
盲目の魔女が別れの言葉を告げる。
「おまえが持ってきてくれたスカル藻の根で、幸運の薬を作ることができる。わしらの去った後、眠るが良い。遠く離れたところから、その魔力をおまえに与えようとすることはできるからのう。では、さらばじゃ。」
一陣の風が吹きおこり、木々をざわつかせてから、三姉妹の姿が消えた。静けさが舞い戻る。後には、そよ風が吹いているだけだ。おれは、地面に横になり、再び眠りに就いた。
目が覚めると、どこか知らないところにいた。標識のある地点ではなく、そこは暗い森の中だった! 小鳥の鳴き声が頭上から聞こえてくる。すぐそばを小川が流れていた。この水も綺麗だ。おれは、冷たい水で顔を洗い、水を飲む。うまい!
おれは、昨日の夜のことを思い出した。あれは夢だったのだろうか? だが、おれの指には指輪が嵌っていた。やはりあれは夢ではなかったのだ。ドリーの三姉妹は、グロッグを埋葬しただけでなく、おれの
運点
を
原点
に戻してくれたのだ。そして、昨夜の休息により
体力点
も
原点
に戻っていた。
おれは、川に沿って下流の方向に歩きながら、グロッグのことを思い出していた。
グロッグ、短い間だったが、おまえとの旅は楽しかったぜ。ありがとう。
〔STATUS
(現在の値/原点)
〕
※ 変化があったものは
赤い太字
技術点 … 11/11
体力点 …
19
/19
運点 ……
10
/10
メモ …… ザラダン・マーの門に着いたら
93
を引いた番号へ、エルフの粉を全身に浴びてしまった、青い茎のスカル藻はディードル川の南のカエル沼にしか生えない
所持品 …
革切れ
、
ペンダント
、水晶の棍棒(
333
)、29番兵への手紙、
銀の指輪(『ダラマスにつかみかかる』ときに
50
を加えた番号へ)
、金貨2枚、ロープ、
青い茎の草(
49
)
、幸運の薬(
運点
が
原点
まで回復する)、
《真実の指輪(ダーガの話を聞いたら
50
を引いた番号へ)》
(Save Number:423)
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2022/11/18
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