モンスター誕生(プレイ日記)


【第2回】 三人の冒険者

〔STATUS(現在の値/原点)
 技術点 … 11/11
 体力点 … 16/19
 運点 …… 10/10
 所持品 … 革切れ

〔308〜〕
 モンスターはくねくねと曲がった通路を西に進んで行った。何度も通路の壁にぶつかり、その度に唸り声をあげる。しかし、固い鱗のお蔭で怪我はしなかった。進むにつれて、辺りがどんどん寒くなってきた。モンスターの吐く息が白くなる。通路は狭くなってから、今度は広がり、部屋に出る。と、前方に微かな明かりが見え、話し声が聞こえてきた。立ち止まって話を聞こうとしたが、モンスターの肉体は戦闘の予感に震え、足は歩みを速めていった。モンスターは歯と鉤爪をむき出しにして、明かりのついた小部屋に入って行った。
 部屋には三人の冒険者がいた。どうやら焚き火で体を暖めていたようだ。一人はキラキラ輝く服を着ており、動くたびにシャランシャランと音を立てている。もう一人は真っ赤な服装で、長い黒ひげを生やしている。三人目は胸にきれいな革を巻いた小さな男で、ひげがない代わりに足に毛が生えていた。この足を焚き火で暖めていたのだろう。モンスターは三人の中で一番小さな男――ホビット――に狙いを定め、深く息を吸い込んで突進して行った。純粋な破壊願望がモンスターを支配していた。哀れなホビットは何の武器も持っておらず、モンスターはその鉤爪でホビットを捕らえた。もはやホビットの命はなくなったも同然だった。残る二人は、慌てて立ち上がったために身体のバランスを崩し、ホビットを手助けできる状態ではない。
 〔ホビット〕     技術点  5  体力点  6
 〔モンスター〕    技術点 11  体力点 16

[戦闘ラウンド(青字DDの値)]

[1R] ×〔ホビット〕5+=14 < 19=11+〔モンスター〕○ ⇒ 〔ホビット〕体力点−2=4
[2R] ×〔ホビット〕5+=12 < 20=11+〔モンスター〕○ ⇒ 〔ホビット〕体力点−2=2
[3R] 即死〔ホビット〕5+10 ≪ 11+6ゾロ〔モンスター〕 ⇒ 〔ホビット〕体力点=0
 モンスターの3回目の攻撃のとき、モンスターの拳がホビットの胴体を貫通した。とてもホビットに耐えられるものではない。ホビットはモンスターの腕で串刺し状態のまま即死した。モンスターはそのままホビットの腕に牙をたて、柔らかい肉を味わおうとした。だが、まだ敵が残っていることを思い出した。一旦腕からホビットを抜き、立ち上がった。赤い服の男は両手の小指をモンスターに向け、何かつぶやいている。キラキラした服の男は剣を振りかざし、仲間に向かって大声をあげている。
「セアチネ、ケケレワ、けをてれーりサレ! しろあをぶぽでネ、アドサユワ、サチツアリオメ、サルトアゼ!」
 (管理人注:この言葉の意味を知りたい方はこちらをご覧ください。)
 ふたりを同時に攻撃することはできない。まず、どちらを倒したらよいのだろう? ここで運試しをする。DD=9≦10と出ました(運点−1)。
 モンスターの反応は素早かった。赤い服の男は、身動き一つせずに何かをつぶやいている。こちらの方が簡単に倒せるだろう。モンスターは赤い服の男を思い切り張り飛ばした。男が悲鳴をあげ、顔を押さえながら倒れる。無防備となった男にとどめを……ガウッ! 剣を持った男がモンスターの背中に斬りつけ、その剣先が鱗を貫通して肉にまで届いたのだ。体力点2を失う。モンスターは赤い服の男のことを忘れ、この剣を持った男と対峙した。
 〔鎧の戦士〕     技術点  8  体力点  9
 〔モンスター〕    技術点 11  体力点 14

[戦闘ラウンド(青字DDの値)]

[1R] ○〔鎧の戦士〕8+10=18 > 17=11+〔モンスター〕× ⇒ 〔モンスター〕体力点−1=13
[2R] △〔鎧の戦士〕8+=14 = 14=11+〔モンスター〕△
[3R] ×〔鎧の戦士〕8+=16 < 17=11+〔モンスター〕○ ⇒ 〔鎧の戦士〕体力点−2=7
[4R] ×〔鎧の戦士〕8+=13 < 17=11+〔モンスター〕○ ⇒ 〔鎧の戦士〕体力点−2=5
[5R] △〔鎧の戦士〕8+10=18 = 18=11+〔モンスター〕△
[6R] ×〔鎧の戦士〕8+=11 < 21=11+10〔モンスター〕○ ⇒ 〔鎧の戦士〕体力点−2=3
[7R] ×〔鎧の戦士〕8+=12 < 17=11+〔モンスター〕○ ⇒ 〔鎧の戦士〕体力点−2=1
[8R] ×〔鎧の戦士〕8+=15 < 20=11+〔モンスター〕○ ⇒ 〔鎧の戦士〕体力点−2=0
 鎧の戦士に不意打ちされたことにより、モンスターは多少てこずったようだが、それでもモンスターは強かった。危険が去った以上、食欲を満たしたい。さっき食べ損ねたホビットの血はまだ暖かかった。モンスターの口からよだれが出てくる。片手で軽々とホビットをつかみ、柔らかい肉にかぶりつく。あっという間にホビットを骨ごと全部平らげてしまった。それでもまだ食欲は治まらない。鎧の戦士は、そのキラキラした金属が邪魔で食べることができない。となると……地面に倒れてうめき声をあげている赤い服の男の姿がモンスターの目に留まった。この男ならば食べられる。軽く撲っただけで哀れな男――魔術師――はぐったりとなり、モンスターは魔術師の肉も全部平らげた。体力点原点まで回復する。
 食事を終えたモンスターは、冒険者たちの持ち物を漁り始めた。大したものはない。ホビットはおもちゃのように小さな剣を持っていたし、魔術師はくるくる巻かれた紙を何枚も服の中に持っていた。三人はそれぞれ四角いブロックのようなもの――おそらく食料だろう――を持っていたが、モンスターはにおいを嗅いで脇に放り捨てた。また、丸くて平らな金属の板が何枚か入っていたが、使い方がさっぱり分からないので無視した。他にはモンスターの興味を引くものは何もなかった。部屋からの出口は、北、東、そして西の三つだった。東は今来た道だから、北か西か……モンスターは西に進むことにした。
 しばらくは部屋の焚き火の光が西の通路を微かに照らしていたが、やがて通路は真っ暗になってしまった。キーキーという金切り声をあげて、翼を持った動物が上から襲ってきた。どうやら飛び回る生き物の巣に入り込んだらしい。うるさく周りを飛ぶので、闇雲に手を振り回して1〜2匹を捕まえて潰したが、それでも相手は突っ込んできて鋭い爪でモンスターを引っ掻く。しかし、モンスターの固い鱗に弾き返され、モンスターは傷を負わない。進んで行くとやがて生き物はどこかに行ってしまった。通路は北に曲がり、大きな木の扉が正面にあるのが手探りで分かった。他に道はない。
 ここでを行う。出た目は……だった。

〔STATUS(現在の値/原点)
 ※ 変化があったものは赤い太字
 技術点 … 11/11
 体力点 … 19/19
 運点 ……  9/10
 所持品 … 革切れ
 (Save Number:446→101)

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2022/10/12


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