仮面の破壊者(プレイ日記)


【第27回】 真の敵はモルガーナ……

〔STATUS(現在の値/原点)
 技術点 ……… 10(+1*)/10 墓鬼の剣(*技術点+1で原点を超えても可)
 体力点 ……… 22/22
 運点 ………… 11/11
 金貨 …… 5
 食料 …… 5
 飲み薬 …… ツキ薬(原運点+1まで回復)
 装備明細 …… 剣、革の鎧、ザック、ザクロ石の指輪、鉄の笏(支配する者はただ1人であるべし)、銅の鉱石の塊、つるはし、スナタ猫の牙(11匹の龍の模様と8個のリンゴの種)、女神コランバラの石像、剣歯虎の鉤爪、ヘヴァーの角笛(邪悪な敵の技術点-1)、宝石入りの首飾り、回復の水薬(体力点が最大6点回復する)透明人間マント耐凍薬、宝珠(21は支配者の支配をあらわす数字)、雪靴
 メモ …… ガーリンを呼び出す場合は100へ進む、ジュジャのいる場所は『地面じゃないけど支えられる、水じゃないけど流れられる、空気じゃないけど噴き出せる、火じゃないけど爆発できる』場所、ジュジャを探す詩『迷うべからず、さまようべからず、常に真ん中の道を行け』、乙女の谷(208ページ『時間のない国――入るには樫の木を、出るにはリンゴの木を――』)、3つの扉に行き当たったら木の扉から入る

〔295〜〕
 自分が勝つことを確信しているモルガーナは、私を見て満足そうに頬を歪める。



「すべての暗黒エネルギーに賭けて、完璧だ!」
 モルガーナは叫ぶ。
「おまえは私たちの望み通りの場所に現れてくれたんだよ。おまえの顔は農夫を拐(かどわ)した村で見たけど、あれよりもいい男じゃないか。おまえをゴーレムにして、私だけのものにしてやるよ!」
 オエーッ! 吐き気がしてきた。お前みたいなくされアマはこっちから願い下げだ。そう思っている間にも、彼女は玉座から躍り出ると、私を迎え撃つ。体こそ弱々しいが、モルガーナの魔力は体力のなさを補って猶余りある。私が一度にモルガーナに与えられるダメージは体力点1だけだ(戦闘時の運だめしと出たら体力点2を減らせるが、と出たら体力点を減らすことはできない)。透明人間マントは魔力を持つ相手に対しては全く効果がない(氷龍のときに使っておいて良かった)。だが、モルガーナにもヘヴァーの角笛は効くだろう。私はヘヴァーの角笛を吹き鳴らした。
「ひえっ!」
 邪悪の権化とも言えるモルガーナに対しては見事に効き、技術点1を減らすことができた……って、たったの1点!? 最後なんだから2点くらいは減らして欲しかったところだ。だが、この1点は大きい。いよいよモルガーナ討伐だ。戦いの火蓋が切られる。
 〔モルガーナ〕  技術点 1110   体力点  6
 〔批判屋〕    技術点   11   体力点 22

[戦闘ラウンド(青字DDの値)]

[1R] ○〔モルガーナ〕10+17 > 16=11+〔批判屋〕× ⇒ 〔批判屋〕体力点−2=20

 初戦で負けたのはモルガーナ戦が初めてだ。流石はラスボス(?)だ。

[2R] ×〔モルガーナ〕10+1020 < 23=11+12〔批判屋〕○ ⇒ 〔モルガーナ〕体力点−1=5
[3R] ×〔モルガーナ〕10+13 < 15=11+〔批判屋〕○ ⇒ 〔モルガーナ〕体力点−1=4
 ここで戦闘での運だめしを行う。DD=2≦10と出ました(運点−1)。 ⇒ 〔モルガーナ〕体力点−1=3
[4R] △〔モルガーナ〕10+14 = 14=11+〔批判屋〕△
[5R] ×〔モルガーナ〕10+15 < 16=11+〔批判屋〕○ ⇒ 〔モルガーナ〕体力点−1=2
[6R] ○〔モルガーナ〕10+19 > 17=11+〔批判屋〕× ⇒ 〔批判屋〕体力点−2=18
[7R] ○〔モルガーナ〕10+17 > 15=11+〔批判屋〕× ⇒ 〔批判屋〕体力点−2=16
[8R] ×〔モルガーナ〕10+18 < 19=11+〔批判屋〕○ ⇒ 〔モルガーナ〕体力点−1=1
 ここで戦闘での運だめしを行う。DD=6≦9と出ました(運点−1)。 ⇒ 〔モルガーナ〕体力点−1=0
「ケヴィンの仇!」
 私はそう叫びながら、モルガーナの胸に剣を突き刺した。
 キャーーーーーッ!
 血も凍るような絶叫をあげながら、モルガーナは玉座の前に頽(くずお)れた。モルガーナの胸から墓鬼の剣が抜ける。
 私はモルガーナが死んだことを確かめようと、墓鬼の剣を握りしめながらモルガーナの側に歩み寄った。モルガーナはまだ生きていた。
「フッ、私はおまえに負けたけど、私たちの計画はまだ完全に失敗しちゃいないんだよ。それから、ケヴィンを殺したのは私じゃない。どうせおまえに言っても分からないだろうけれどね。せいぜい死ぬまでの短い時間で悩むがいいさ。」
 そう言ってモルガーナは事切れた。廃墟の村での出来事やヴァシティの話のことを振り返る。
 モルガーナは、廃墟の村で「私たちのちょっとした計略」と言った。あれ以来私がずっとそのことに疑問を持っていたところへ、今しがた彼女は「おまえは私たちの望み通りの場所に現れてくれた」と言ったのだ。何だ、その「私たち」というのは。まるで共犯者がいるみたいではないか。ヴァシティとの話で、モルガーナを倒すという私の使命そのものが罠だということはわかっている。しかも、モルガーナはその罠を計画したのが自分1人ではないような言い方をしていた。共犯者は誰なんだろう? ケヴィンは共犯者によって殺されたのだ。真の敵はモルガーナではなく、その共犯者なのだ。魔術師の長老会がモルガーナに12種類の印の知識を教えるのを禁止していたにも関わらずモルガーナは既に仮面の印の秘密を知っていた。また、取るに足らないピグミー・オークどもが私の命を狙うことができたのは、私の兜が目印になったからであって、それをピグミー・オークどもに教えたのは共犯者の仕業に違いない。
 アリオンからクリル・ガーナッシュまでの約1か月の旅の末、全ての話が漸くつながった。点と点がつながって線になり、線と線がつながって平面になり、平面と平面がつながって空間になり、そして空間と空間がつながって時の流れになる。共犯者は、時の支配者クロノスを凌ぐほどの強大な力を持ち、モルガーナと共謀したアリオンの裏切り者だ。これだけの力を備え持つ輩と言えば、私が知っている限りではたった一人しかいない。
 私は玉座を背に振り向く。間違いなく何者かが潜んでいる。
「いるのは分かっている。ケヴィンを殺した裏切り者め、出てこい!」
 すると、私が思っていた通りの人物が現れる。アイフォー・ティーニンだ。
「なぜ黒幕が私だと分かった?」
「これだけ証拠が揃えば嫌でも分かるさ。まさかとは思っていたが、考えれば考えるほど結論が明確になった。森の盗賊団やピグミー・オークどもに私の正体が分かるわけもない。モルガーナに秘密が漏れたのではなく、既にモルガーナは秘密を知っていたのだ。それにしても、よくもケヴィンを殺したな。ケヴィンはいつも優しくて穏やかな人だった。たまに厳しいときもあったが、それは私の誤った治政による領民達の不満の象徴だった。ケヴィンがいなければ、アリオンは幾度となく領民達の暴動によって滅びる運命だった。ケヴィンは私の心の支えだった。そのケヴィンを殺した貴様の罪は万死に値……いや、死んでも償い切れるものではないぞ。」
 涙目、涙声になりながらも、私は気丈に裏切り者に言い放った。
「ふん、あの鍛冶屋か。どうも私はあいつがいけ好かなかった。私のやることなすことに悉く反対しおって。いつか殺そうと思っていた。ALADDINがいなくなったときを見計らって黒魔術を試すよう唆(そそのか)し、見事霊魂の餌食となったわけよ。ヘヴァーが号泣したのは意外だったが、面白い見世物を見せてもらったなあ。」
 何てことを……! よくもそんなことをいけしゃあしゃあと言えるものだ。
「ケヴィンの仇、今こそ討つべきとき!」
「黙れ若造! 貴様に計略を見抜かれたとは言え、まだ事は破れてはおらん!」
 裏切り者は私の聡明さを罵り、短剣で突きかかってくる。ヘヴァーの角笛はここでは使えないだろうし、使わない。裏切り者はヘヴァーの角笛に対する策を講じているだろうし、真の敵に対してはヘヴァーの角笛なしで倒したいからだ。
 〔裏切り者〕  技術点  8  体力点 10
 〔批判屋〕   技術点 11  体力点 16

[戦闘ラウンド(青字DDの値)]

[1R] ×〔裏切り者〕8+17 < 18=11+〔批判屋〕○ ⇒ 〔裏切り者〕体力点−2=8
[2R] ×〔裏切り者〕8+13 < 22=11+11〔批判屋〕○ ⇒ 〔裏切り者〕体力点−2=6
[3R] △〔裏切り者〕8+17 = 17=11+〔批判屋〕△
[4R] ×〔裏切り者〕8+16 < 19=11+〔批判屋〕○ ⇒ 〔裏切り者〕体力点−2=4
[5R] ×〔裏切り者〕8+13 < 17=11+〔批判屋〕○ ⇒ 〔裏切り者〕体力点−2=2
[6R] ×〔裏切り者〕8+1018 < 23=11+12〔批判屋〕○ ⇒ 〔裏切り者〕体力点−2=0
 私の最後の一撃は、裏切り者の首を綺麗に刎ねた。墓鬼の剣は持ち主の思考をある程度読み取るらしく、とどめを刺したくはない(そして相手が卑劣ではない)敵に対しては急所を外したり、今回のようにただ死ぬでは飽き足りない敵に対しては斬首したりする。
 首を刎ねられた裏切り者は血しぶきをあげるどころか、そのまま床に倒れた後、跡形もなく消滅した。
 モルガーナたちの邪悪な計画は全て阻止されたのだ。

 (400へ進む)



← 【第26回】へ |          


2024/04/17


直前のページに戻る

『仮面の破壊者』のトップに戻る

ゲームブックプレイ録のトップに戻る

トップに戻る


(C)批判屋 管理人の許可なく本ホームページの内容を転載及び複写することを禁じます。