仮面の破壊者(プレイ日記)


【第17回】 錬金術師との出会い

〔STATUS(現在の値/原点)
 技術点 ……… 10(+1*)/10 墓鬼の剣(*技術点+1で原点を超えても可)
 体力点 ……… 14/22
 運点 ………… 8/10
 金貨 …… 15(+10枚分の宝物)
 食料 …… 9
 飲み薬 …… ツキ薬(原運点+1まで回復)
 装備明細 …… 剣、革の鎧、ザック、ザクロ石の指輪、鉄の笏(支配する者はただ1人であるべし)、銅の鉱石の塊、つるはし、スナタ猫の牙(11匹の龍の模様と8個のリンゴの種)、女神コランバラの石像、剣歯虎の鉤爪、ヘヴァーの角笛(邪悪な敵の技術点-1)、宝石入りの首飾り
 メモ …… ガーリンを呼び出す場合は100へ進む、ジュジャのいる場所は『地面じゃないけど支えられる、水じゃないけど流れられる、空気じゃないけど噴き出せる、火じゃないけど爆発できる』場所

〔323〜〕
 村を出た後は、かなり長い時間大した障害もなく進むことができる。どの流れも浅くて歩いて渡れるものや細くて飛び越えられるものばかりだし、地面はヒースとコケモモに覆われていてしばしば歩きにくいところもあるが、決して歩けないわけではない。それに、食べられる実さえなっているので、食料が減る心配もせずに済む。
 草原を出て二日目の昼頃、こんな場所にしては珍しい光景に出会う。



 派手な色に塗られた幌馬車が水牛に牽(ひ)かれて西の方に進んで行く。御者台にはがっしりした体の老人が座っているが、手綱はだらりとたるんでいて、老人は幌馬車がどこへ行こうが構わないらしい。幌の周囲に吊り下げられた鍋やフライパンが、車輪がでこぼこを通るたびにガランガランと音を立てる。幌の側面には「キャンチェス――錬金術師兼貿易商」と書かれている。
「キャンチェスさん!」
 私は老人に声をかけてみた。老人は幌馬車を止める。すると、水牛はたちまち草を食べ始める。
「おお、こんなところでお客さんに出会うとは珍しい。自家製の商品を買いませんかな?」
 金貨ならば15枚と10枚分相当の宝物の、計25枚分ある。
「商品は、どんなものがありますか?」
「お見せしましょう。」
 そう言って、キャンチェスは以下の商品を見せてくれた。
  • 幸運の水薬(運点原点に戻す)……金貨3枚
  • 回復の水薬(体力点最大6点回復する)……金貨5枚
  • 透明人間マント……金貨10枚
  • 耐凍薬(寒さから身を守る)……金貨5枚
  • 魔法のブーツ……金貨6枚
  • 「物々交換でもよろしいでしょうか。」
     そう言って、私は金貨10枚分の宝物を錬金術師に見せた。
    「よろしい。金貨10枚分としましょう。お釣りは出せませんがな。」
     さて、各品物を吟味する。全部買いたいところだが、予算の関係で取捨選択しなくてはならない。
     まず、幸運の水薬は、ツキ薬があるので不要だ。回復の水薬(金貨5枚)は、食料ではどうにもならないことがあると思うので、買うことにする。透明人間マント(金貨10枚)は役立ちそうなので買う。そうすると、金貨はあと10枚だ。耐凍薬と魔法のブーツの両方を買うことはできない。どちらにしようか。考えた末、耐凍薬(金貨5枚)にする。魔法のブーツは技術点との比較で何とかなると思ったからだ。そうすると、残るは金貨5枚となる。少しは残しておかないと、先行き不安だ。
     ここで『錬金術師を襲って商品を奪ってもいい』という選択肢があるが、誰がそんなことをするんだ! おいロビン、お前はどうして一国の領主にあるまじき言動を取らせようとするんだ! 錬金術師が私に何かしたのか? 会ったばかりの錬金術師に何か恨みでもあるのか? だからク×ゲーって言われるんだよ。
    「ん? ロビンというのは何のことですかな?」
    「あ、いえ、何でもないです。キャンチェスさんもお気をつけて。」
    「ああ、お前さんもな。まいどあり〜。」
     錬金術師から買った品物は値段こそ高かったが、どれも役に立つ品物だと確信している。大切に保管し、ここぞというところで使うことにしよう。
     さて、錬金術師と別れた後、北ばかりを進んでいて単調な気分になっている私だったが、この日の夜は単調というわけにはいかなかった。



     キャンプファイヤーがありがたくない客を呼び寄せてしまう。二頭のモルディダが自分達の縄張りを見回っていて、私の侵入を見つけて腹を立てる。モルディダはハイエナを大きくしたような死肉を漁る動物である。根は臆病で、手向かいしてくるような相手には近寄ろうとはしないはずだが、この二頭はどうやら長い間何も食べ物にありついておらず、死に物狂いになっている様子だった。ここでは透明人間マントは効果がないだろう。というのも、モルディダは嗅覚が発達しており、目に見えない相手でも匂いで嗅ぎつけてしまうからだ。また、モルディダは邪悪な生き物ではないので、ヘヴァーの角笛は効果がない(管理人注:文中には特に記載がありませんが、この解釈で間違いないでしょう)。モルディダはこの種族特有の方法で交互に攻撃をしかけてくるので、私は各ラウンドごとに相手を変えて戦うことになる。よく見てみると、片方のモルディダは口から涎を垂らしているぞ。どうやら弱っているようだ。狂犬病(恐水病)にかかっているのかもしれない。コロナウイルスに感染しても助かる見込みはあるが、狂犬病に感染したら助かる見込みはないからな。このモルディダには特に気をつけよう。
     〔モルディダ1〕  技術点  5  体力点  8
     〔モルディダ2〕  技術点  7  体力点 10
     〔批判屋〕     技術点 11  体力点 16

    [戦闘ラウンド(青字DDの値)]

    [1R] ×〔モルディダ1〕5+12 < 15=11+〔批判屋〕○ ⇒ 〔モルディダ1〕体力点−2=6
    [2R] ×〔モルディダ2〕7+14 < 16=11+〔批判屋〕○ ⇒ 〔モルディダ2〕体力点−2=8
    [3R] ×〔モルディダ1〕5+12 < 18=11+〔批判屋〕○ ⇒ 〔モルディダ1〕体力点−2=4
    [4R] ×〔モルディダ2〕7+14 < 17=11+〔批判屋〕○ ⇒ 〔モルディダ2〕体力点−2=6
    [5R] ×〔モルディダ1〕5+12 < 16=11+〔批判屋〕○ ⇒ 〔モルディダ1〕体力点−2=2
    [6R] ×〔モルディダ2〕7+14 < 23=11+12〔批判屋〕○ ⇒ 〔モルディダ2〕体力点−2=4
    [7R] ×〔モルディダ1〕5+11 < 20=11+〔批判屋〕○ ⇒ 〔モルディダ1〕体力点−2=0

     ここで〔モルディダ1〕が斃れた。以降は〔モルディダ2〕と普通の戦闘を行うことができる。

    [8R] ×〔モルディダ2〕7+10 < 15=11+〔批判屋〕○ ⇒ 〔モルディダ2〕体力点−2=2
    [9R] ×〔モルディダ2〕7+16 < 19=11+〔批判屋〕○ ⇒ 〔モルディダ2〕体力点−2=0
     モルディダ達に私の言い分は通用しないことを承知で言うと、私だって侵入したくて侵入したわけではないのだ。それに、モルディダ1は狂犬病にかかっていたから、そう長い命ではなかったことだろう。 もし、モルディダ1によって傷を負わせられた場合、狂犬病を防ぐために剣で傷口を切開し、更にその傷を焼かなくてはならないところだった。
     私はキャンプファイヤーの後始末をしっかりと行ってから、急いでモルディダの死骸から離れるようにして立ち去った。そして、改めて安全な寝場所を見つけ、眠りに就いた。朝になり、私は再び北へ向かう。

    〔STATUS(現在の値/原点)
     ※ 変化があったものは赤い太字
     技術点 ……… 10(+1*)/10 墓鬼の剣(*技術点+1で原点を超えても可)
     体力点 ……… 14/22
     運点 ………… 8/10
     金貨 …… 5
     食料 …… 9
     飲み薬 …… ツキ薬(原運点+1まで回復)
     装備明細 …… 剣、革の鎧、ザック、ザクロ石の指輪、鉄の笏(支配する者はただ1人であるべし)、銅の鉱石の塊、つるはし、スナタ猫の牙(11匹の龍の模様と8個のリンゴの種)、女神コランバラの石像、剣歯虎の鉤爪、ヘヴァーの角笛(邪悪な敵の技術点-1)、宝石入りの首飾り、回復の水薬(体力点が最大6点回復する)透明人間マント耐凍薬
     メモ …… ガーリンを呼び出す場合は100へ進む、ジュジャのいる場所は『地面じゃないけど支えられる、水じゃないけど流れられる、空気じゃないけど噴き出せる、火じゃないけど爆発できる』場所
     (Save Number:375→13)



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    2024/03/17


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