仮面の破壊者(プレイ日記)


【第15回】 大草原の小さな道

〔STATUS(現在の値/原点)
 技術点 ……… 10(+1*)/10 墓鬼の剣(*技術点+1で原点を超えても可)
 体力点 ……… 19/22
 運点 ………… 10/10
 金貨 …… 15
 食料 …… 10
 飲み薬 …… ツキ薬(原運点+1まで回復)
 装備明細 …… 剣、革の鎧、ザック、ザクロ石の指輪、鉄の笏(支配する者はただ1人であるべし)、銅の鉱石の塊、つるはし、スナタ猫の牙(11匹の龍の模様と8個のリンゴの種)、女神コランバラの石像、剣歯虎の鉤爪、ヘヴァーの角笛(邪悪な敵の技術点-1)
 メモ …… ガーリンを呼び出す場合は100へ進む

〔20〜〕
 実は、矛槍草の大草原へは一度来たことがある。それも、つい先日。ピグミー・オークに命を狙われ、そして地獄火の霊魂に命を狙われた。モルガーナが刺客をどんどん送り込んでいるのだろう。私の命を狙うのはまだしも、ケヴィンを殺したことは絶対に許してはならない。
 そんなことを考えながら、私は矛槍草の大草原を歩いていった。時々くしゃみが出るが、これは矛槍草の花粉によるものか。私はどちらかというと、粘膜よりも皮膚に出る方なんだよな。これも一種の花粉症なのかもしれない。それにしても、どの方角を向いても胸まである高さの矛槍草ばかり。かつて大草原の小さな家という小説があったが、こんな場所にも小さな家があるのだろうか(すぐ脱線する)。
 さて、この矛槍草の大草原を歩いて半日ほどのとき、小さな変化に気づく。幅は15センチメートルにも満たず、草の中で見つけることはほとんど不可能に近いが、ついに細い小道に行き当たった。この小道は南西から北東に向かってまっすぐ続いている。この小道を見つけたのも何かの御縁であろう。私は小道の傍らに腰を下ろした。何かが通るに違いない。
 果たして、大して長く待つこともなく、一匹の大きな赤蟻が現われ、通り過ぎて行った。レイワのジパングでは“ヒアリ(火蟻)”と呼ばれる危険な蟻もいるようだが、クール大陸の赤蟻はそこまで危険な生き物ではない。とは言え、噛まれたときの痛さは想像を絶すると聞く。それからしばらくの間に、同じ種類の蟻が十数匹通り過ぎて行った。これらの蟻は、宝物アリと呼ばれている。自分達に運べるあらゆる装飾品を集めてきて、それで巣を作ることからこの名がついた。宝物アリは体が大きく、4匹の宝物アリが1匹の野ネズミの死体を引きずっている程だった。南西へ向かう連中が常に何かを運んでいるので、巣はそちらの方角にあるに違いない。蟻の巣を見つけて、蟻たちが何か価値のあるものを集めているかどうかを確かめてみたい気もするが、宝物アリは数キロメートルも旅をすることで知られているし、南西というと今私が目指している目的地とは方角ちがいだ。しかし、それでも私は小道をたどって南西へ向かうことにする。この小道が何かの手がかりを指し示す道標のような気がしてならなかった。
 私は南西への小道を2時間程歩いてみた。しかし、蟻の往来は一向に激しくはならず、また巣がありそうな様子もなければ価値のあるものを運んでいる蟻に出会う気配もない。こうなったら徹底的に南西に進んでみようじゃないか。私はもっと先へ進むことにした。てくてく、とぼとぼ、只管(ひたすら)歩いて……漸く忍耐が報われるときがきた。ポッカリと草のない場所に行き当たったのだ。固い土の表面に私の拳ほどもある穴がいくつも開き、そこに無数の蟻が出入りしている。蟻達の宝物を取ろうとすれば、蟻に噛まれるのは必至だ。そこで、私は矛槍草に火をつけて煙を立て、穴の入口に煙を巻く。よし、効果覿面だ。蟻達は巣の中に避難し、金貨10枚分の宝物が残った。しかし、宝物に手を伸ばそうとすると蟻が寄ってくる(それは当然のことだろう)から、その蟻に煙を向けなくてはならない。そうすると、煙でむせて咳き込むことになる。私は5回宝物に手を伸ばして金貨10枚分の宝物を手に入れたが、その代償として体力点5を失った。それでも蟻に噛まれるよりはましだろう。宝掘りを終えた私は水筒の水を飲んで喉のいがらっぽさを緩和し、それから水筒の水を火にかけ、火が完全に消えたのを確認してから蟻の巣を去った。ジパングの消防標語に“こわいのは けしたつもりと きえたはず”という言葉があるからな。どんな大火災でも最初はほんの小さな火が原因なのだ。
 さて、宝物アリの巣の近くに、北へ向かう別の道が見つかったので、その道を進むことにする。しかし、夜が来ても草原はとぎれない。ここで野宿をしようと思ったが、矛槍草の大草原に別のピグミー・オーク達がいることも考えられる。1対1では大したことのない敵だが、集団で襲いかかってくると厄介な敵だからな。ここは眠いのを我慢して、このまま進み続けることにしよう。夜通し歩き続けるとペナルティーが科されることは覚悟の上だ。そのペナルティーとは……体力を保つために食事を取らなくてはならないらしい(食料−1)。ソーサリーシリーズではまず間違いなく体力点2点分のペナルティーが科されていたところだが、幸いにも体力点の減点はなかった。一晩中歩き続けると、草原のはずれに到達する。目の前には、岩や低木が点在し、朝日を受けた大小無数の流れが交差する湿地帯が広がっている。しばらく休憩した後、また出発する。
 ここで現在地を確認しておきたい。昨日蟻の道をたどったことにより、クリル・ガーナッシュへの最短ルートが北から北東にずれているのだ。しかし、ゲームブックの法則からすると、クリア必須の情報が遠回りの道に隠されていると見た方がよい。ということで、北東への最短ルートは取らず、へ進み続けることにする。
 私は荒れ果てた村へやってくる。ぼろぼろに崩れた石壁からカラスや小型の鷹が物憂げに飛び立つ荒涼とした風景は何やら不吉な予感さえ感じられる。何らかの災難がこの村を襲ったのだ。廃墟が大して草に覆われていないことから考えると、その災難もそれほど前のことではなさそうだ。村を通り抜けていくか、それとも村を迂回していくか。ここは村を通り抜けて行くことにしよう。
 私が村に入った瞬間、何者かが荒れ果てた家のうしろから現れた。やったー、人だ……いや、「元」人だった。



 生命を吹き込まれた2体の骸骨が操り人形のようにピクピクと動きながらこちらへ向かってくる。どう見ても私に対して友好的な反応を示しているようには見えない。その証拠に、骸骨たちは手に持ったサーベルで交互に攻撃をしかけてくるではないか。幸いにも2体の骸骨は連係がとれていないので、私は2体を交互にする必要なく戦うことができる。とは言え、敵は2体同時に襲いかかってくるので、それを考慮しなくてはならない(いつもの1対2の同時戦闘です)。
 私はヘヴァーの角笛を吹き鳴らす。角笛の音による振動で、骸骨達はすっ転んだ。よーしよしよしよし、いいぞ。
 〔骸骨1〕  技術点 4  体力点  8
 〔骸骨2〕  技術点 4  体力点  7
 〔批判屋〕  技術点 11  体力点 16

[戦闘ラウンド(青字DDの値)]

[1R] ×〔骸骨1〕4+10 < 15=11+〔批判屋〕○ ⇒ 〔骸骨1〕体力点−2=6
   △〔骸骨2〕4+8 < 15〔批判屋〕△
[2R] ×〔骸骨1〕4+11 < 23=11+12〔批判屋〕○ ⇒ 〔骸骨1〕体力点−2=4
   △〔骸骨2〕4+11 < 23〔批判屋〕△
[3R] ×〔骸骨1〕8+13 < 18=11+〔批判屋〕○ ⇒ 〔骸骨1〕体力点−2=2
   △〔骸骨2〕4+12 < 18〔批判屋〕△
[4R] ×〔骸骨1〕4+11 < 17=11+〔批判屋〕○ ⇒ 〔骸骨1〕体力点−2=0
   △〔骸骨2〕4+9 < 17〔批判屋〕△

 ここで〔骸骨1〕が斃れた。以降は〔骸骨2〕と普通の戦闘を行うことができる。

[5R] ×〔骸骨2〕4+11 < 18=11+〔批判屋〕○ ⇒ 〔骸骨2〕体力点−2=5
[6R] ×〔骸骨2〕4+7 < 21=11+10〔批判屋〕○ ⇒ 〔骸骨2〕体力点−2=3
[7R] ×〔骸骨2〕4+1216 < 19=11+〔批判屋〕○ ⇒ 〔骸骨2〕体力点−2=1
[8R] ×〔骸骨2〕4+9 < 16=11+〔批判屋〕○ ⇒ 〔骸骨2〕体力点−2=0
 ヘヴァーの角笛の助けもあり、ほとんど一方的な勝負だった。一体目の骸骨が倒れたとき、身につけている宝石入りの首飾りが地面に転がった。これはもらっておくことにしよう。さて、この村に入ろうか。それとも迂回するか。ここまで来たら、村に入ることにしよう。

〔STATUS(現在の値/原点)
 ※ 変化があったものは赤い太字
 技術点 ……… 10(+1*)/10 墓鬼の剣(*技術点+1で原点を超えても可)
 体力点 ……… 14/22
 運点 ………… 10/10
 金貨 …… 15(+10枚分の宝物)
 食料 …… 9
 飲み薬 …… ツキ薬(原運点+1まで回復)
 装備明細 …… 剣、革の鎧、ザック、ザクロ石の指輪、鉄の笏(支配する者はただ1人であるべし)、銅の鉱石の塊、つるはし、スナタ猫の牙(11匹の龍の模様と8個のリンゴの種)、女神コランバラの石像、剣歯虎の鉤爪、ヘヴァーの角笛(邪悪な敵の技術点-1)、宝石入りの首飾り
 メモ …… ガーリンを呼び出す場合は100へ進む
 (Save Number:386→84)



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2024/03/11


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