仮面の破壊者(プレイ日記)


【第13回】 角笛の対価

〔STATUS(現在の値/原点)
 技術点 ……… 10(+1*)/10 墓鬼の剣(*技術点+1で原点を超えても可)
 体力点 ……… 22/22
 運点 ………… 10/10
 金貨 …… 15
 食料 …… 4
 飲み薬 …… ツキ薬(原運点+1まで回復)
 装備明細 …… 剣、革の鎧、ザック、ザクロ石の指輪、鉄の笏(支配する者はただ1人であるべし)、銅の鉱石の塊、つるはし、スナタ猫の牙(11匹の龍の模様と8個のリンゴの種)、女神コランバラの石像
 メモ …… ガーリンを呼び出す場合は100へ進む

〔26〜〕
 朝になり、爽快な気分で目覚める(体力点4点回復しますが、……)。私が枯葉の谷へ来た真の理由をヘヴァーに打ち明けるときが来た。私はヘヴァーの私室へ赴いた。
「おお、いとこよ。おはよう。」
「ヘヴァー殿、折り入ってお話ししたいことがあります。」
 私の表情を見て、ヘヴァーも重要な話であることを察した。
 私は、ヘヴァーに1つ1つ話した。今回の旅に関すること、そして有名な言い伝えのあるヘヴァーの角笛が如何に今回の旅で重要かを説明した。
「うむ。<批判屋>殿、貴殿の話は確と聴き申したぞ。だが、あの角笛は我が領地の守り神なのじゃ。貴殿の使命が孕む危険の大きさを考えると、貴殿に角笛を渡してしまえば、二度とあの角笛を目にすることはできないとみなくてはならぬ。もしあれを貴殿に渡すとすれば、何か大きな値打ちのあるものを代わりにもらわねばならぬな。」
 守り神、というヘヴァーの言葉に、私は今かぶっているアリオンの兜の存在を意識せずにはいられなかった。言ってみればこの兜もアリオンの守り神、もしこれを、戻らない前提でヘヴァーに渡すと考えると……。私は、事の重大さを改めて噛みしめていた。森エルフの村で見かけた魔法の水晶の鏡ならばヘヴァーの角笛に匹敵するかもしれないが、それこそあの鏡は森エルフの村の守り神と言っても過言ではないだろう。そうなると……もはや平凡な考えしか思い浮かばなかった。
「私はこの身以外、貴殿に提供できるものが思い浮かばぬ。私にできることで、貴殿の角笛に匹敵することがあれば、何でもいたす所存である。」
 いつの間にか私の言葉遣いも書き言葉風になっていた。ヘヴァーはしばらく考えていたが、やがて口を開いた。
「よかろう。いとこよ、貴殿にしていただけることがある。桁外れに巨大な剣歯虎(サーベルタイガー)が欺きの森に棲んでおるが、この剣歯虎が時々私の領地に現れて彷徨(うろつ)き回り、領民や家畜を殺しておるのじゃ。もし貴殿がこの剣歯虎を倒すことができれば、喜んで角笛を貴殿に進呈しよう。だが、簡単にはいかぬぞ。剣歯虎はほとんど人を近寄せぬし、追いつめられると更に危険になるからのう。」
承知した。拙者にお任せあれ。」
「ん? いとこよ、言葉遣いが変でござるよ。ジパングのニンジャのような言葉遣い……あ、儂もか。」
 これまでの緊張感が一挙にほぐれた。さて、ヘヴァーは私に狩猟用の槍と猟犬の一隊を支給してくれた。そして、領主自ら欺きの森の剣歯虎が潜んでいる区域まで案内する。下の地図がこの森の区域の地図だ。



 以下、面倒なので要点を箇条書きにしよう。
  • 私と猟犬はE12から森に入る。一方、剣歯虎はE4にある巣に隠れている。当該位置がそれぞれのスタート地点である。
  • まず猟犬の行動を調べるためにを行い、次に剣歯虎の行動を調べるためにを行う(結果は下表を参照のこと)。これを交互に繰り返す。

  • 目の数猟犬の行動剣歯虎の行動
    微かな臭跡を嗅ぎ取った。
    1マス剣歯虎に近づく(この場合どの方角でも構わない)。
    1マス南へ進む。
    1マス東へ進む。1マス北へ進む。
    2マス北へ進む。1マス西へ進む。
    新しい臭跡を嗅ぎ取った。
    2マス剣歯虎に近づく(この場合2マス同じ方角でも別の方角でも構わない)。
    1マス東へ進む。
    1マス西へ進む。立ち止まって木を調べている。
    どこへも動かない。
    臭跡を失ってしまった。
    どこへも動けない。
    1マス北へ進む。

     猟犬が8回以内ので、そのときの剣歯虎のマス及びその周囲8マスに到達した場合は剣歯虎に追いついたことになる。逆に、猟犬が8回以内ので剣歯虎に追いつかなかった場合、もしくは剣歯虎がによってこの地図の区域の外に出てしまった場合は、残念ながら剣歯虎に逃げられてしまったことになる。また、C9のマスに移動することがある場合は別のことが起こるらしいが、今は何も知らない。
     以下、猟と剣歯の行動のためにを行う。

        画像2   画像3   画像4   画像5   画像6 < >

  • 1回目 …… 猟:D=(E12→E11) 剣歯:D=(E4→D4)
  • 2回目 …… 猟:D=(E11→E9) 剣歯:D=(D4→E4)
  • 3回目 …… 猟:D=(E9→D9) 剣歯:D=(E4→E5)
  • 4回目 …… 猟:D=(D9→D7) 剣歯:D=(E5→E5)
  • 5回目 …… 猟:D=(D7→D5)

  •  ついに、猟犬は剣歯虎の1マス西に到達した。猟犬達は自分達の東側に剣歯虎の気配を感じたようだ。すぐさま攻撃を仕掛ける。ここでを行う。結果はだった。
     ガオーーッ!
     猟犬達は剣歯虎にかなりの傷を負わせることができたようだ。猟犬達は私のもとに戻ってくる間に、剣歯虎の技術点1体力点6を奪った。剣歯虎は猟犬達の“主人”が私だと感じたのであろう、私に向かって飛びかかって来た。私も槍を構え、剣歯虎に対峙する(管理人注:今回は槍で戦うので、墓鬼の剣による特典は適用されません)。
     〔剣歯虎〕  技術点 1110  体力点 12
     〔批判屋〕  技術点 10    体力点 22

    [戦闘ラウンド(青字DDの値)]

    [1R] ×〔剣歯虎〕10+16 < 19=10+〔批判屋〕○ ⇒ 〔剣歯虎〕体力点−2=4
    [2R] ○〔剣歯虎〕10+15 > 13=10+〔批判屋〕× ⇒ 〔批判屋〕体力点−2=20
    [3R] △〔剣歯虎〕10+17 = 17=10+〔批判屋〕△
    [4R] ×〔剣歯虎〕10+12 < 16=10+〔批判屋〕○ ⇒ 〔剣歯虎〕体力点−2=2
     4ラウンド目に剣歯虎に傷を負わせた私は、ヘヴァーの「剣歯虎は追いつめられると更に危険になる」という警告を身を以て知ることになる。



     剣歯虎は怒りのあまり、前肢の一撃で私の持っている槍をまるで麦わらでできているように簡単にへし折る。こうなったら、もっと近寄って剣で戦うしかない。
     以降のラウンドでは、剣歯虎の鉤爪によるダメージは2点ではなく4点になる(運だめしをうまく使えば2点で済むが、凶と出たら6点になってしまう)。しかし、悪いことばかりではなく、墓鬼の剣による特典も復活する。
     〔剣歯虎〕  技術点 10  体力点  2
     〔批判屋〕  技術点 11  体力点 20

    [5R] ○〔剣歯虎〕10+1222 > 21=11+10〔批判屋〕×
      いきなり来ました。ここで戦闘での運だめしを行う。DD=7≦10と出ました(運点−1)。 ⇒ 〔批判屋〕体力点−2=18
    [6R] △〔剣歯虎〕10+1020 = 20=11+〔批判屋〕△
    [7R] ○〔剣歯虎〕10+1121 > 20=11+〔批判屋〕×
      またもや来ました。ここで戦闘での運だめしを行う。DD=7≦9と出ました(運点−1)。 ⇒ 〔批判屋〕体力点−2=16
    [8R] △〔剣歯虎〕10+15 = 15=11+〔批判屋〕△
    [9R] ×〔剣歯虎〕10+1020 < 21=11+10〔批判屋〕○ ⇒ 〔剣歯虎〕体力点−2=0
     剣歯虎は強かった。だが、私の最後の一撃が剣歯虎の喉を貫いた。
     グオーーーーッ!
     剣歯虎は最期の咆哮をあげ、絶命した。考えてみれば、この剣歯虎がヘヴァーの領民や家畜を襲ったのも、剣歯虎が日々生き抜くためだったのは想像に難くはない。ただ、それが枯葉の谷の住民にとっては脅威だっただけだ。この剣歯虎は枯葉の谷に持って帰って葬りたいと思うのだが……。
    「おお、わがいとこよ。見事に剣歯虎を倒したようじゃな。」
     ヘヴァーは数人の護衛とともに私の前に姿を現した。
    「ヘヴァー殿、どうしてここに……。」
    「先程剣歯虎の断末魔の叫びを聞いて、貴殿が剣歯虎を倒すのに成功したと思ってな、貴殿を迎えに来たのじゃ。」
     それはありがたいことだ。私は早速ヘヴァーにこの剣歯虎を持ち帰ることを提案した。
    「なるほど。確かにそう考えてみると、この剣歯虎も一方的に悪者扱いされて気の毒じゃった。だが、枯葉の谷の遺族達にしてみれば、仇じゃからのう。」
     そこで、私はこの剣歯虎を何か枯葉の谷に役立つことに使えないかどうかと話を切り出す。結論はすぐに出た。剣歯虎を持ち帰り、枯葉の谷の調理師達によって肉と皮に分けることになった。今夜は剣歯虎の肉で祝宴をあげる。剣歯虎の皮は剥いで枯葉の谷の博物館に飾る。ジパングに『虎は死して皮を留め、人は死して名を残す』という諺がある。剣歯虎の皮を博物館に飾れば、剣歯虎も少しは浮かばれることだろう。
     私は個人的な記念として剣歯虎の鉤爪を一揃いもらっておくことにする。万一剣を使えない場合、代理の武器としても役に立ちそうだ。
     かくして我々は欺きの森を出て、枯葉の谷まで戻った。青い風も微風にそよぐ小旗も、空で囀る雲雀の声も、私の勝利の高揚感を更に高めてくれた。
     ヘヴァー城にて。角笛の授与式が枯葉の谷の村民全員の前で執り行われた。
    「わがいとこ<批判屋>殿は、この角笛を持つ価値のある人間であることを自ら証明してくれた。たった今、この角笛を<批判屋>殿に授与する。」
     ヘヴァーは自分の言葉通りに物事を実行する人間だった。次の瞬間、ヘヴァーの角笛は私の手に渡った。私の方からも返すものがあった。
    「ヘヴァー殿、貴殿よりお借りしていました猟犬と槍をお返しいたします……が……」
     そう言って、私はへし折れた槍をヘヴァーに見せた。
    「貴殿よりお借り申したこの槍を折ってしまって申し訳ございません。」
     ヘヴァーは見るも無残な形になった槍を見て、最初は驚いていたが、やがて豪快に笑った。
    「随分派手に折られたようじゃな、わがいとこよ。つまり剣歯虎はそれだけ手強い相手だったということじゃ。この折れた槍も博物館に飾ろう。剣歯虎の毛皮の隣に展示するのじゃ。」
     授与式の後は、勝利の祝宴となった。剣歯虎の肉や、蜂蜜酒とカリン酒がふんだんに振る舞われた。私にお礼を言うための人々の長蛇の列は、夜中まで絶えることがなかった。運点を、体力点を加えることができる。
     朝が来て、勝利の祝宴も流れ解散となった。ヘヴァーが私に角笛の詳細を説明してくれる。
    「いとこよ、この角笛について説明しよう。この角笛は一見普通の雄羊の角から作られた笛に見えるが、実は悪魔ヤッチャーの角から作られた笛なのじゃ。邪悪な人間ばかりか、魔物をも震え上がらせるほどの力を秘めておる。じゃが、この角笛には欠点もあってな。それは、邪悪でない生き物にはいくら吹いても効果がないことじゃ。例えば、貴殿が倒した剣歯虎は確かに獰猛じゃが邪悪な生き物ではないから、この角笛を吹いても効果がなかったということじゃ。」
     私は、戦いの邪魔にならぬよう、そしてなくさないよう、角笛を首からつるすことにする。この先、特に指示のない限り、対戦相手の技術点1点減らすことができる。
     ここで管理人よりお知らせです(またか)。実は、この先指示が曖昧な場合があります。その場合、生理的欲求(食欲)に基づいて襲いかかってくる敵や客観的に見て邪悪ではないと判断される敵に対しては、ヘヴァーの角笛は効果がないものとみなします。この解釈について、ご感想・ご意見・ご批判などがございましたら、掲示板にてお知らせください。

    〔STATUS(現在の値/原点)
     ※ 変化があったものは赤い太字
     技術点 ……… 10(+1*)/10 墓鬼の剣(*技術点+1で原点を超えても可)
     体力点 ……… 19/22
     運点 ………… 10/10
     金貨 …… 15
     食料 …… 4
     飲み薬 …… ツキ薬(原運点+1まで回復)
     装備明細 …… 剣、革の鎧、ザック、ザクロ石の指輪、鉄の笏(支配する者はただ1人であるべし)、銅の鉱石の塊、つるはし、スナタ猫の牙(11匹の龍の模様と8個のリンゴの種)、女神コランバラの石像剣歯虎の鉤爪ヘヴァーの角笛(邪悪な敵の技術点-1)
     メモ …… ガーリンを呼び出す場合は100へ進む
     (Save Number:333→384)



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    2024/03/03


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