仮面の破壊者(プレイ日記)


【第10回】 坑道の探索(後編)

〔STATUS(現在の値/原点)
 技術点 ……… 10(+1*)/10 墓鬼の剣(*技術点+1で原点を超えても可)
 体力点 ……… 17/22
 運点 ………… 7/10
 金貨 …… 15
 食料 …… 8
 飲み薬 …… ツキ薬(原運点+1まで回復)
 装備明細 …… 剣、革の鎧、ザック、ザクロ石の指輪、鉄の笏(支配する者はただ1人であるべし)、銅の鉱石の塊、つるはし、スナタ猫の牙、何かの女神を象った石像
 メモ …… ガーリンを呼び出す場合は100へ進む

〔388〜〕
 坑道を東に進んでいくと、右側に枝道が口を開けている。先程は枝道でつるはしを見つけた。今度の枝道も何か落ちている予感がするぞ。しかし、奥から漂ってくるひどい悪臭でこの枝道を進む気がすっかり消え失せた。このまままっすぐ坑道を進むことにする。
 やがて、床が沈下した場所に行きあたる。淀んだ水が、深さ1メートル、幅3メートルほどの水たまりをつくっている。幅3メートルだから飛び越せないことはないが、水回りというのは概して滑りやすいものだ。着地したはいいが、後ろにひっくり返って結局は水たまりに入ってしまうということもあり得なくはない。ここは水たまりの中を歩いていこう。ジャブジャブと水たまりの中を歩いていると、半分も進まないうちに、水たまりに棲みついていた水ヘビが足に絡みついてくる。今のところ噛みついては来ないが、それでも水の中を歩きにくくなってしまう。剣で水ヘビを突き刺すことも考えたが、もともとこの水ヘビは水たまりに“侵入”した私を追い払いたいだけではないのだろうか。だったら無視するに限る。どうせ水ヘビも私がこの水たまりから出れば私に絡みつくことはないだろうから。どうにかして水たまりを渡り切ることができた。水ヘビはまだ私に絡みついている。うまいこと墓鬼の剣に絡ませ、水ヘビを元の水たまりに向かって振り落とす。よし、水ヘビが元の水たまりに戻ったぞ。無益な殺生はしないのが一国の領主たる振る舞いだ。この蛇が毒蛇でなかったこともさることながら、水ヘビに噛まれなかった幸運に感謝した。足がずぶぬれだが、更に東へ進むことにする。つるはしのあった場所で食事をしたので体力点の減点はまだ考えなくてよさそうだ。
 単調な一本道が延々と続いた後、坑道は漸く2本に分かれる。右か左か左か右か。よし、へ進もう。
 この分かれ道で一本調子が緩和されたと思ったのも束の間、坑道はまだ続いていた。テレビのスペシャル番組で「まだまだ続く」=「もう終わり」というパターンはよくあるが、この坑道は本当にまだまだ続くのだ。変化と言ったら、立坑から入る光が弱くなり、やがて光が入ってこなくなったことくらいだ――坑道の外は夜になったのだ。この奴隷鉱山は他の鉱山に比べたらまだましな方かなあとも思う。というのも、昼夜の区別がつかない鉱山もあるからだ。
 ふと、前方から鴨の鳴き声が聞こえてくる。上からではなく、前からだ。鳴き声がどこにも反響していないことでそれが分かった。ということは、出口が近いのだ! だが、それと同時に、何か大型の生き物が足を引きずって歩くような音も前方から聞こえる。真っ暗なので、その足音がどれほど離れたところから聞こえてくるのかさっぱり見当がつかない。こういうときこそ冷静に、足音を忍ばせて進むべきだろう。音を立てないように……。慎重に進んだ甲斐があった。坑道がすぐ先で曲がっていたのだ。曲がり角まで行ってそっと覗くと、坑道の出口がある。と同時に、満天の星空を背景に巨大なシルエットが浮かび上がっているではないか。ここで、運だめしをする。DD=7≦7でギリギリでしたがと出ました(運点−1)。そして、次にDDを行い、技術点と比較する(但し、今回は私の身体能力を問われるので墓鬼の剣によるボーナスは適用されません)。DD9(!)<10で、これもぎりぎり成功しました。
 私は、何か投げるのに適したものはないかと手探りで床を調べる――あった。触った感じでは、小さな頭蓋骨のようだ。死体への冒涜とも取れるが、キルケゴールの言葉を借りると生き延びるかどうかの“あれかこれか”なのだ。坑道の出口に頭蓋骨らしきものを投げる――よし、うまくいったぞ。物体は地面に当たる際に音を立て、大型の生き物はその音に気づいた。生き物はのそりのそりとそちらへ歩いて行く。すると、その生き物の姿がはっきりと見えるようになる。ナンディ熊だ。坑道の出口を棲家にしているに違いない。坑道を出たければこの熊と戦わなくてはならないが、後ろを向いている今がチャンスだ。私は、こっそりと熊に忍び寄り、墓鬼の剣でナンディ熊に切りつける。を行う。出た目は……だ。かなりの重傷を負わせることができた。ナンディ熊は怒りの咆哮をあげてこちらへ向かってくるが、そのときには既に坑道を出ているので、技術点の減点はない。
 〔ナンディ熊〕  技術点  9  体力点 11
 〔批判屋〕    技術点 11  体力点 17

[戦闘ラウンド(青字DDの値)]

[1R] ×〔ナンディ熊〕9+17 < 18=11+〔批判屋〕○ ⇒ 〔ナンディ熊〕体力点−2=4
[2R] ×〔ナンディ熊〕9+13 < 18=11+〔批判屋〕○ ⇒ 〔ナンディ熊〕体力点−2=2
[3R] ×〔ナンディ熊〕9+14 < 18=11+〔批判屋〕○ ⇒ 〔ナンディ熊〕体力点−2=0
 ドラガーのときと同様、最後の一撃は峰打ちにした。ナンディ熊の棲家に不法侵入した私が悪いのだ。ナンディ熊は私の足元で意識を失って倒れている。ここでキャンプをしよう。坑道の出口付近にある枯れ枝を集め、火打石と火口箱を使って焚き火を熾す。水たまりを歩いたせいで腰から下が濡れていたが、それも乾かせる。一方、ナンディ熊はその頃意識を回復してこちらを見たが、焚き火が怖いのか、近づいては来ない。どうやら大丈夫のようだ。さて、寝る前にドラガーの部屋から持ってきた装飾品を調べることにしよう。確か、スナタ猫の牙、金貨5枚、何かの女神を象った石像の3点だったな。このうち金貨5枚は見た目通りのものだ。スナタ猫の牙をよく調べてみると、牙には11匹の小さな龍を象った複雑な模様が彫り込まれている。それだけではない。上部は蓋になっていて、ねじれば外れるようになっている。中には8個のリンゴの種が入っている。誰かの手によってわざわざこんなに手間をかけて作ったのだ。重要な品物に違いない。なくさないよう大切にしよう。そして、何かの女神を象った石像を調べてみる。石像の台の部分にルーン文字が彫ってある。コ・ラ・ン・バ・ラ……コランバラ、クールの神のうち農業を司る女神の名前だ。以上、3点を調べました。あとは持ってこなかった革袋が気になる装飾品だが、ないものは調べられないからあきらめよう。それよりも、ロビンの底意地の悪さが今回のナンディ熊戦でも出ていたことが明らかになった。運だめしと技術点との比較、両方とも成功しないとナンディ熊との戦いが不利になる仕様はまだ理解できる。問題はその順番だ。技術点との比較が先であれば、無駄に運点を消費することはなかっただろう。だが、運だめしが先なので、必ず運点を消費してしまうのだ。プレイすればするほどク×ゲーであることが浮き彫りになっていくのが今回の冒険である。そんなことを考えながら、いつの間にか眠りに就いた。
 目覚めはさわやかだった。朝食をとり、近くの泉で新鮮な水を飲む(食料−1体力点+4)。この奴隷鉱山から生還できたことで運点を加えることができる。私は焚き火の跡を片づけ、荷物をまとめて立ち去ることにする。食べ物でも探しに行ったのだろうか、ナンディ熊はいなかった。
 私は太陽の位置から枯葉の谷への方角を判断する。食料は……現在食分ある。枯葉の谷までの旅は、たまに野生の獣の小競り合いがあることを除けば、平穏無事に過ぎていく……って、何なんだ、この呆気ない描写は。欺きの森から奴隷鉱山までの1日は第5回〜第10回までかかったんだぞ。それを、数日間の描写がたった一文とは。これもゲームブックあるあるなのだろう。
 ここで管理人よりお知らせです。この場面における食料のチェックは「2食以下」か「それより多いか」でしたので、枯葉の谷までは食料3食分を消費したものとみなします。本文中には特に記載はないのですが、この解釈で問題ないと思います。この解釈について、ご感想・ご意見・ご批判などがございましたら、掲示板にてお知らせください。

〔STATUS(現在の値/原点)
 ※ 変化があったものは赤い太字
 技術点 ……… 10(+1*)/10 墓鬼の剣(*技術点+1で原点を超えても可)
 体力点 ……… 21/22
 運点 ………… 8/10
 金貨 …… 15
 食料 …… 4
 飲み薬 …… ツキ薬(原運点+1まで回復)
 装備明細 …… 剣、革の鎧、ザック、ザクロ石の指輪、鉄の笏(支配する者はただ1人であるべし)、銅の鉱石の塊、つるはし、スナタ猫の牙(11匹の龍の模様と8個のリンゴの種)女神コランバラの石像
 メモ …… ガーリンを呼び出す場合は100へ進む
 (Save Number:200→178)



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2024/02/19


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