ナイトメア キャッスル(プレイ日記)


【第3回】 リーブラとの対面

 目を覚ますと、私の近くには天秤ばかりがあった。いくら私が天秤座だからといって、こんな古典的な天秤は持っていないぞ。
 俄かに神々しい光が差してきた。私はあまりの眩しさに目を閉じる……。



 次に目を開けたときには、天秤のすぐ近くに女性らしき姿があった。
「我が忠実なるしもべよ。目覚めましたか?」
「あなたは……。」
「私ですか? 私は、正義の女神リーブラです。旧世界のアナランドには私の信者も多いのですが、このクール大陸にも私の信者がいるとは驚きました。」
 そう言えば、ケヴィンも「女神リーブラの御加護が」と言っていたな。それにしても……。
「おや、どうしましたか。私の外見に何か問題でもおありですか?」
「いや、女神というから白いローブを身に纏っていて後光の差すようなイメージがあったのですが、リーブラは随分ラフな格好をしているなあと思いまして。せめてワルキューレの伝説(namco)に出てくるワルキューレのような服装かなあと思っていましたが、私の思い描いていたイメージとだいぶかけ離れているなあというのが率直な感想です。それに、相互リンクをされている方の情報によると、リーブラはかなり壊れたキャラという話もあったので、それともまた違うなあと思いました。」
「なるほど。ですが、私の姿は、語る人によって異なるでしょう。“誰が見ても美人”“誰が見てもブス”といった女性が世界中に誰一人として存在しないのと同じ理由です。」
「はあ、そういうものなんですかねぇ……」
 気の抜けた返事をした私に構わず、リーブラは話を続けた。
「ところでALADDINよ、この冒険を始めてから第2回目、パラグラフでは3パラグラフ目で死亡というのは、このゲームブックプレイ日記史上最速でしたね。」
「こんな早い場面の死亡なんて、他のFFシリーズにはありませんでしたよ。この先が思いやられます。」
「これもロビンウォーターフィールド作品の仕様とも言えるでしょう。ですが、そなたはまだ死するべき者ではありません。私の手によって、復活して差し上げましょう。」
「ありがとうございます、女神リーブラ。」
 そう言えば、暗黒教団の陰謀のときは叔父のピースリーが私を復活させていたっけ。そんなことを思い出しながら、私はリーブラの言葉に耳を傾けていた。復活してもらうのはありがたいのだが、この流れで行くと……
「そうです。RIPの記録をつけるのです。ここへ来る度にいくらでも復活して差し上げますが、必ずRIPの記録をつけること。それが条件です。」
 最近、ウィザードリィをノーリセットプレイでクリアしたから以前ほどRIPの回数にこだわらなくなってきたことは事実なんだけれどね。
「ALADDINよ、他に何かご要望などはありますか?」
 折角だから、色々聞いてしまおう。
「そう言えば、このゲームにおいては大事な選択がサイコロ任せになっていると聞いたのですが、それは本当ですか?」
「本当です。」
「高見山ではないのですが、私はゲームブックにおいてはこういった“ギャンブル”的な要素を極力避けたいのです。リーブラ、どうにかできませんか?」
 リーブラは少し考えてから徐に口を開いた。
「わかりました。どうにかしましょう。以前『どうにかできませんか』という小学生の女の子のお手紙を預かった某千葉県野田市の教育委員会が、そのお手紙を最も見せてはいけない輩に見せてしまい、それによりその女の子は虐殺されてしまったという悲しい事件がありました。この事件以来、管理人はチーズ入りハンバーグを食べられなくなってしまった(管理人注:実話です。本当に許せません。)と聞き及んでいます。信者の訴えを無視するのは某野田市教育委員会の所業にも劣るというもの。」
 良かった、どうにかしてくれそうだ。これで“ク×ゲー”の度合いが幾分か緩和されそうだ。
「ですが、どうにかするのは、ALADDINがその“問題となる場所”に着いたときです。やたらめったらどうにかしていては、この冒険の楽しみも半減してしまいましょう。」
 それはそうだ。リーブラは更に続けた。
「ALADDINよ、現状の能力値に不満はありませんか?」
「確かに、全てが最高値ならばそれに越したことはないのですが、今回は能力値が原因で死んだわけではないので、不満はなしということで大丈夫です。」
「よろしい。それでは、話が各回につながるように、少し時を逆行させましょう。」
 リーブラはそう言うと、天秤を反時計回りに回した。私の周りの時空が歪む……。

 以下の状態で、53から再スタートします。

〔STATUS(現在の値/原点)
 技術点 ……… 10/10
 体力点 ……… 22/22
 運点 ………… 10/10
 金貨 …… 0
 食料 …… 10
 飲み薬 …… ツキ薬(原運点+1まで回復)
 装備明細 …… 剣、革の鎧、ザック
 RIP … 1.死の湖で触手に湖底へ引きずり込まれる(109)

 (Save Number:53)

← 【第2回】へ | 【第4回】へ →


2024/01/27


直前のページに戻る

『仮面の破壊者』のトップに戻る

ゲームブックプレイ録のトップに戻る

トップに戻る


(C)批判屋 管理人の許可なく本ホームページの内容を転載及び複写することを禁じます。