暗黒教団の陰謀(プレイ日記)


【第12回】 復活の章
 〜each n a eace〜

 直訳すると「平和の中に着く」。安らかな眠り…つまるところ、死を意味する。頭文字をとって“RIP”と表記されることもある。WIZARDRYでも“死亡回数”として用いられる。
 …ここはどこだ? 私は辺りを見回した。私の目の前には無数の星が鏤められた空間が広がっている。確か私は、マーシュ精錬所のストーカにナイフを投げつけられて死んだはず……とすると、ここは死後の世界?向こうに人影が見える。誰だろうか。
「気づいたか、ALADDIN。」
 人影から声がした。あれっ、確かこの声は…叔父ではないか。
「あれ、叔父さんが何でここにいるの? もしかして、やっぱり叔父さんも死んだの?」
「わたしが死んだ? 何を言うとるか?」
「だって、叔父さんは癌だったんでしょう?」
「だから、癌ではないと言っておるだろうが。忌まわしきクトゥルーの呪いがわたしの体を蝕んで、もはや地球上で治療することは不可能になったのだよ。ここは“オネアレック”と呼ばれる場所だ。」
「オネアレック? 聞いたことないなあ。」
「無論、聞いたことはないだろう。何しろここは……おっといかん、まだおまえには早い。」
 何が何だかさっぱり分からない。やはり、叔父は気がふれているに違いない……。
「お前の行動の一部始終を見ておったが、どうやらお前はシュリュズベリイ博士に会ったようだな。上出来だ。しかし、最後の行動がいただけんなぁ。あの黄金の蜂蜜酒を飲むことよりも眠ることを優先させるとは。」
「それは私のせいじゃないよ。理不尽なルールがいけないんだ。たった1度、サイコロの目が悪かっただけで思い通りの行動をさせてくれないなんて。しかも、挙句の果てにはナイフで背中を刺されるし。」
「確かに、お前の言うことも一理ある。よし、ルールを一部変更しよう。復活の際、ALADDINの思う場所から再開できることにしよう。そして、以前に行った“ギャンブル”をするよう指示された際は、サイコロの目に関わらず自分の行動を決めてよいことにする。そうすれば、多少の理不尽さはなくなろうて。」
「本当?ありがとう、叔父さん。」
「た・だ・し!」
 それは、鼓膜を破らんばかりの勢いだった。
「…びっくりしたなぁ、もう。」
「ここへ来る度に、RIPの記録をつけてもらう。いま、おまえはここに来たわけだから、RIP1となるわけだ。」
「それって、何回失敗したかという記録を取るってこと?」
「そういうことじゃ。」
「まあ、そのくらいなら……」
「それから、ここでのおまえの記憶は消させてもらう。何、このオネアレックの存在を忘れてもらうだけだから心配はいらん。ここに来ればまた思い出すであろう。」
<追加ルール>
 
  • 復活の際は、復活地点を任意に決めることができる(但し、死亡した地点よりも前の地点に限る)
  •  
  • 以前行った“ギャンブル”はしなくてよい(サイコロの目に関わらず、自分で行動を決めることができる)
  •  
  • 復活する度に、RIP(死亡)記録をつける
  • 「…で、ALADDIN。どこから始めたいのかね。」
    「もちろん、黄金の蜂蜜酒を飲む前の地点さ。」
    「よし、わかった。そこから復活することにしよう。今度こそうまくやるんだぞ。」
    「わかってるって。理不尽な“ギャンブル”さえなければね。」
     次の瞬間、私は小屋の中にいることに気づいた。そばにはシュリュズベリイ博士がいる。どうやら、本当に過去に戻されたようだ。
     それにしても、なぜ叔父がこの冒険のルールを知り尽くしているのだろう。というよりも叔父にルール変更の権限があったなんて、初めて知った。…まあいいか。

     次の状態で、436番から再開します。

    〔STATUS(現在の値/原点)〕
     生命力 … 23/27
     気力 … 12/17
     知性 … 15
     経験 … 6
     狂気 … 5
     所持金 … 10ドル
     手に入れたもの … 叔父の手帳、鉄製の鍵、奇妙な魚をかたどったペンダント×2
     メモ … なし
     RIP … @ナイフが背中に刺さって死亡(322)

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    2016/07/03


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