奈落の帝王(プレイ日記)
【第2回】 フォーガ寺院
〔STATUS
(現在の値/原点)
〕
技術点 … 10/10
体力点 … 18/18
運点 … 10/10
時間表 … 0
特筆点 … なし
金貨 … 5
食料 … 5
所持品 … ファングセイン鋼の剣(戦闘の際6ゾロが出れば致命傷)、シージュのにおい玉
〔329〜〕
カラメールを出発してから日暮れまで馬を走らせる。先を急ぎたいが、馬だって疲れているし、夜道は危険だ。この冒険初の野宿である(
《時間表》のますにチェック
)。馬をつないで、餌をやる。ニンジンは鞍の中に山ほどあるから、馬の食料には困らない。安全のために小さな火をおこし、地面に横になる。そして
首にかけているシージュのにおい玉
を弄ぶ。確か、シージュはこのにおい玉には眠りを妨げる働きがあると言っていた…そんなことを考えていると、数個の物影がこちらに近づいてきた。このにおい玉を持っていてよかった。しめしめ、向こうはこっちが眠っていると思っているな。そのまま眠ったふりをしながら、ファングセイン鋼の剣の柄にそっと手を伸ばす。ここはひとつ、驚かしてやろう。
奴らが近づいてくる前に飛び起きて
やる。1、2、3…今だ!
「わ!」
すぐさま立ち上がって、剣を打ち振った。たき火のところに飛んでいき、熾(お)きを強く敵に向かって蹴り上げる。敵は驚いているのか、茫然と立ちつくしている。敵は三人の黒エルフだった。黒エルフたちは降りかかる火の粉に悲鳴を上げた。さあ、来るなら来い!…しかし、彼らはもう懲りたらしく、すごすごと闇の中に去っていった。
その夜は、その後は何事もなく過ぎ、夜明けとともに出発した。道は延々と続き、はるか前方に山の連なりが見える。しかし、このあたりの村人たちは無愛想だなあ。水筒に水を補給したいと言っても無視する。やがて日が西に傾くころ、ハスラーという小さな街に着いた。この街にはフォーガ寺院がある……フォーガ……?確か、ダンヤザードが言っていた寺院だぞ(
《時間表》のますにチェック
)。
よし、決めた!
フォーガ寺院に泊めてもらおう。
コンコン…泊めてくださ〜い!
フォーガは誇り高い神で、ハスラーの僧侶たちの性格もフォーガそのものだ。寺院に入れたのはいいが、どうもこの僧侶、ものも言わずにこっちのことをジロジロと…。ようやく大僧正のもとに案内された。
「尊師、お客様です。」
…尊師というと、丸顔で長い髭を生やしたあの顔を思い浮かべたが、しかし、この尊師はしわだらけの老人だった。老尊師はこっちを遠くから眺めた。
「すると、あの孤独な犬めは、また我らの街の門を穢そうというのだな。」
孤独な犬…誰のことだ、それは?どうもお世辞にもフォーガ寺院の連中に受け入れてもらっているとは思えないな…。
「荷物をあらためさせてほしいのだが。」
荷物検査か?…まあいい、それで疑いが晴れるのなら
見せてやろう
じゃないか。別に危険品なんか
持っていない
ぞ。あるのはファングセイン鋼の剣とシージュのにおい玉だけだ。この愚かなク●ジジイ(自主規制)は何を確かめようとしているのだ?フォーガの僧侶はふつう、これほどぶしつけではないのだ。
「さっきも言ったけど、私が持っているのはこの剣とにおい玉だけですよ。ご不満だったら自分で調べてみたらよいでしょう」
フォーガの僧侶たちも、こっちが剣とにおい玉しか持っていないことは納得したようだが、どうやらそれだけでは満足していないようだ。
「いったいどういうつもりなのだ?」
それはこっちのセリフだ!さんざん人を疑っておいてその態度は何だ!いくらフォーガが誇り高い神だからと言っても、やっていいことと悪いことがある。それとも、こっちのことをただの風来坊とでも思っているのか?ならば、よ〜し。
ダンヤザードの名前を出すと、大僧正はいずまいを正した。
「おまえの話が本当かどうか、確かめよう。それまでは、牢に入ってもらう。」
…というわけで、投獄されてしまいました。それにしても、何なんだ、あの僧侶たちは?…ダンヤザードもダンヤザードだよ。この寺院で休むといいなんて言って、その通りにしたらこの有様だ。
しばらくして独房の扉が開いた。大僧正はダンヤザードから話を聞き、こちらの話が本当であることをようやく信じたようだ。
大尊師は釈放を快く思っていないようだが、これで一応旅を続けることはできる。遅れを取り戻さなくては…。
しかし、ここは冷静に
道路に沿って行く
方がよい。『急がば回れ』というダンヤザードの言葉を忘れてはいなかった。
道路はよく使われているらしく、深い轍(わだち)が刻まれているが、誰にも行き合わなかった。両側の斜面には草が鬱蒼と茂り、しばらく行くと森林地帯に入った。やがて、向こうから雄牛がものすごい勢いで走ってくるのが見えた。牛はそのまま脇を駆け抜けていった。少し進むと、今度は別の雄牛の姿が見えた。何だ?
よく調べてみると、雄牛が横たわっている。かわいそうなことに、牛は死んでいるようだ。牛の背後に何か不気味な気配がした。
ビチャビチャ……
突如、乗っている馬が嘶(いなな)き、黒ずくめの人影が顔を上げた。どう見てもその視線には悪意が感じられる。小姓のジャナスからもらった紙の通りだ。――おまえはたくさんの目に見張られている――
人影は人とも思えぬ悲鳴をあげ、飛ぶようにして下草の中に走りこんだ。
まあいい、『去るものは追わず』だ。
雄牛と牛車を調べて
みよう。
目の前に横たわる雄牛は、見るも恐ろしい姿をしていた。灰色のねばねばしたものに肉を食われてしまっているようだった。……見ていてあまり気持ちのよいものではない。思わず顔を背けたとき、傍らの草に何かが転がっているのを見つけた。
何だろう…それは仮面だった。蝋で型どられている。誰の顔だろうと思い、見てみると…
おおっ、これは鏡だ!
自分の顔
が映っている…。
いや、ちがう。これは私の顔をした仮面だ。…ということは、誰かが私になりすましたのだ!無論、それで悪いことを……
この野郎〜〜っ!!
私は怒りのあまり、仮面を粉々に打ち砕いた。道理で村人やフォーガ寺院の僧侶の態度がおかしいと思った。あの仮面を使って悪事を働いたのが野宿をしていたときに出くわした黒エルフか、あるいは先ほどの黒ずくめの人影かはわからない。ともかくみんなは私が悪事を働いたと思うだろう。無理もない。
今回の冒険は、何が起きてもおかしくないということか…。先が思いやられるな、これは……。
〔STATUS
(現在の値/原点)
〕
※ 変化があったものは
太い赤字
技術点 … 10/10
体力点 … 18/18
運点 … 10/10
時間表 …
2
特筆点 … なし
金貨 … 5
食料 … 5
所持品 … ファングセイン鋼の剣(戦闘の際6ゾロが出れば致命傷)、シージュのにおい玉
(Save Number:13→139)
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2013/05/26
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