死神の首飾り(プレイ日記)
【第22回】 玄関の番人
〔STATUS
(現在の値/原点)
〕
技術点 ……… 12(+2)/12 (戦闘時のみ)
体力点 ……… 19/19
運点 ………… 11/11
金貨 …… 14
宝石 …… 死神の首飾り
食料 …… 6、黄金のリンゴ
飲み薬 …… ツキ薬(原運点+1まで回復)
装備明細 …… 剣、革の鎧、ザック、たいまつ5本、銀の鎖帷子(戦闘時のみ技術点+1)、剣術の指輪(剣を用いている場合に限り戦闘時のみ技術点+1)、陶製のバラ、
困ったときの書
、ドラゴン殺しの槍(戦闘時のみ技術点+1)、
琥珀色の松脂の入った瓢箪
、ドラゴンの鱗の盾
メモ …………
「自然そのものである母なる神よ、我を助けたまえ」
〔69〜〕
階段を登るにつれて、だんだん息苦しくなってくる。疲れもあるが、空気が薄くなってきたからだ。とうとう階段を登り切った。
まわりの風景は目を奪われるほど美しい。大平原がまるで丸いテーブルのように私の眼下に広がっている。熱帯雨林、山々、太陽が照り映えてキラキラ輝く大きな湖が一望できる。遠くには、フェル=キリンラの寺院の屋根の先端が見える。30メートル程先に、銀色に輝く長方形の扉が何の支えもなく宙に浮いている。これが異界への玄関なのだろう。玄関に向かって一歩踏み出したところで、突風が吹いた。見上げると、レッドドラゴンがいる。
レッドドラゴンは、玄関のそばに降りる。洞窟からだいぶ離れたと思っていたが、いつの間にかレッドドラゴンは来ていた。私が全く気づかなかったことから、このドラゴンは相当高度な飛翔能力を持っているに違いない。棲家から離れて外に出たレッドドラゴンは、洞窟で見たときよりももっと恐ろしく威圧的で、その体全体から熱気と力が放射されているようだ。
「わしはこの玄関を守るように神々から言いつけられている。」
ドラゴンは、その恐ろし気な外見とは想像もできないほど優しい声で言う。もしかすると、実はこいつは話が分かるのではないか。なるべく戦いは避けたいところだ。私はドラゴンを説得しようと試みる。
「
死神がオーブの世界を脅かしている
。私がこの玄関をくぐり抜けさえすれば、オーブの世界に平衡が訪れるのだ。だから、通していただきたい。」
すると、ドラゴンの声が風に乗って伝わってくる。
「わしは死神のことなど何も知らない。死神だってわしに触れることはできないのだ。わしはこの玄関を守るよう神々から命じられた者で、ただひたすら玄関番として生きているのだ。」
相変わらずその声は優しかった。だが、ここを通す気はなさそうだ。私は、
死神の首飾りとその重要性について話す
。
「それは大変なことだ。何としても首飾りがこの玄関を通り抜けないといけない。まず言っておきたいのだが、わしはこの玄関を通り抜けられない。体が大きすぎるからな。だが、お前ならできる。お前を通してやろう。但し、身につけている金属は全て置いて行かなければならない。神々は異界から武器が来るのを嫌って、この玄関に強い魔法をかけているのだ。」
そうか。よし、身につけている金属を全て置いて行こう……となるとでも思っているのか。ここまで来てそう簡単に相手の言うことを信じるものか。
私を馬鹿にしているのか
。そもそも、酒場レッドドラゴンの名前は目の前にいるレッドドラゴンから来ているのだろう。危険な場所で、常連客も狡猾で危険な連中ばかりだった。
「玄関番とやら、お前の言い分は聞いた。だが、金属を全て置いて行くわけにはいかない。」
「わしの言うことを信じることだ。さもないと、玄関を通ったところでお前は死んでしまうぞ。それに、わしは首飾りを持って通ることはできないしな。」
ここで
運試し
を行う。
DD
=
4≦11
で、
吉
と出ました(
運点−1
)。
ふと、私の脳裡にシューベルトの「魔王」がよぎった。「魔王」の声というと野太い声を想像してしまうが、シューベルトの曲に出てくる「魔王」の声は優しい声である。まるで誘拐犯が子供達にかける声のように優しい声なのだ。「怖い誘拐犯はいない」とはよく言ったもので、誘拐された結果「怖い」目に遭う。さっきから気持ち悪いと思っていたレッドドラゴンの優しい声は、まさしく「魔王の声」だ。それと、大事なことを思い出した。私がオーブの世界に降り立つ前、2人の神に直接出会ったではないか。あの神どもはレッドドラゴンと明言しなかったが、ドラゴンはいると言っていた。もし、死神の首飾りを地球に持ち帰るときに特筆事項があれば、最初に言うはずだ。以上のことを突き合わせると、このドラゴンの言うことは嘘であると結論づけられる。私はドラゴンを攻撃しようと、前に進む。
「おい貴様、わしの言うことを聞いていなかったのか。金属を全て置けと言っただろう。」
「口調が変わったな。さっきまでの“優しい声”はどうした。金属を全て置いて行かなければ死ぬなんて、どうせ嘘だろう。どけ! どかなければお前を殺してでもここを通る。」
「ええい、身の程知らずめ! これでもくらえ!」
ドラゴンは私に向かって炎を吐き出す。私は反射的にドラゴンの鱗の盾をかざし、目を閉じる。ホッグロードの言葉通りならば……盾は見事にドラゴンの炎を防ぎ切った! 炎による熱はあるものの、私自身は火傷を負っていない。
「貴様、わしの塒に忍び込んだ理由はわしの鱗が目当てだったのか! 宝が目当てではなかったのか?」
「ああ、そうだよ。
私にとって一番の宝
を盗んだのさ。鱗なんて、お前にはいくらでもあるだろうがな。」
ドラゴンの炎を防いだことで俄然自信が湧いてきた私は、レッドドラゴンを挑発する。
「ぐぬぬぬ……」
ドラゴンは見るからに悔しそうな表情を浮かべる。次の瞬間、ドラゴンは急にこちらに向かって飛んできた。その顔は怒り狂っており、どうやら巨大な爪で私の盾を毟り取ろうとするようだ。ここで、
DD
を行い、
技術点
と比較する(但し、今回は私の身体能力を問われるので武器や防具によるボーナスは適用されません)。
DD
=
7≦12
で、
成功
しました。私は巧みにドラゴンの爪の一撃を躱した。盾は私の手元にある。いよいよ攻撃開始だ。私は
ドラゴン殺しの槍
を構える。
「貴様、そんなものも持っていたのか。飽くまでもこのわしに逆らうと言うのか。」
爪がこちらに向かって振り回され、巨大な顎も私の頭を砕こうと動く。私は一歩脇に退いて難を逃れる。
「八つ裂きにしてくれるわ!」
玄関の番人、レッドドラゴンとの死闘が始まる。
〔STATUS
(現在の値/原点)
〕
※ 変化があったものは
赤い太字
技術点 ……… 12(+2)/12 (戦闘時のみ)
体力点 ……… 19/19
運点 …………
10
/11
金貨 …… 14
宝石 …… 死神の首飾り
食料 …… 6、黄金のリンゴ
飲み薬 …… ツキ薬(原運点+1まで回復)
装備明細 …… 剣、革の鎧、ザック、たいまつ5本、銀の鎖帷子(戦闘時のみ技術点+1)、剣術の指輪(剣を用いている場合に限り戦闘時のみ技術点+1)、陶製のバラ、
困ったときの書
、ドラゴン殺しの槍(戦闘時のみ技術点+1)、
琥珀色の松脂の入った瓢箪
、ドラゴンの鱗の盾
メモ …………
「自然そのものである母なる神よ、我を助けたまえ」
(Save Number:51)
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2025/01/17
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