死神の首飾り(プレイ日記)


【第18回】 グレートプラトーの滝にて

〔STATUS(現在の値/原点)
 技術点 ……… 12(+2)/12 (戦闘時のみ)
 体力点 ……… 16/19
 運点 ………… 11/11
 金貨 …… 14
 宝石 …… 死神の首飾り
 食料 …… 8、黄金のリンゴ
 飲み薬 …… ツキ薬(原運点+1まで回復)
 装備明細 …… 剣、革の鎧、ザック、たいまつ5本、銀の鎖帷子(戦闘時のみ技術点+1)、剣術の指輪(戦闘時のみ技術点+1)、陶製のバラ、困ったときの書
 メモ ………… 「自然そのものである母なる神よ、我を助けたまえ」

〔20〜〕
 とうとう私はグレートプラトーに続く険しい崖まで来た。崖は私にのしかかってくるようだ。赤みを帯びた岩肌に階段状の登山道がついていて、私はそれを登り始める。ここにたどり着くまでの危険な道中に比べれば大したことではないのだが、階段をひたすら登るというのもかなりの重労働だ。登山道の途中に休めそうな岩棚があった。岩棚のそばに滝があり、冷たい水飛沫が気持ちよく感じられる。足をだいぶ酷使したらしく、かなり痛い。ちょうど良いのでここで一休みしよう。岩棚に座りながら滝を観察すると、滝は台地の斜面に沿ってところどころ段をなして流れ落ち、陽に当たって小さな虹をいくつもつくっている。流れる音が雷鳴のように轟く。この滝、何かありそうだぞ。
 私は滝をもっとよく観察しようと、滝に近づく。ふと、水飛沫で私の体は一瞬でずぶ濡れになる。だが、この水飛沫はここまで歩いてきた私に潤いを与えてくれた。興味深く、もっと滝に寄って覗き込む。突き出た岩棚の下に乾いた地面がある。そこまで行くと、洞窟の入口が目の前に姿を見せる。滝でカモフラージュされた洞窟か。ますます何かありそうだ。私は洞窟に入ることにする。
 湿ったたいまつになんとか火を点けると、洞窟の奥に扉があるのがわかる。扉は黒い木で造られていて、中央に石膏の板が嵌め込まれている。その石膏板には口から火を吐いているレッドドラゴンと象牙の槍が浮き彫りにされている。グレイギルドの酒場レッドドラゴンもこのドラゴンからその名がついたのだろう。注意深くその扉を開けると、扉が軋む。扉の向こうは通路になっている。何十年も放っておかれたようなかび臭い空気でいっぱいだ。通路を進んで行くと、3つに分かれたトンネルがある。真正面か、右か、それとも左か? ここは勘で真正面のトンネルを進むことにしよう。
 トンネルを先に進むと、すぐにむき出しの石で作られた円形の部屋に出る。その中央部にまん丸な小さな柱が立っている。部屋の奥にトンネルが続いている。このまま奥のトンネルを進んでも良いが、やはり柱が気になるところだ。私は円形の柱を調べてみることにする。柱というよりはどちらかというと記念碑みたいなもので、その記念碑には碑文が記されていた。

 第一の扉のしるしのうしろに
 汝が命を賭けて求めしものあり


 何だろう、このメッセージは。この碑文の意味を考えていると、足元に水が溜まってくる。天井を見上げると、ひびが入り、そこから水が物凄い勢いで流れ落ちてくるではないか。ゴロゴロいう音とともに、平たい岩が天井から降りて、私の前方の出口を塞ごうとする。インディージョーンズ魔宮の伝説にもこんな罠があったなあ、なんて感心している場合ではない。逃げろ! 私は慌てて前方の出口まで走り、飛び込む。ここで、DDを行い、技術点と比較する(但し、今回は私の身体能力を問われるので武器や防具によるボーナスは適用されません)。DD7≦12で、成功しました。危ないところで間に合った。私が次の部屋に転がり込んだときには、岩が地響きを立てて私の頭から数十センチメートルと離れていないところで出口を塞ぐ。隙間から水が漏れてくることはない。まずは一安心だ。尤も、前の部屋には当然ながら戻れないが。先へ進むしかない。
 トンネルを進み、黒い鉄扉にぶつかる。その表面に光る文字でメッセージが書かれている。
「読めるのは一つだけ」
 またこのパターンか。どうせ一つ読んだ次の瞬間に水攻めでもするんだろう。どの道この扉に入るしかない。私は扉を開け、次の部屋に入る。どの壁にお扉がついており、中央には三本の柱がある。一つは長方形、一つは丸く、一つは正方形だ。このうち、丸い柱はさっき調べたから、次は長方形の柱を調べることにしよう。読んだらすぐに扉の一つに突進する。長方形の柱の碑文にはこう書かれていた。

 サルのいる場所へいけ
 左がわは危険、なまけもののフリをせよ


 よし、扉の一つへ突進……する必要はなかった。なぜなら、私が突進する前に三本の柱が一瞬で消え失せたからだ。柱が消えた後は何も起こらない。不意をつかれたな。気を取り直して、私はこの部屋を出ることにする。それにしても、どの扉を開ければ良いのだ? 私は手近な扉を開けようとするが、次の瞬間、その扉は消滅した。びっくりして辺りを見回すと、他の扉も消えている。残った扉は一つだけだった。この洞窟が魔法的なもので守られているのは明らかだが、原理は正直わからない。ともかく、他に選択の余地がなさそうなので、私はその扉を開いて次の部屋に入ることにする。



 左右が広々とした大ホールで、中央には見るもいやらしい邪神像がある。とぐろを巻いた大蛇の尻尾が台座を形づくる。大蛇のがっしりした体から尖った爪を持つ腕が四本、恐ろしい形相の頭が二つ、蝙蝠のような羽が飛び出している。台座の碑文にはこう書かれている。
 〜ニル神の息子にして空虚の口、ダモール〜
 その邪神像の奥の壁には右の方に二つ、左の方に二つ、合計四つの扉がついている。どの扉にも象徴図形が記されている。一番左の扉には緑色のヘビ、次の扉には笑いこけているサル、その次が黒いカブトムシ、そして一番右の扉には炎を吐くレッドドラゴンの図がついている。これまた選択の余地はなく、四つの扉のどれかを開けるしかないだろう。どの扉を開けるか。ここで、これまでの扉に描かれたものと碑文の内容を思い出す。
 第一の扉のしるしのうしろに 汝が命を賭けて求めしものあり
 第一というのは端のことだろう。そうすると、蛇かドラゴンということになる。どちらが第一なのだろう。もう一つの碑文の内容はというと……
 サルのいる場所へいけ 左がわは危険、なまけもののフリをせよ
 猿の左側、即ち蛇は危険ということか。なまけもののフリというのはよく分からないが、これで分かった。ドラゴンの扉から入るべきだ。そう言えば、石膏の扉にはレッドドラゴンの絵が刻まれていた。ならば答えは一つだ。
 私は、覚悟を決めてドラゴンの扉を開けた。

〔STATUS(現在の値/原点)
 ※ 変化があったものは赤い太字
 技術点 ……… 12(+2)/12 (戦闘時のみ)
 体力点 ……… 16/19
 運点 ………… 11/11
 金貨 …… 14
 宝石 …… 死神の首飾り
 食料 …… 8、黄金のリンゴ
 飲み薬 …… ツキ薬(原運点+1まで回復)
 装備明細 …… 剣、革の鎧、ザック、たいまつ5本、銀の鎖帷子(戦闘時のみ技術点+1)、剣術の指輪(戦闘時のみ技術点+1)、陶製のバラ、困ったときの書
 メモ ………… 「自然そのものである母なる神よ、我を助けたまえ」
 (Save Number:339→352)

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2025/01/01


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