死神の首飾り(プレイ日記)


【第13回】 寺院への侵入

〔STATUS(現在の値/原点)
 技術点 ……… 12(+2)/12 (戦闘時のみ)
 体力点 ……… 19/19
 運点 ………… 10/11
 金貨 …… 14
 宝石 …… 死神の首飾り
 食料 …… 8、黄金のリンゴ
 飲み薬 …… ツキ薬(原運点+1まで回復)
 装備明細 …… 剣、革の鎧、ザック、たいまつ5本、銀の鎖帷子(戦闘時のみ技術点+1)、剣術の指輪(戦闘時のみ技術点+1)、陶製のバラ、困ったときの書
 メモ ………… 「自然そのものである母なる神よ、我を助けたまえ」

〔241〜〕
 スカーフェイスが道案内を買って出る。我々5人の「仲間」は迷路のような裏道を歩き回る。やがて、ネズミのジェミーがここなら安全だという建物に着く。私達はその屋根に上り、屋根伝いにこの町を横断する。ジパングのシノビみたいだ。すぐに、フェル=キリンラの寺院の屋上に近い建物のてっぺんい到着する。なるほど、ここから寺院に侵入するということか。口数の少ない大男、ブラッドハートがロープを取り出し、寺院に向かって放り投げる。何度目かの後にロープが届き、彼はその端をこちらの煙突にしっかり結びつける。私達は彼の張ったロープの上をゆっくり歩く。手に手を取って綱渡りを終えた私達は、寺院の庇で集合する。蜘蛛の脚のようにひょろ長い指先を持つネズミのジェミーが寺院の屋根に天窓を見つけ、器用に錠前を外す。そして天窓の中に手をのばし、毒矢の仕掛けられた罠を外す。今更ながらだが、彼らは組合員の中でも特に腕の立つ4人ではないのだろうか。ミン殿下はまだ活躍していないが、いずれ活躍するのだろう。一つ確かなことは、私一人の力ではこのようなことは到底できない、ということだ。自分の出来ることは自分で行い、できないところは他人に助けてもらう。それも組合を結成する理由の一つだ。彼らがロープを下へ垂らし、私達はそれを伝って階段の一番上に降りる。帰りはこのロープを昇ればよい。
 さて、階段の下を見やると、老いた男性が扉のところへ歩いていくところだ。他の4人はまだ老人に気づいていない。見つかったらまずいことになるだろう。老人には気の毒だが、ここは老人を静かにさせよう。私は廊下を歩いている老人の背後に忍び寄る。下手に切りつけて悲鳴をあげられたら同じことになるので、首筋の後ろを殴りつけることにしよう。(おじいさん、ごめんなさい。)私は心の中でつぶやきながら、老人の首筋を打った。素早く口を塞いで悲鳴が漏れないようにする。老人は静かにその場に頽(くずお)れる。
「よし、上出来だ。」
 背後から囁いたのは、小さくて敏捷な若者のミン殿下だ。そして、一歩近づくと、短剣を老人の喉に当てながら残忍そうに言う。
「さて、仕上げはこの俺がやろう。」
「おい、何も殺すことはないだろうが。」
 私はミン殿下に抗議するが、ミン殿下はすかさず返す。
「分かってないなあ。もし老人をこのまま見逃したらどうなると思う? 俺達が侵入したことがバレちまうだろう。まあ見てなって。そんなに苦しませないから。」
 私はそれ以上言い返すことは出来ず、そのまま老人を見殺しにする形になる。……ブシュッ! ゴロゴロ……。ミン殿下の持つナイフは素早く老人の頸動脈を切り裂き、老人は喉を鳴らす。私は思わず顔を背ける。ミン殿下は残忍な笑みを浮かべる。この無慈悲な行為は、まるで私が老人を殺したかのような罪悪感を残した(運点−1)。みんなが階段を降りているのを見て、私も急いで階段を降りる。と、二重扉が見つかる。ジパングの映画館や、学校の音楽室の前にあるような扉だ。二重扉には衛兵が見張りについているが、まさか侵入者がいるとは思ってもいないのであろう、隙だらけだ。私は一撃で衛兵の首を刎ねる。この衛兵も女だったのだ。どうやらフェル=キリンラの寺院の兵士は全員女性らしい。二重扉に衛兵がいるところを見ると、どうやらここが寺院の中で最も重要な場所のようだ。私達は二重扉中に入っていく。中は聖堂だった。カラスのように黒い髪をした背の高い女性が祭壇に向かって祈りを捧げている。そして、その祭壇の上に置かれているのは……死神の首飾りだ!



「フェル=キリンラの女神よ、我がホーカナの祈りをお聞き届けください。」
 祭壇の向こう側は大理石でできた女神の像がある。あれがフェル=キリンラの女神だろう。祈りを捧げる女の表情は息を呑むほど「美しい」が、それ以上に傲慢さに満ちている。オーブの世界の女どもはどうしてこうもくされアマが多いのか。この町で私にとってプラスになった女性はリランサくらいだろう。突如、ホーカナは立ち上がるとこちらを振り向く。
「まずい、地獄の猟犬が来るぞ。巫女頭のホーカナとは相手が悪い。おれは逃げるぞ。」
 ネズミのジェミーが囁く。と、次の瞬間ジェミーの姿は影も形もなかった。ジェミーだけではない。4人の盗賊ども全員の姿がないのだ。あの根性なしどもめ。だが、私は逃げるわけにはいかない。何としても死神の首飾りを取り戻さなくてはならないのだ。次の瞬間、ホーカナが呪文を唱え、二重扉はバタンと音を立てて閉まった。
 私はこの聖堂でホーカナと二人きりになったのだ。

〔STATUS(現在の値/原点)
 ※ 変化があったものは赤い太字
 技術点 ……… 12(+2)/12 (戦闘時のみ)
 体力点 ……… 19/19
 運点 ………… 9/11
 金貨 …… 14
 宝石 …… 死神の首飾り
 食料 …… 8、黄金のリンゴ
 飲み薬 …… ツキ薬(原運点+1まで回復)
 装備明細 …… 剣、革の鎧、ザック、たいまつ5本、銀の鎖帷子(戦闘時のみ技術点+1)、剣術の指輪(戦闘時のみ技術点+1)、陶製のバラ、困ったときの書
 メモ ………… 「自然そのものである母なる神よ、我を助けたまえ」
 (Save Number:239→222)

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2024/11/25


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