死神の首飾り(プレイ日記)


【第12回】 盗賊組合との取り引き

〔STATUS(現在の値/原点)
 技術点 ……… 12(+2)/12 (戦闘時のみ)
 体力点 ……… 19/19
 運点 ………… 9/11
 金貨 …… 14
 宝石 …… 死神の首飾り
 食料 …… 8、黄金のリンゴ
 飲み薬 …… ツキ薬(原運点+1まで回復)
 装備明細 …… 剣、革の鎧、ザック、たいまつ5本、銀の鎖帷子(戦闘時のみ技術点+1)、剣術の指輪(戦闘時のみ技術点+1)、陶製のバラ、困ったときの書
 メモ ………… 「自然そのものである母なる神よ、我を助けたまえ」

〔64〜〕
 ひとまずはSSS(セブンスィンストリート)に出よう。私はSSSに出る。ふと、灰色のマントをなびかせ、金の耳飾りをつけている男の周りに人だかりがしているのを見る。男は大きな花束を出したり消したりしている。これはジパングでいうところの“テジナ”だろう。見物人達は花束の出没に喜んだり驚いたりしているが、こういうのはえてしてインチキが多い。無視して盗賊組合への道を探すことにしよう。
 ええっと、盗賊組合へはどうやって行くんだっけ……。私は辺りを見回す。排水溝……いや、そんなところではなかったな。確か、ホーンビームロードにあるニセの石炭投げ入れ口だったな。ホーンビームロードに着くと、荒れはてた倉庫が目につく。その後ろに回ると、地下の石炭庫のようなものが見つかる。中を覗き込むと、石炭の山に隠れる形で狭い通路がある。石炭を地下の貯蔵庫に投げ入れる斜面だ。こんな目立たない通路、絶対に何かあるぞ。私は斜面を下る。すると、この町の地下を曲がりくねって進む通路にぶつかる。その地下道を歩いているうちに、扉が見つかる。ここか?
 私はそーっと扉を開けた。中は素晴らしい調度品を揃えた部屋だ。まさに盗賊の隠れ家というにふさわしい。部屋のソファで寛いでいた何人かの男は、酒場レッドドラゴンで会った連中だ。
「おう<批判屋>か。」
 そう言ったのは、顎から耳にかけて傷痕のあるスカーフェイスという男だ。
「よく来たな。今、組合長を呼んでくる。少し待っていてくれ。」
 そう言うと、スカーフェイスは奥の部屋に消えていった。その間、他のレッドドラゴンで会った盗賊達は私と距離を置いているようだった。仮にもテュチェフとカサンドラに無傷で勝った者を目の当たりにすればそうなるだろうな。やがて、スカーフェイスが威厳のありそうな男を引き連れて戻って来た。



「<批判屋>、この御方が盗賊組合長のバグラント親分だ。旧世界の地名と間違えるなよ。親分、こいつが昨日話した<批判屋>という者です。戦いの腕前は確かなんでさあ。」
 バクラン……いや、バグラントは口を開いた。
「お前さんが<批判屋>か。俺は組合長のバグラントだ。よろしく。で、お前さんがここに来訪した目的を聞きたい。」
 さて、何て答えようか。昨日は「自分を助けてくれれば儲かる話」と、お茶を濁した。それは、相手を信用していなかったからだ。だが、昨日の私の戦いぶりをここの何人かは見ている。ならば、隠すこともないだろう。
「では、単刀直入に申し上げる。死神の首飾りを盗み出したいと思う。恐らくはフェル=キリンラの寺院にあるだろう。手伝ってもらえるか。」
 一同は驚きの声をあげた。
「フェル=キリンラの寺院……こいつやっぱり気でも違っているんじゃねえのか? あんなところ襲撃しても何一ついいことはないぞ……」
「黙ってろ! 今は<批判屋>との交渉中だ。」
 しゃべっていた組合員をバグラントが叱りつけると、その組合員は一瞬で黙ってしまう。バグラントはテュチェフとカサンドラとはまた違った緊迫感がある。他の盗賊連中はね。私はさほど緊迫感はないが。やがて、バグラントが口を開いた。
「その首飾りなら値段がつけられないほど貴重なものだ。よし、首飾りがどこか他へ移されないうちにフェル=キリンラの寺院に忍び込むことにしよう。今日は市場の立つ日、願ってもないチャンスだ。」
 バグラントは盗賊達の方を向く。
「スカーフェイス、ネズミのジェミー、ブラッドハート、ミン殿下。」
 スカーフェイスをはじめ指名された4人がどこからともなく姿を現す。先程まで気配一つなかったのに、かなりの熟練技だ。
「<批判屋>、お前さんには彼ら4人をつけよう。彼らの指示通りに行動したまえ。」
「ありがとう、バグラント。」
「何、いいってことよ。組合の掲示板にも一通り目を通しておいてくれ。じゃあ俺はこれで。」
 そう言ってバグラントは再び奥の部屋に去った。他の組合員達はほっと胸をなでおろす。どこの世界でも組合長というのは威厳があるものだろうか? まあそれは一概には言えないが。私はバグラントに言われた通り、掲示板を見る。そこには、ガサツな連中とは裏腹に週間予定表などが丁寧に書かれていた。中でも、大きく書かれていたのが、組合心得だ。そこに大きく書いてある字を見ると……

 盗賊達に信義なし!

 つまり、この組合は助け合うことではなく利用し合う目的で結成されたのだ。自分の身は自分で守る。これはしっかりとしなくてはならない。
「<批判屋>、行くぞ。」
 スカーフェイスが私に声をかける。考えてみれば、私が盗賊組合を訪れたのも自分1人ではできないことを頼むためだった。そう言う意味では私も奴らを利用しているわけだからな。そんなことを考えながら、私達は盗賊組合のアジト(?)を出発する。

〔STATUS(現在の値/原点)
 ※ 変化があったものは赤い太字
 技術点 ……… 12(+2)/12 (戦闘時のみ)
 体力点 ……… 19/19
 運点 ………… 9/11
 金貨 …… 14
 宝石 …… 死神の首飾り
 食料 …… 8、黄金のリンゴ
 飲み薬 …… ツキ薬(原運点+1まで回復)
 装備明細 …… 剣、革の鎧、ザック、たいまつ5本、銀の鎖帷子(戦闘時のみ技術点+1)、剣術の指輪(戦闘時のみ技術点+1)、陶製のバラ、困ったときの書
 メモ ………… 「自然そのものである母なる神よ、我を助けたまえ」
 (Save Number:276→241)

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2024/11/20


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