死神の首飾り(プレイ日記)
【第11回】 帰還の手がかり
〔STATUS
(現在の値/原点)
〕
技術点 ……… 12(+2)/12 (戦闘時のみ)
体力点 ……… 19/19
運点 ………… 10/11
金貨 …… 14
宝石 ……
死神の首飾り
食料 …… 8、黄金のリンゴ、
飲み薬 …… ツキ薬(原運点+1まで回復)
装備明細 …… 剣、革の鎧、ザック、たいまつ5本、銀の鎖帷子(戦闘時のみ技術点+1)、剣術の指輪(戦闘時のみ技術点+1)、陶製のバラ、困ったときの書
〔273〜〕
私は再び小さな石造りの家の前に着いた。コンコン……。扉が開く。
「はい。どちら様でしょうか。」
そう言ったのは、アポテカスの助手であろう人だった。
「アポテカスさんに招待されて参りました。」
「はい。それでは、何か目印のようなものをお持ちでしょうか。」
目印……そうだった。私は
陶製のバラ
を助手らしき人に見せた。
「承知いたしました。それでは、中へどうぞ。」
私が助手の後について行くと、中にはアポテカスがいた。
「これは<批判屋>君、よく来てくれた。待っていたぞ。合成怪獣でないことは先刻から分かっておる。」
合成怪獣という言葉を聞いて、先程の嫌な記憶が蘇った。
「ん? どうしたのかね。合成怪獣にでも出くわしたのかね。」
私は、先程の不快な体験をアポテカスに打ち明けた。嫌な記憶や不快な体験とは合成怪獣と戦ったことではない。生命の冒涜とも言えるあの2人の学者のことだ。アポテカスは私の話を一通り聞いた後、口を開いた。
「確かに君の言う通り、彼らの研究は生命の冒涜という見方もある。だが、彼らは合成怪獣を通して様々なことを学んでいるのだよ。彼らは彼らなりに合成怪獣に敬意を払っていることも事実なのだ。これは学者たるもの全てに通じることかもしれん。専門こそ異なるが同じ学者としての意見だと思っていただければ幸いじゃ。」
完全ではないが、アポテカスの言葉に些か私も合成怪獣も心が晴れた気がする。アポテカスは本当に素晴らしい学者だと確信した。
「さて、私の友人を紹介しよう。彼の名はディオドラス、この世界の地理についての専門家じゃ。」
「ディオドラスです。よろしく。」
「<批判屋>です。よろしくお願いいたします。」
ひとしきり自己紹介を終えた後、ディオドラスは説明を始めた。
「オーブの世界と他の世界との間の旅を可能にする門あるいは玄関のようなものがこの世に存在する。<批判屋>君が地球からオーブへ連れてこられたのも、恐らくその門または玄関を通ってきたのであろう。」
リーブラとオーブの神どもが結託できたのもその門または玄関のせいなのか。それなら合点がいく。
「さて、ここから本題に入りたい。死神の首飾りを取り戻す手筈は、昨日アポテカスの言っていた通り、盗賊組合の力を借りるのが得策と思える。私からは死神の首飾りを取り戻した“後”について話そう。死神の首飾りを取り戻したら、グレイギルドを出て南東に歩き、グレートプラトーと呼ばれる台地まで行きなさい。その台地にある一番高い山、スターリーチ山の頂上に異世界への玄関があるはずだ。もし君が地球に帰りたいのなら、それを通り抜けなければならない。」
そう言って、ディオドラスは私に羊皮紙で描かれた地図をくれた。そこにはグレイギルドからスターリーチ山までの道筋が詳細に描かれていた。
アポテカスがディオドラスに続く。
「そうだ。君にこの町から出る方法も教えておかねばならん。」
私はこのグレイギルドに入ってきたときのことを思い出した。確か、フェル=キリンラの女兵士達に連れられてきたんだっけ。あのとき、私は「フェル=キリンラの兵士団の一味」としてこの町に入って来た。一人だったら入るのにも苦労しただろう。だとすると、出るときも……。
「この町を出るときは、墓地にある裏木戸から出るといい。あそこはグレイギルドの警備隊の目が届かないところだからな。それと、これから先本当に危険な目に遭ったら、母なる神の助けを呼びなさい。そのときはこう叫ぶのだ。『
自然そのものである母なる神よ、我を助けたまえ
』と。母なる神こそあらゆる生命の源であり、死神と対決するものだ。母なる神はいつでも君を助けようとしているが、それはたった一回、君が本当に助けを必要としているときだけ助けてくれる。但し、
どんな神でも他の神のいる寺院には入り込めない
ことだけは覚えておきなさい。」
私はその言葉をくり返し、羊皮紙にも書き留めた。
と、ここで先程の助手が私達の前に現れた。
「アポテカス先生、夕食の準備が出来ました。」
「おお、ご苦労様。では、一緒に食べよう。」
アポテカスと助手、ディオドラス、そして私の4人で夕食をとった。夕食は、ラー酒漬けのクジャクをはじめとする異国の御馳走だった。地球ではこんなメニューはなかったので最初は少し不安だったらが、食べてみると、おいしい! アポテカスの助手は料理の腕前が超一流だった。そして、夕食後は眠りに就いた。
体力点4を加える
(が、原点数……)。
翌朝、アポテカスとディオドラスが私を送ってくれた。
「オーブの平定は君にかかっている。頼んだぞ。君が天命を得るよう、我々も願っておる。」
「アポテカスさん、ディオドラスさん、ありがとうございます。皆さんとお逢いすることはもうないと思いますが、精一杯がんばります。」
私はアポテカスの家を後にする。さて、地球へ帰る手筈は整った。あとは死神の首飾りを取り戻すだけだ。
〔STATUS
(現在の値/原点)
〕
※ 変化があったものは
赤い太字
技術点 ……… 12(+2)/12 (戦闘時のみ)
体力点 ……… 19/19
運点 ………… 9/11
金貨 …… 14
宝石 …… 死神の首飾り
食料 …… 8、黄金のリンゴ
飲み薬 …… ツキ薬(原運点+1まで回復)
装備明細 …… 剣、革の鎧、ザック、たいまつ5本、銀の鎖帷子(戦闘時のみ技術点+1)、剣術の指輪(戦闘時のみ技術点+1)、陶製のバラ、困ったときの書
メモ …………
「自然そのものである母なる神よ、我を助けたまえ」
(Save Number:6→64)
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2024/11/17
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