雪の魔女の洞窟(プレイ日記)


【第2回】 毛皮猟師の遺言

〔STATUS(現在の値/原点)
 技術点 … 12/12
 体力点 … 19/19
 運点 … 9/9
 特筆点 … なし
 金貨 … 0
 食料 … 8
 飲み薬 … ツキ薬(原運点+1の値まで回復)
 所持品 … 剣、戦鎚(ハンマー)、槍

〔190〜〕
 山の高度と稀薄な大気のせいで喘ぎながら山腹を登り続ける。体力点1を失う。こんなところで生活していたら文字通り高山病になりそうだ。この辺は間違いなく禁煙地帯だな。ただでさえ少ない酸素を煙草で奪われてたまるか。そんなことを思いながら、息切れしている。
 突然、人間の叫び声に続いて狂暴な唸り声が聞こえる。前方のさして遠くないところで1人の毛皮猟師が必死に戦っているのが見える。先程の小屋の主はこの猟師に違いない。相手は熊に似た巨大な獣で白く長い毛に覆われ、鋭い牙が口から突き出ている。この獣こそが探していた殺人獣――恐るべき雪男(イエティ)だ。私が見ている前で、不運な猟師が雪男の鉤爪に掻き毟(むし)られて雪の中にうつ伏せに倒れる。目の前の光景に一瞬戦慄を覚えるが、すぐに気を取り直した。すぐさま戦闘態勢に入る。この雪男に対して有効な武器と言えば…そうだ、だ!早くも槍の出番が来た。槍の柄を利き手でしっかりつかむと腕を後ろへ引き、牙をむいている雪男目がけて投げつける。ここでを行う。出た目は……だ。槍は風を切って飛び、雪男の毛深い胸に突き刺さる。まあ、大きい標的だからな。手が滑ったりしなければ大丈夫だろう。
グオォォ〜〜〜ッ!!
 怪物は苦痛に吠えるが、倒れない。それでも、今の槍の一撃でだいぶ有利になった。雪男の技術点1と体力点3を奪ったのだ。雪男は槍を抜いてへし折る。そして、怒り狂ってこちらに向かってくる。
 〔雪男〕   技術点 11 10  体力点 12
 〔批判屋〕  技術点 12        体力点 18
[戦闘ラウンド(青字DDの値)]
[1R] ×〔雪男〕10+=14 < 17=12+〔批判屋〕○ ⇒ 〔雪男〕体力点−2=7
[2R] ×〔雪男〕10+=17 < 22=12+10〔批判屋〕○ ⇒ 〔雪男〕体力点−2=5
[3R] ×〔雪男〕10+=16 < 24=12+12〔批判屋〕○ ⇒ 〔雪男〕体力点−2=3
[4R] ×〔雪男〕10+=17 < 18=12+〔批判屋〕○ ⇒ 〔雪男〕体力点−2=1
[5R] ○〔雪男〕10+11=21 > 16=12+〔批判屋〕× ⇒ 〔批判屋〕体力点−2=16
[6R] ×〔雪男〕10+=16 < 20=12+〔批判屋〕○ ⇒ 〔雪男〕体力点−2=0
 雪男の怒りの一撃を喰らってしまったが、何とか雪男を倒すことができた(24巻や32巻だったら3Rで勝負が決まっていたのに…)
 雪男は、雪山が融けるかのように崩折れる。それを確認すると、毛皮猟師の傍らにひざまずいて、そっと仰向けにする。猟師の目はほとんど塞がれており、口の隅から血を流している。雪男によって胸を深く抉(えぐ)られており、もはや手遅れだ。
「どなたかは知らぬが、ありがとう。じゃが、わしはもうだめだ……」
「私は<批判屋>と言う者です。気を確かに。傷は浅い。」
 猟師は力を振り絞って私の首に腕を回し、忌わの際の言葉が聞き取れるように私を引き寄せる。
「この雪山の秘密を、お前さんに託そう……わしがこの世に存在していたことの証としてな……」
「あまりしゃべりなさんな。傷に響く。」
「大丈夫じゃ…わしの話を聞いてくれ……。わしは人生の大半を山で過ごし、獣を狩ってはその毛皮を他の品物と交換してきた。だが、ここ5年ばかりは伝説的な〈水晶の洞窟〉を探しておったのじゃ。氷河を刳り貫いてこれらの洞窟を造ったのは雪の魔女の家来じゃ。主人の雪の魔女は美しいが邪悪な存在で、自らこの世の絶対支配者となるべく邪(よこしま)な力を利用してアランシアに氷河期をもたらそうとしている。」
 雪の魔女…アランシアの伝説で聞いたことがある。今はまだそれほどの力はないが、遥か北の地で世界征服を目論んでいる冷酷無比な魔女だ。
 「水晶の洞窟の入口はこの山の上の方にあるのだ。入口は開放されているのじゃが、実は目くらましの魔法によって隠されている。じゃが、わしはつい昨日、全くの偶然からその入口を見つけた――雪の魔女の戦士の1人が氷の壁をまっすぐ通り抜けて行くのを見かけたのじゃ。そして、また見つけられるように目印として入口の上に毛皮の切れ端をぶら下げておいた。そして今朝、吹雪がおさまってから出発したが…うぐっ……」
 雪男によって彼の望みは潰(つい)えたのだ。猟師の顔に死相がはっきりと現われる。
「<批判屋>殿と言ったな……頼む……わしの代わりに水晶の洞窟に入り込んで雪の魔女を倒し、家来たちから指導者を奪ってくれ……伝説によれば雪の魔女の棲みかの壁には莫大な宝物が氷漬けにされている……十分な礼になるはずじゃ……アランシアを雪の魔女から救って欲しい………<批判屋>ど…」
 猟師はいきなり手に力を込めたかと思うと音もなく雪の中に崩れこむ――死んだのだ。私は勇敢ながらも志半ばで逝った猟師に雪をかぶせてやってからどうするかを考える。雪男が死んだ証拠を持ってビッグ・ジム・サンのところに戻れば金貨50枚が待っている。だが、猟師の話が本当とすれば、これは捨て置けない。雪の魔女がアランシアを征服してしまっては、金貨50枚などほとんど意味を成さないだろうう。よし、決めた!猟師の遺言通り、水晶の洞窟に入って雪の魔女を倒そう。ビッグ・ジムのところには、雪の魔女を倒してから行けばいい。多少寄り道をしても罰は当たるまい。ということで、雪男が死んだ証拠をザックの奥底にしまい、水晶の洞窟を探すことにする。

〔STATUS(現在の値/原点)
 ※ 変化があったものは赤い太字
 技術点 … 12/12
 体力点 … 16/19
 運点 … 9/9
 特筆点 … なし
 金貨 … 0
 食料 … 8
 飲み薬 … ツキ薬(原運点+1の値まで回復)
 所持品 … 剣、戦鎚(ハンマー)、
 (Save Number:67→25)

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2014/03/11


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