フィンブルヴェトル物語(プレイ日記)



【第131回】ニブルヘイムへの侵入者

 このニブルヘイムにも、どうやら神の連中が侵入してきたようね。しかも、いつも通りの神出鬼没って、どういうこと? これじゃあ魔族はひとたまりもないわね。
「いや、何なのあれ?」
 屋敷の見張りの女性が悲鳴を上げるのも無理はないわ。ここはあたし達が引き受けるから、あなたは下がっていなさい。



「殿下!」
 アレクは咄嗟にアルベルトを庇う。
「うぐっ!」
「アレク!」
 あたしはアレクに駆け寄った。
「アレク、大丈夫?」
「何とかね。」
「アレク、私を庇ってくれたのはありがたいが、あまり無理をするでない。」
「フッ、貴様らごときがしゃしゃり出て、このフォルセティを倒せると思っておるのか! 身の程を知るがいいっ!」



 ワルキューレって、女神の名前では……ああ、そうね。今は敵である神と戦っているのよね。



 アレクは、フォルセティの最初の攻撃でHPを500失っているわ。でも、いつものパターンで行くわよ。あたしの第1ターン目は国歌を歌って、その次に超癒しの歌を歌うわ。だからアレク、1ターンだけ頑張ってね。



 1ターンが終わったけれど、強い……。こっちはワルキューレを1体倒してはいるんだけれど、敵の全体攻撃魔法と全体回復魔法でこっちのHPもかなり削り取られているわ。ニブルヘイムが神の襲撃に遭って難儀しているというのも肯けるわね。
 次のターンからは、あたしは超癒しの歌に徹するわよ。
 オーバーザレインボウは、アレクにはあまり効かないのね。その隙をついて、アレクがワルキューレを1体ずつ倒していくわ。
 そして……。



 かなり苦戦したけれど、何とか勝ったわね。
 この戦いで、57000の経験値と2800マルク、ラグナロクとミスリルスピアを手に入れたわ。
 そして、アレクはレベル55に、あたしとリーゼルとクリスはレベル58に上がったわ。
「ぐ……ぐわあぁぁぁ!」
 フォルセティの断末魔の叫び声も、ニブルヘイムの住民にとっては心地よく聞こえるでしょうね。



 これで、魔族への貸しがまた一つ増えたわね。でも、出世払いでいいわよ。今は神を何とかしなくちゃいけないからね。
 あたしはアレクの方を向いた。
 あたしの超癒しの歌で治療したとはいえ、アレクがフォルセティに先制攻撃されば箇所は、以前あたしを庇って傷を負った箇所だった。神の連中は、それを知ってアレクに打撃を与えるの?



「ともかく隊長、後でその傷をあたしにも見せてちょうだい。」
 あたしはともかくとして、アレクに突き刺さった毒矢の応急処置をしたリーゼルに言われては、アレクも従う他はなかったみたいね。
 クリスは普通に心配そうな顔をしていただけだったけれど、ソフィーは今にも泣き出しそうな表情をしていた。
 きっと大丈夫よ。
 あたし達は、バイエルンへの帰路の途に着いた。



 そう言えばこの魔法陣、行きは大丈夫だったけれど、帰りは大丈夫かなあ。まさか、帰れないなんてことは……。
「大丈夫じゃ。儂も50年前はそう思ったこともあるが、一度は生還した身。さあ、バイエルンに戻ろうではないか。」
 経験者が語ると違うわね。
 あたし達は、六芒星形の上に乗った。



 地下の訓練場よ。無事に帰って来られたわ。
 次からは、この感覚にも慣れて普通に魔界へ行き来できるのでしょうね。
「皆のお蔭で、無事に魔界から帰ってこられた。じいをはじめ、皆ご苦労であった。今回はここで解散としよう。」
 アルベルトの言葉で、あたし達は自分の家に帰ることになった。
 あたしはアレクに断って、一旦エルフの里に帰ることにした。おばあちゃんに魔界へ行ったことを報告し、おじいちゃんの墓前でもそれを報告した。
 おばあちゃん、あたし達はおじいちゃんの敵討ちにまた一歩近づきました。エルフの里に平和が戻るまで、もう少し待っていてください。



「みんな、揃ったな。では、バイエルン城へ向かうとしよう。」
「は〜い!」


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2022/09/15


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