フィンブルヴェトル物語(プレイ日記)
【第123回】ヘイムダル戦の後に
声の主は誰だか分からないけれど、見当はつくわ。どうせ神でしょ?
アレクが声の主に向かって言う。
「何者だ!? 姿を見せろっ!」
うるさいわね。あんたが先にアレクに「貴様」って言ったんでしょ。それを「貴様」と返されてキ○ガイみたいに反応するなんて、本当に自分勝手よね。あたし達がヴィーザルを倒したってことをあんたが知っているっていうことは、あたし達も神の間では相当有名になっているってことね。いいこと? あたし達もあんた達との戦闘で日に日に強くなってきているのよ。それを承知でかかってくるってことでよろしいわね。因みに、負けたからと言って冥府の王ハデスに復活してもらうとかは反則負けだからね。ヘイムダル……兵が無駄になるみたいな名前の神様、お覚悟はよろしいわね?
「貴様、神を愚弄する気か!」
逆よ逆、あんた達神が人間やエルフや精霊を愚弄しているんじゃないの。
「貴様らを地獄へ送ってやる!」
あーはいはい、そうですね。兵が無駄になる神様さん。
いつものパターンで。あたしの国歌の後、アレクが先制攻撃でエンジェルナイトの片割れを倒したわよ。
えっ? ちょっと、どういうこと?
ヘイムダルは仲間を呼ぶのね。これまでの敵にはない攻撃方法だわ。
でも、援軍が増えても、あたし達のやり方は変わらないわよ。どうやらあんたが呼び出せる敵は1体だけみたいだし、あたし達の攻撃はエンジェルナイト1体分に加えてなお余りあるわ。仲間を呼ぶのもいいけれど、あんたにも打撃を与えているから少しは自分の身を案じなさい。
仲間を呼ぶ以外にも、ヘイムダルが沈黙の歌を歌ってきてリーゼルとクリスが一時的に魔法を封じられたけれど、それはあたしの超癒しの歌ですぐに回復したわ。あたしさえ無事ならば、ある程度の状態異常も回復できるから、みんな、安心してね。
この戦闘で39500の経験値と3700マルク、そしてギャラルホルンを手に入れたわ。
アレクはレベル53に、あたしとリーゼルとクリスはレベル56に上がったわ。
「ぐ……ぐわあぁぁっ!」
地獄でヴィーザルと一緒に仲良く反省会でも開いていなさい。
と、ここで騒ぎを聞きつけたアルベルトがやって来た。
アルベルト、あなたも毎回一足遅いのよ。どうせだったら戦闘中に駆けつけてくれればあたし達の戦いもかなり楽になるのに。
「助けたいのはやまやまだが、これも作者の仕様なのだ。」
まあたそんな理由なのぉ? それにしても、あたし達も神の間では恐るべき存在になっていることは間違いないわ。だから、神側も刺客を送り込んでくるのよね。
今夜はもう休むことにしたわ。
そして、翌日の会議にて。
「神も手段を選ばなくなりましたな。」
リヒターが嘆かわしそうに言う。仕方がないわね。あたし達も神に目を付けられちゃっているんだから。
今は目の前のオデッサ城攻略に集中するのが先決よ。
オデッサ城の更に東にあるログハウスみたいな建物が気になるけれど、あそこにもいずれ行くのでしょうね。そろそろこのゲームも終わりが見えてきたのかしら?
「さて……始めるか。」
アルベルトは精神を集中した。
ドゴーーーン!
壁が壊れたわ。
さあ、今よ! あたし達は他のバイエルンの兵士とともにオデッサ城に突撃した。
これまでに聞いたことのないBGMだわ。激戦地区真っ只中って感じね。
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2022/09/07
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