フィンブルヴェトル物語(プレイ日記)
【第116回】水の精霊の目覚め
あたし達は、水の洞窟を奥へ進んで行った。
この縄梯子はすごく気になるんだけれど、取り敢えずこの階を一通り見てから降りることにしましょう。
この雪玉のかけらを見ると、あたしがブレスト城の地下で苛立って雪玉を蹴飛ばしたときのことを思い出すわ。
さあ、先に進みましょ……
落とし穴に慣れていたあたし達も、雪玉のかけらが落とし穴とは気づかず、次々と落下していった。
んもう〜、痛い。あれ、アレクは?
「隊長なら、あんたのお尻の下……じゃなくて、上よ、上。」
ソフィーの指し示す方向を見ると、ワイヤーロープで降りてくるアレクの姿があった。
んもう〜、一人だけずるいわよ。アレク、あんたには愛エルフをまず助けようという、思いやりはないの?
「何のこっちゃ。」
何のこっちゃじゃないわよ。あ、そう言えば、精霊たちは?
水の精霊はウンディーネっていうのね。アクアじゃなかったわ。あはっ。
あたしが何気なくウンディーネを見ると……
みんな、ウンディーネが目を覚ましたわよ。
こうして見ると、ウンディーネって、ブリタニア王国のディアナ王妃に似ているわね。
ウンディーネが初対面のアレクの名前を知っているのはもう驚かないけれど(どうせ「精霊は何でもお見通し」パターンでしょ)、ウンディーネが気絶直前に言っていた「祭壇にいるあやつ」が気になるわ。こんなことをするのは神か魔族かマルクスの連中の仕業に決まっているけれど、これまでの数多(あまた)の神や魔族との戦いを勝ち抜いてきたあたし達が天命を握っているのよ。
あたし達は、取り敢えず先に進むことにした。
落ちた先は、水の洞窟の地下だった。
左下に見える宝箱の中身は「スピードアップ」だった。あたし達の能力もどんどん強くなっていくわ。
落とし穴から出るまでに、アレクのレベルが47になった。あたし達3人とアレクのレベル差が2〜3が標準的になってきたわね。
あら、さっきはあった雪玉がなくなっているわ。ということは、さっきの落とし穴には引っかかる必要があったのね。
落とし穴に落ちると道が開ける。毎回このパターンは変わらないわね。
道なりに進んで、敵と戦って、道なりに進んで、敵と戦って、……。
アレクのレベルが49に、あたしとリーゼルとクリスのレベルが51になったわ。
ついに、あたし達3人はレベル50の大台に乗ったわよ。
アレクったら、スパイダーエンジェルとサキュバスに遭う度にお尻にばっかり目が行くんだから。それはいいんだけれど(いいの?)、最近精霊たちも敵に対抗してアレクにお尻を見せて誘惑するのが悩みの種なのよね。この分だとリーゼルやクリスやソフィーまでアレクにお尻を見せるようになるわ。ダメよ、絶対に。アレクはあたしのものなんだからね。
ついに、水の力が強いと思われる場所に来たわ。でも、肝腎の祭壇は……あ、そうか。シルフがカモフラージュしているって言ったわね。
取り敢えず、歩いてみましょう。何だか、最近「取り敢えず」が口癖になってきているような気がするわ。
口癖って、自分では気づかないから口癖なのよね。
この大きな生き物が、ウンディーネの言っていた「あやつ」ね。
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2022/08/31
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