フィンブルヴェトル物語(プレイ日記)



【第110回】クラクフ王国の新国王

 あたし達は、クラクフ王国に入った。



 クラクフ王国は、一度ルーシ帝国の毒牙にかかって陥落してしまった経緯があるから、お世辞にも豊かな国とは言えないわ。でも、みんなで力を合わせて復興しているのよね。ジパングでは1995年と2011年に大震災が起きたけれど、どちらも現地の人達が頑張って復興してきたわ。2011年の「今年の漢字」は、常用漢字ではない「絆」が選ばれたけれど、これもジパングの国民性を象徴しているのよね。



 新国王ベルナルトの評判は良いみたいね。革命期からベルナルトの支持率はほぼ100%だったことも肯けるわ。ルーシ帝国からは不倶戴天の仇と見られているという二面性もあるけれど。
 城内はと言うと……。



 ベルナルト国王自らが復興の現場に関わっているのね。
 さて、2階へ行きましょう。



 いいえ、そんなことはないわよ。あなたこそベルナルトにとっては一番の女性よ。あなたの手を見ればわかるわ。傷だらけの手、水仕事で荒れた指、爪の間に残る土、あなたも現場復興に携わっているのでしょう。そんなあなただからこそ、ベルナルトも一生を共にしたいと思ったのよ。あたしもいつかアレクと……うふふっ。
 ベルナルト、久しぶりね。その眼鏡姿は、まさにあなたがベルナルトである何よりの証よ。



 会議場って、この大食堂のことだったのね。質素を旨とするベルナルトにしかできないわ。
 そして、アルベルトも到着した。



「別に、好きで来たわけではないがな。」
 シルフがツンとした表情で言う。まあいいじゃないの。あなただって水の精霊を助けたいんでしょ。たまには人間の会議というものに参加するのも面白いんじゃない?



 サラマンダーによると、ブレスト城の地下から強い精霊力を感じるらしいわ。そうすると、水の精霊はそこに……。
 以下、恒例の(?)箇条書きよ。

  • 下手にブレスト城を攻撃したら、力を封じ込められている水の精霊も巻き込んでしまう虞がある
  • そこで、水の精霊を先に救出しようという案が出る
  • ブレスト城の地下は、ブレスト城の外周を回る形で行くことができるが、当然ながら罠が仕掛けられている可能性が高い



  •  確かにノームの言う通りよね。神や魔族でなければ、水の精霊を捕まえて幽閉なんてできないわ。
     ここで、アルベルトが一つのことを思い出した。
    「アレクよ、リヒター将軍からもらった『例の物』は持っているか?」
    「はい。」
    「ならば、ブレスト城の地下へ行って威力偵察をしてきてはもらえぬか? 危なくなったら『例の物』で即脱出せよ。」
     ブレスト城の外の見張りは、シルフとノームとサラマンダーが何とかしてくれるそうよ。



    「アレク卿、よろしくお願いします。」
     ベルナルトは国王になっても、あたし達に接するときの態度は以前と変わっていないわ。これは国王以前にベルナルトの人間性よね。
     あたし達はクラクフ城を出て、東に向かった。



     ここがブレスト城ね。水の精霊の居場所だけでも見つかれば儲けものよ。
     多分、水の精霊は女性よ。だって、他の3人の精霊がみんな女性なんですもの。それと、神や魔族が水の精霊に対してグヘヘヘヘなことをしていないとも限らないしね。


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    2022/08/25


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