フィンブルヴェトル物語(プレイ日記)
【第13回】ギルドの助力
シスターが地下室へ続く道を開けてくれるまで少し時間がかかるので、その間に受付の男に話しかけると……。
初めてのときと比べてこちらに対する態度が良くなってはいるものの、アイコンの表情は変わらずか……。
漸くシスターが道を開けてくれた。
意外なことに、地下室にいたのは女性だった。別にギルドに女性がいてはならないという規則はないだろう。早速彼女に話しかけることにする。
「頭のグスタフから聞いているわよ。お城への潜入ルートを探しているそうね。」
「ええ、約束通り、教えてもらえるかしら?」
クリスが言う。
「いいわよ。町の北東に、青い屋根の家があるのはご存知かしら?」
「もちろん。怪しいのはあの家だけだったから、私も調査していたわ。でも、どうやってもあの扉は開かなかった。」
ソフィーも調べていたようだ。確かに、1軒だけ開かない家というのは逆に怪しい。
ギルドの女性によると、あの扉は魔法で封印されているらしい。
「じゃあ、どうやって中に入るの?」
リーゼルが尋ねる。
「あれを開けるにはね、特殊な合言葉が必要なの。扉の前で『お茶でもどうだい、フロイライン』ってささやくの。」
何だか女性を口説くような言い方だな。だが、それこそ“特殊な”合言葉であることの何よりも証明ともいえるだろう。
「あと、これはあなた達に必要な情報かどうか分からないんだけど、さっき入った情報では、イザール洞窟に落盤が発生したようね。」
落盤があったのは知っている。そのせいで、洞窟の入口に立っていた兵士に追い返されたからな。
「ってことはアレク隊長……もしかして、私に会いに、危険を冒してイザール洞窟を抜けてきたの?」
その言い方は誤解を受ける。第一、落盤があったのは我々がフォルスト一家のアジトに潜入しているときだぞ。少なくともソフィーに会った後だからな。
「今日はもう遅いわ。宿屋には話をつけてあるから、今日は少し休んだらどうかしら?」
ありがたき幸せです。恐らく、ギルド持ちで宿屋の代金を支払ってくれるのだろう。
察するに、それは春を鬻(ひさ)ぐ勧誘行為に相当すると思うが、リーゼルやクリス、それにソフィーのいる手前、あまりそういう話はしない方がよいと思う。エルとてそういうことはあまり肯定的ではないように思える。そこまでしてお金を稼がなくてはならないほどギルドが逼迫しているのなら致し方ないと思うが、どうもそこまで逼迫しているようには見えない。
「噂と違って、随分とお堅い御方なのね。じゃあ、気が向いたらまた来てちょうだい。」
「考えておくか。」
「考えなくていいっ! ほら、宿屋に行くわよ。」
すかさず、エルが私の手を強く引く。わかりました、わかりましたから、そんなに大声を出さないで。
「どうしてこうなるんだろ……」
リーゼルが呟く。
宿屋にて。
「今日は疲れたな〜。もう寝るか。」
ベッドは4つある。彼女達4人が1つずつのベッドで、私は別の部屋で寝ればいいんだ。しかし……
「あんたは自分のアジトで寝ればいいでしょ?」
エルが間髪を容れずに言う。
「別にいいじゃん。」
彼女達が言い争っている隙に、私は隣の部屋に移動した。よし、これで寝られるぞ。
朝。何だか私のベッドが狭苦しく感じる。いくら私の身長が6フィートを超えているからと言っても、ベッドの全長及び幅は私のそれを上回るつくりのはずだが。その答えはすぐに出た。
ソフィーが本当に添い寝をしていた! ソフィーだけではない。エルまでもが。幸いにしてリーゼルとクリスはいなかったが、しかし、不機嫌そうだった。彼女達から真相を聞いたとき、私は一瞬顔が青ざめた。
私が寝入った後、彼女達は全員私に添い寝をしようとした。だが、私の両側に添い寝をすると、それだけでベッドが埋まってしまう。そこで、彼女達は誰が私のベッドに行くかをじゃんけんで決めたらしい。まずソフィーが勝ち抜き、次にエルが勝ち、リーゼルとクリスは諦めて自分のベッドに戻ったという。
何故にみんな私と寝たがる? 嫌われるよりはずっといいのだが、ベタベタし過ぎるとまた変な噂が立ちそうだな。現に、彼女達の間でも私の取り合いになっているからな。もはや私は彼女達の所有物になっていることは疑いようもない。
とにかく、城へ潜入することにしよう。だが、その前に装備を調(ととの)えておこう。
ラメラーアーマー(アレクの防禦力+6)
バスタードソード(クリスの攻撃力+18)
分相応の範囲で購入する。また、不要な武器や防具は売却し、アイテムを整(ととの)える。これでよし……。
青い屋根の建物まで来た。
カチリ……。
「開いたようね。」とソフィー。
「中に入りましょう。」とエル。
青い建物の中は、木箱やらマットやら食器やらが並んでいた。どうやら何かの倉庫のようである。建物の奥へ進み、突き当たりを右に曲がる……。
何と、建物の裏に出た。目の前には下り階段がある。これが城への潜入ルートに違いない。
私達は階段を下りていく。
(↓現在のステータスです。画像をクリックすると詳細を見ることができます。↓)
(↑尚、ソフィーは戦闘に参加しないのでステータス画面には登場しません。↑)
← 【第12回】へ
|
【第14回】へ →
2019/09/03
直前のページに戻る
『フィンブルヴェトル物語』のトップに戻る
電源系ゲームプレイ録のトップに戻る
トップに戻る
(C)批判屋 管理人の許可なく本ホームページの内容を転載及び複写することを禁じます。