死神の首飾り(プレイ日記)
【第1回】 オーブでの目覚め
〔STATUS
(現在の値/原点)
〕
技術点 ……… 12/12
体力点 ……… 19/19
運点 ………… 11/11
金貨 …… 0
宝石 …… なし
食料 …… 10
飲み薬 …… ツキ薬(原運点+1まで回復)
装備明細 …… 剣、革の鎧、ザック、たいまつ5本
〔1〜〕
「
ALADDINよ、
ALADDINよ、
ALADDINよ、
ALADDINよ……」
昏睡状態から覚める頃、懐かしい(?)光景が目の前に現れた。
このラフな格好の女性は、見間違えることもなく女神リーブラである。
「これはこれは女神リーブラ。如何なされましたか?」
「ALADDINよ、目覚めましたか。今、あなたは祖国ジパングから遠く離れたオーブという異世界にいるのです。」
オーブ? そう言えば、昼寝をしていたときに、二人の神が現われて私にそんなことを言っていたなあ。あれは夢ではなかったのか?
「ええ、夢ではありません。」
そうか、夢ではないのか……って、何だって?
「ALADDINよ、あなたがここにいる理由を私からお話しいたします。」
そう言って、リーブラは事の顛末を話した。
話が長いので
要約すると、オーブの神々の司る世界で秩序と混沌のバランスが崩れ、神自らの力ではどうしようもなかったので、近隣の神々に救援を求めた。だが、なかなか救援は得られない(他の神々も自分達の世界を守るために「忙しい」らしい)。しびれを切らしたオーブの神々は近隣のみならず遠方の神々にも助けを求め、その求めはリーブラにも及んだ。見るに耐えかねたリーブラは、私の信者に適任の者――即ち、私ALADDIN――がいると
勝手に
返答し、地球のジパングで昼寝をしている私に白羽の矢が立ったということだ。
「何で勝手に決めるんですか。しかも、あいつら私のことを“道具”って言っていましたよ。信者がモノ扱いにされて、何とも思わないのですか!」
私はリーブラに抗議をした。
「ALADDINよ、あなたの言うことは尤もです。私もそう思います。しかし、ここでオーブの神々との約定を違えると、私は女神としての存続が危うくなります。そうすると、あなたを含め他の信者達にもどんな神罰が下るか分かりません。それに、もしあなたがこの任務に成功したからには、私はオーブの神々に貸しができます。」
「それは、私にとっては何の得にもならない話では?」
神に向かってそのような口を、とはならなかった。なるわけがないのだ。何と言っても、正義の女神リーブラは、信者に正当性があればそれを認めなくてはならないのが信条の一つだからだ。
「そういう見方もあります。ですから、あなたがこの任務に成功した暁には、このリーブラの名に懸けて、あなたを祝福することにしましょう。大丈夫です。くされアマのモルガーナを討伐したあなたにこの任務が務まらないわけがありません。」
もはや私にはリーブラに対して反論する気力はなかった。仮に私の言い分が通ったとしても、このオーブの世界を抜け出さないことには地球に帰ることはままならない。
「わかりました。リーブラの信者としての誇りを持って、オーブの神々からの
自分勝手な
依頼を遂行することにしましょう。」
「やったー! ありがとう、ALADDIN。これであなたの許可を取れたのね。では、オーブの神々と契約をしてきます。それまで、あなたはこの洞窟を調べておいてくださいね。」
それだけ言うと、リーブラはふっと姿を消した。
一人になったところで、あたりを見回わす。どうやら地中奥深くにつくられた丸い天井をもつ地下室にいるらしい。この部屋には窓が一つもない。自然の光も差し込まず、ただ柱のはるか上の方についている松明が燃えて、鈍い明かりを放っている。壁には水滴がびっしりとついており、空気もかび臭い。この部屋の後ろの方にアーチ門が二つある。突然、松明の炎が揺れ、一陣の風が私の骨の髄まで凍らせるように巻き起こった。そして、前方で閃光が走ったかと思うと、この広い地下室を圧するように恐ろしげな吠え声が谺(こだま)する。
と、そこで再びリーブラが目の前に現われた。
「ALADDINよ、手短に説明します。ここはオーブの世界、本来は他の世界の神々が立ち入ることはできないのですが、依頼事項を引き受けた関係で、特別に私がここまで入ることを許可されています。道中、あなたの旅を見守っていますが、全てにおいて見守ることはできません。その代わり、あなたがオーブの世界で「死んだ」場合に限り、ある一定の条件で復活することができます。ですが、その一定の条件を満たさない場合は――まあ、そのときはそのときで考えましょう。私はいつもあなたとともにいます。」
そう言って、リーブラは私と唇を重ねる。リーブラと口づけをしただけで心地よい気分になる。今、私は直接女神の加護を受けているのだ。確かに、こんな体験はリーブラの信者全員ができることではないのだが、これから待ち受ける危険を思うと……そんなことを考えているうちに、リーブラの唇の感触はいつの間にかなくなっていた。本当にリーブラは神出鬼没、否、神出神没だな。
走って近づいてくる足音が聞こえる。近づいてくるのが一体誰なのか、いや、何者なのか、まだ見ることができない。一番近くにあるアーチ門をくぐろうか。いや、それよりも、剣を抜いて
ここで立ち止まる
ことにしよう。言わば迎撃作戦だ。突如、雷のような轟音が地下室じゅうに響き渡る。見まわすと、アーチ門が二つとも、大きな石の扉で閉じられてしまっている。やはり、行かれるときにアーチ門へ行った方がよかったのかもしれないが、今はそんなことを言っても仕方がない。やがて、何者かが現われた。
〔STATUS
(現在の値/原点)
〕
※ 変化があったものは
赤い太字
技術点 ……… 12/12
体力点 ……… 19/19
運点 ………… 11/11
金貨 …… 0
宝石 …… なし
食料 …… 10
飲み薬 …… ツキ薬(原運点+1まで回復)
装備明細 …… 剣、革の鎧、ザック、たいまつ5本
(Save Number:30→13)
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2024/09/25
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