城砦都市カーレ


 ソーサリーシリーズ第2巻『城砦都市カーレ』(復刻版では『魔の罠の都』)は、罠の港町カーレ(復刻版ではカレー…食べ物かと思いました^^;)の北門を抜けてバクランドにたどり着くゲームです。
 カーレに関する噂は悪い噂ばかりです。扉をくぐっただけで、角を一つ曲がっただけで死に直面するという罠の街として知られているカーレは出来れば避けて通りたいところですが、シャムタンティとバクランドを区切るジャバジ河を渡るにはカーレを通るしかありません。ですから仕方なくカーレを通ることになりました。
 最初、主人公は鍵のかかっているカーレの南門にいます。第1巻からプレイしている人ならば何でもないことですが、第2巻から付け出しでスタートしている人には最初の関門です。首尾よく南門を通り抜けると、不法侵入の容疑で逮捕され、身柄はカーレ南門拘置所(笑)に拘留されます。その拘置所内で隻腕の老人からカーレについての重要な情報を聞くことになります。カーレの北門は、バクランドからの襲撃に備えて魔法で閉ざしていて、この北門を開けるには4行に渡る魔法の呪文を唱える必要があります。カーレ第一の権力者サンサスだけが呪文を全部知っています。しかし、他の有力な権力者にも一行だけ知っている人が4人います。カーレの北門を開けるためには、どうしても4行の呪文を知る必要があります。ですから、北門を開ける呪文を探しながらカーレを歩くというわけです。
 第2巻は第1巻とは違い、頭を使う場面が出てきます。呪文を手に入れるにはそれぞれ謎かけ(クイズ)や戦闘などがあり、それらを解決しないと呪文を手に入れることはできません。ともかく先へ進めればいいという1巻よりは、ある程度難易度が増したわけです。  呪文の方は、少しは覚えてきたということで、ニセの魔法(VIKは除く)は5つ並んでいるうちのせいぜい1つに減りました。
 ですが、VIKを選択するときの処理が多少甘い気がします。せめて

 「 魔法を使う意図ではなくVIKを選んだ場合は○○へ、さもなくば体力ポイントを5へらして××へ戻ること。 」

というくらいの演出は欲しかったと思います。あるいは、予め第1巻で「カーレで呪文選択肢にVIKが出てきた場合は、その呪文に記載されている番号から50を引いた番号へ進むこと」としておくなどすれば、ズルができないシステムになったと思います。
 北門の直前にはクーガの寺院があります。ここにある掲示には、クーガ像にキスをするように書いてあります。しかし、順番を間違えると即死します。このクーガの寺院に関しては、原版(東京創元社)よりも復刻版(創土社)の方が翻訳がしっかりしています(「あちらこちら」と「十字」では意味がまるっきり違います!)。英国の人は所謂「十字を切る」という習慣があるらしく、盲目の乞食のヒントだけで十分解くことが出来ると思われますが、ここは日本です。で、クーガの顔に正しい順番でキスをすると、クーガに一つだけ質問することが出来ます。ここでは、盲目の乞食の情報を補足してもらいます。…しかし、「カタカナ英語」が苦手な人には結構厳しい謎だとは思いますが。
 北門が開けば、いよいよバクランド(復刻版ではバク地方)へと入っていきます。
 第2巻の最後の番号に「ここにあなたの冒険の旅も半分終わった。」とあるのは、飽くまでも読者向けですね。カクハバード(カーカバード)の地図を見れば、まだ半分も行っていません。これは、多分「全4巻のうち半分である2巻が終わりました」という意味だと思います。
 第2巻『城砦都市カーレ』の出来も第1巻に負けず劣らずの出来で、「無法地帯の街」という雰囲気が十二分に醸し出されていたと思います。
 ところで、最初の呪文を知った際にもらった道具は、バクランドでは絶対必要なものです。汚したりなくしたりしないようにしましょう…。

2005/05/15


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