某都立高校における教育実習の実態


 毎年5月〜6月(または9月〜10月)にかけて、各学校へ教育実習生が来る。読者の皆様もご存じの通り、教育実習とは将来小・中・高校の教師を志す大学生(教職課程の履修生)が、自分の母校(一部を除く)へ「先生」として3〜4週間滞在するものである。これは、関係者から聞いた、某都立高校での教育実習の実態である。

 某都立高校では、体育の教育実習生が指導教官の「厳しさ」(=無理難題)に耐え切れず、途中で脱落してしまったらしい。教育実習生が途中で脱落すること自体は他校でもたまにある話だが、その影響が他教科の実習生に及んだという。体育科以外の実習生が体育の授業をさせられたり、運動会の練習で毎朝AM5:30に集合させられたりしたそうである。この高校の校長は一体何を考えているのだろうか。自分の「権力」で無理を通そうとでもしているのだろうか。
 教育実習の指導教官は教員の卵である教育実習生に敬意すら払うべきであり、理不尽なことを要求するなど言語道断である。そして、その理不尽なことを実習生が成し遂げたら指導教官の自分のお蔭、成し遂げなかったら実習生のせいにする――こんな昔の因習が蔓延るようでは、学校が教育現場どころか悪の巣窟になると言っても過言ではない。
 この都立高校は、泊まり込みの防災訓練で食中毒を出したにも拘らず、自校のホームページに謝罪文を記載していない上に、食中毒について一言も触れていない。まずは校長自らが謝罪をするべきだろう。謝罪をホームページに載せないようであれば、ホームページそのものが羊頭狗肉である。食中毒を起こすこと自体が高校の程度の低さを証明しているが、校長が謝罪をしていないことで殊更輪をかけている状態である。食中毒の真相がどうであっても、生徒の保護者は高校側の責任だと思っている。この高校の校長はそんなことも分からないのであろうか。否、分からないから謝罪をしないのであろう。この高校の管理職連中は昔からやたら高圧的で、殊に歴代校長などは人間の屑といってもよい輩がいると聞いている。少なくとも、この高校の管理職に関するよい話は全く聞かない。
 一番かわいそうなのは、こんな高校とは知らずに入学してしまった現役の高校生達である。進学先の学校の校風については、教師による表面的な説明よりも、実際に通っている生徒達から聞いた方がより正確な情報をつかめると言えるだろう。3年先を見据えての選択を誤らないためにも。


2017/06/21


直前のページに戻る

『学術の部屋』に戻る

トップに戻る


(C)批判屋 管理人の許可なく本ホームページの内容を転載及び複写することを禁じます。